「トラウマ映画館/町山智浩」を読んだ
「さよなら小沢健二-1994-2015 樋口毅宏サブカルコラム全集-/樋口毅宏」を読み、その中で樋口毅宏が映画評論家・町山智浩に投げつけた小説一冊分のラブレターを読んで、町山智浩に非常に興味を持った。そこで世田谷中央図書館で借りてみた「トラウマ映画館」(集英社文庫)について。
これ、60年代に作られた映画を中心に、町山智浩さんの中高大時代という多感な頃に観て、それがトラウマのように心にシミを残した26本の映画について書かれている。どの映画も暴力的で凌辱的で残酷でサイコで不道徳なものばかり。名も知らず、DVD化もされず、普通選ばないような映画ばかりで、正直ビックリだし、町山智浩さんの人物像がよくわからなくなった。
この映画評論を読んでて特にひっかかったのは、人間狩りを描いた「The Naked Prey/裸のジャングル」(1966)、悪魔払い映画"エクソシスト"の原点という「The Devils/肉体の悪魔」(1971)と「Matka Joanna Od Aniolow/尼僧アンナ」(1961)、児童虐待ショーの「Mommie Dearest/愛と憎しみの伝説」(1981)、8歳のサイコパス「The Bad Seed/悪い種子」(1956)、これまた人間狩りの「Shoot/コンバット 恐怖の人間狩り」(1976)、水のないプールでの初体験「Deep End/早春」(1970)、人間vsアリの「Phase IV/戦慄!昆虫パニック」(1974)、残酷な生贄の「Last Summer/去年の夏」(1969)、核戦争後のロンドンを描いた「The Bed Sitting Room/不思議な世界」(1969)、血で血を洗うご近所戦争「The Lolly Madonna War/ロリ・マドンナ戦争」(1973)、地下鉄での暴挙「The Incident/ある戦慄」(1967)、サイコの初恋「Pretty Poison/かわいい毒草」(1968)、復讐をひたすら描く「Ceil Pour Ceil/眼には眼を」(1957)あたり。映画は好きなほうだと思ってたけど、この26本映画、どれも知らなかった...。いつか怖いもの見たさで観てみたい。
cf. 町山智浩 読破 List
- トラウマ映画館 (2011)
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