「禁断の魔術/東野圭吾」を読んだ
ぼちぼち読んでる東野圭吾さん。世田谷中央図書館で借りて読んだ「禁断の魔術」(文春文庫)について。
これ、物理学者・湯川学を主人公とした「ガリレオシリーズ」の中の1冊。こんなあらすじ。青年"小芝伸吾"は高校時代に湯川から科学を学び、その魅力に惹かれ帝都大学の合格を果たし、湯川のもとを挨拶に訪ねた。しかしその日、伸吾の姉が都内のホテルで死亡した。その約10ヶ月後、一人のフリーライターが殺害される事件が発生し、その容疑者として捜査線に浮上したのは、伸吾だった...。
姉を見殺しにされ天涯孤独となった青年とその愛弟子の企てた復讐に気づいた湯川がとった行動が描かれた今回の作品。「科学を制する者は世界を制す」とか、「兵器は科学が作った最低の代物である」とか、文系の自分が読んでもわかりやすいし、湯川が伸吾を説得する場面はいいし、この安定感はさすがだと思う。ただ、終わり方としては正直不完全燃焼。政治家の罪はしっかり暴いて欲しかったと思う。よって今回は正直まあまあかな。次回作に期待します。
cf. 東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- 回廊亭殺人事件 (1991)
- 美しき凶器 (1992)
- 分身 (1993)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 悪意 (1996)
- 秘密 (1998)
- 白夜行 (1999)
- 予知夢 (2000)
- 嘘をもうひとつだけ (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- 幻夜 (2004)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 赤い指 (2006)
- 流星の絆 (2008)
- パラドックス13 (2009)
- カッコウの卵は誰のもの (2010)
- プラチナデータ (2010)
- 白銀ジャック (2010)
- 麒麟の翼 (2011)
- 真夏の方程式 (2011)
- マスカレード・ホテル (2011)
- 虚像の道化師 ガリレオ7 (2012)
- ナミヤ雑貨店の奇蹟 (2012)
- 夢幻花 (2013)
- 疾風ロンド (2013)
- 虚ろな十字架 (2014)
- マスカレード・イブ (2014)
- 禁断の魔術 (2015)
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