「十三番目の人格 ISOLA/貴志祐介」を読んだ
たまに読みたくなる貴志祐介さんのホラー小説。「黒い家」ともにずっと気になってた「十三番目の人格 ISOLA」(角川ホラー文庫)について。
こんなあらすじ。人の強い感情を読み取ることができる"賀茂由香里"は、その能力を使い、阪神・淡路大震災の後のボランティアで被災者の心を癒していた。そして由香里は、西宮病院で長期入院していた"森谷千尋"に出会ったが、千尋の中に複数の人格が同居している多重人格障害であることを感じ取る。次第に打ち解けて、いくつかの人格と言葉を交わすようになった由香里は、十三番目の人格
多重人格障害、幽体離脱現象、エンパス、上田秋成の「雨月物語」など精神社会やオカルト的な要素が詰め込まれているけれど、それらにひっぱられずグイグイと読み進めることができた。ただ少々いきなり感があるところもあり、由香里と真部が出会って急速に惹かれあうところなど、えっ?という流れもあったし、不気味さと怖さという点では「黒い家」の断然すごかったかな。
ちなみに「ISOLA」は、雨月物語の"吉備津の釜"の怨霊・磯良と幽体離脱実験装置ISOLATION TANKとのこと。またいつか貴志祐介さんの本は読みたいと思います。
cf. 貴志祐介 読破 List
- 十三番目の人格 ISOLA (1996)
- 黒い家 (1997)
- 天使の囀り (1998)
- 悪の教典 (2010)
- 鍵のかかった部屋 (2011)
- 雀蜂 (2013)
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