「歌舞伎町ダムド/誉田哲也」を読んだ
ずーっと読み続けてる誉田哲也さん。<ジウ>サーガの中、「歌舞伎町セブン」に続く「歌舞伎町ダムド」(中央公論新社)。世田谷中央図書館でやっと借りれた。
こんな話。人を惨殺することに快感を覚えるダムドは、7年前の歌舞伎町封鎖事件での新世界秩序ジウの後継者になろうとしていた。その事件後も歌舞伎町1丁目町会長の変死、商店会長の失踪、新宿区長の不可解な死が起きてきたが、これは歌舞伎町を護ろうとする"歌舞伎町セブン"の手によるものだった。そんな中、人質立てこもり事件が発生し、犯人の"手塚"は、新宿警察署刑事課東警部補との交渉を要望した。東が現場に到着すると手塚は無抵抗で投降したが、地検で自殺してしまう...。
これ、「歌舞伎町セブン」の続編ではあるものの、本質的には<ジウ>の続編である作品。あの夢中になった<ジウ>シリーズが歌舞伎町セブンにつながるという、誉田哲也作品を読んできた自分にとってはたまらない1冊。初っ端の惨殺シーンはじめ誉田哲也氏らしいグロい場面も、儚い場面もあるし、人間の弱さをさらけ出し、それにつけ込む卑劣さもあるストーリー展開になってる。そして話のテンポ自体もいい。
「ジウ3部作」、「国境事変」、「ハング」、「歌舞伎町セブン」、そしてこの「歌舞伎町ダムド」と<ジウ>サーガがつながった。ぜひ新世界秩序の闇をもう一度さらけ出してほしい。続編、さらに期待です。
cf. 誉田哲也 読破 List
- 妖の華 (2003)
- アクセス (2004)
- 吉原暗黒譚 (2004)
- 春を嫌いになった理由 (2005)
- 疾風ガール (2005)
- ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
- ストロベリーナイト (2006)
- ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
- ジウIII 新世界秩序 (2006)
- 月光 (2006)
- ソウルケイジ (2007)
- 武士道シックスティーン (2007)
- 国境事変 (2007)
- シンメトリー (2008)
- 武士道セブンティーン (2008)
- ヒトリシズカ (2008)
- ガール・ミーツ・ガール (2009)
- 武士道エイティーン (2009)
- ハング (2009)
- インビジブルレイン (2009)
- 主よ、永遠の休息を (2010)
- 世界でいちばん長い写真 (2010)
- 歌舞伎町セブン (2010)
- 感染遊戯 (2011)
- レイジ (2011)
- ドルチェ (2011)
- あなたの本 (2012)
- 誉田哲也 All Works/誉田哲也(監修) (2012)
- 痛み/貫井徳郎・福田和代・誉田哲也 (2012)
- あなたが愛した記憶 (2012)
- 幸せの条件 (2012)
- ブルーマーダー (2012)
- ドンナ ビアンカ (2013)
- 増山超能力師事務所 (2013)
- Qrosの女 (2013)
- ケモノの城 (2014)
- 黒い羽 (2014)
- 歌舞伎町ダムド (2014)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「人間標本/湊かなえ」を読んだ(2024.12.06)
- 「当確師/真山仁」を読んだ(2024.11.29)
- 代官山通信 Vol.168(2024.11.27)
- 「Joker:Folie a Deux/ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」パンフレットを読んだ(2024.11.21)
- 「プリンス/真山仁」を読んだ(2024.11.09)
Recent Comments