「修羅場の経営責任-今、明かされる「山一・長銀破綻」の真実/国広正」を読んだ
ひょんなことから読んでみた弁護士・国広正さんの著書「修羅場の経営責任-今、明かされる「山一・長銀破綻」の真実」(文藝春秋)について。
これ、国広弁護士が実際に手がけた山一證券"自主廃業"後の社内調査委員会委員での調査報告書作成をめぐる回顧(第1章)と日本長期信用銀行(長銀)経営陣に対して起こされた国策裁判での刑事弁護人を務め無罪を勝ち取った記録(第2章)という内側からのドキュメンタリー。
火中の栗を拾うことを信条に企業の危機管理を専門としている国広弁護士が、経営陣、国策捜査、マスコミや世間の風潮と戦った記録になっていて、法律知識や簿記知識があればさらに楽しめると思う。
企業に働く人間としてこの手のコンプライアンスイシューは他人事ではない。秀逸なドキュメンタリーでした。そうそうWOWOWのドラマ「しんがり~山一證券 最後の聖戦~」の原作「しんがり 山一證券 最後の12人/清武英利」も機会があれば読んでみたい。
cf. 国広正 読破 List
- 修羅場の経営責任-今、明かされる「山一・長銀破綻」の真実 (2011)
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