「Parts Per Billion/インフェクション・感染」を観た
生物兵器使用で感染症が拡散していく近未来を描いた群像終末サスペンス「Parts Per Billion/インフェクション・感染」(2014/Cinema)について。
こんなあらすじ。紛争地域で生物兵器が使われたことから、致死性の感染症が世界中に拡大する近未来が舞台。小説家を目指すLen(Josh Hartnett)は、弁護士の妻Mia(Rosario Dawson)と暮らしていたが、その夢は叶わず苦悩していた。一方、Miaの顧客であるAndy(Frank Langella)は、感染症を引き起こした生物兵器開発に携わったことを悔やみながら、余命わずかな妻Esther(Gena Rowlands)と寄り添って生きていた。そしてAndyの孫Erik(Penn Badgley)と婚約者Anna(Teresa Palmer)は、待ち受ける終末から逃避するように互いの愛を確かめ合っていた。それぞれが抱える苦悩や絶望が大きくなる一方で、人類滅亡の時も迫っていく...。
これ、生物兵器による感染症が拡大し、徐々に終末へと向かう世界を舞台に、立場も年齢も違う3組の男女がたどる運命を見つめた群像終末サスペンス。この映画の怖さは人々のパニックを描くのではなく、終末に向かう人々の行動や心理を静かに静かに描いているところ。病院や路上に置き去られた人々の死体の数々が恐ろしい。パンデミックもの、パニックものを期待して見ると、あまりに静寂で単調すぎる映画なんだけど、死を目前にした人々の無気力感には背筋がゾッとした。なかなかの佳作でした。
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