「SHORT PEACE」を観た
大友克洋監督を中心に、4人の気鋭のアニメーション作家が競作したオムニバス作品「SHORT PEACE」(2013/Cinema)について。
これ、4つの作品が収録されたオムニバス。それぞれこんなあらすじ。
・「九十九」(森田修平監督)
山の中で道に迷った男が祠を見つける。祠では使い古された唐傘や絹織物が化けて出ていたが、男はそのモノノケたちを修理してやる。最後に修理できないほど古い道具が化けて出てくるが、男は道具をねぎらい、道具達は満足する...。
・「火要鎮」(大友克洋監督)
18世紀の江戸。お若は火消となった幼なじみの松吉への思いがつのり、その情念から大火事を引き起こしてしまう...。
・「GAMBO」(安藤裕章監督)
戦国時代の東北。鬼の巣に向かった白熊は、鬼に捕まっていた女性を目撃する。鬼の子を身ごもっていた女性は白熊に自分を殺すよう嘆願し、白熊は女性の願いを聞き入れる...。
・「武器よさらば」(カトキハジメ監督)
近未来、砂漠の廃墟となった東京。パワードスーツで武装した5人組は、戦車型無人兵器と死闘を演じる。小隊は戦死してしまうが、武器が使えなくなったマールだけは無人兵器から民間人とみなされる...。
そもそもこの映画「SHORT PEACE」のタイトルは大友克洋監督の作品「ショート・ピース」から取られたものので、戦国時代の山の中でのモノノケ、江戸時代の大火、戦国時代の東北での鬼と白熊の死闘、そして近未来の東京とそれぞれ4作品は日本をテーマにしたもの。4人の監督がそれぞれのが手がけた独創的なビジュアルとストーリーを堪能できる。個人的によかったのは安藤裕章監督の「GAMBO」で、空から現れた鬼に似たモノノケと神秘的な白熊が激突し、人柱となった少女と白熊のふれあいがよかった。
ひさびさに大友克洋の「童夢」が読みたくなった。
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「Gannibal/ガンニバル」を観た(2023.05.02)
- 「Obi-Wan Kenobi/オビ=ワン・ケノービ」を観た(2023.04.22)
- 「One Plus One/The Rolling Stones」を観た(2023.04.15)
- 「湯道」パンフレットを読んだ(2023.04.08)
- 「Babel/バベル」を観た #3(2023.04.01)
Recent Comments