「フォルトゥナの瞳/百田尚樹」を読んだ
ここ1年読みまくってきた百田尚樹さん。世田谷中央図書館で借りた「フォルトゥナの瞳」(新潮社)について。
こんなあらすじ。幼い頃に両親と妹を亡くした"木山慎一郎"には、友人も恋人もおらず、車の塗装工場で一日中働き寝るだけの日々を送っていた。そんなある日、自分が人の死期を予測できる"目"を持っていたことに木山は気づいた...。
これ死期が近づいた人間が見える能力を持ってしまった主人公の苦悩のうえにたどり着く運命と選択を描いた1冊。バタフライ効果の意味を知り、運命を変えることと、それに伴う大きな代償のはざまとジレンマと葛藤の中で物語が進んでいく。まさに大切な人の「死」が見えた時に自分ならどうするということが描かれている。
ただこのテーマ、大昔に読んだStephen Kingの「The Dead Zone/デッド・ゾーン」を思い出したし、なんとかく先は読めたし、盗まれた指輪やソープ嬢に堕ちた同僚のその後とかの深みがなく、全般的に間延びしたところも多かった気がする。個人的にはここは正直残念だった。
ともかく百田尚樹さんの本も残すは「錨を上げよ」と「殉愛」くらい。ともかく完読をめざそう。
cf. 百田尚樹 読破 List
- 永遠の0(ゼロ) (2006)
- ボックス! (2008)
- 風の中のマリア (2009)
- モンスター (2010)
- 影法師 (2010)
- 輝く夜 (2010)
- 幸福な生活 (2011)
- プリズム (2011)
- 海賊とよばれた男 (2012)
- 「黄金のバンタム」を破った男 (2012)
- 夢を売る男 (2013)
- フォルトゥナの瞳 (2014)
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