「愛される資格/樋口毅宏」を読んだ
ちょいちょい読んでる樋口毅宏さん。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「愛される資格」(小学館)について。
こんな話。大手文具メーカー"あねちけ"に勤めるうだつの上がらないサラリーマン"富岡兼吾"は33歳のバツイチ。いつも自分に厳しい昭和な体育会系上司"下永良一"とソリが合わず激しい不満と憎悪を持っていた。ある日泥酔した下永を自宅まで送ることになった兼吾は、下永の妻"秀子"と出会った。そのとき、兼吾の心に復讐のためのある企みが芽生えたのだった。上司の妻を寝取ってやる!
ともかくヘキヘキとするほど過激な描写が続くんだけど、後半から富岡、秀子、下永ら各キャラクター達のむき出しの性格や心理描写がイッキに噴出して、そのカタルシスにはまってしまった。女性のしたたかさを学び、人生を考えさせられてしまう。このカタルシスが樋口毅宏を読み続ける理由かもしれない。今回も凄かった。
cf. 樋口毅宏 読破 List
- さらば雑司ヶ谷 (2009)
- 民宿雪国 (2010)
- 雑司ヶ谷R.I.P. (2011)
- テロルのすべて (2011)
- 二十五の瞳 (2012)
- ルック・バック・イン・アンガー (2012)
- タモリ論 (2013)
- 甘い復讐 (2014)
- 愛される資格 (2014)
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