「ドルフィン・ソングを救え!/樋口毅宏」を読んだ
ちょいちょい読んでる樋口毅宏さん。先日読んだ「さよなら小沢健二-1994-2015 樋口毅宏サブカルコラム全集-」に続き、世田谷中央図書館で借りて読んでみた「ドルフィン・ソングを救え!」(マガジンハウス)について。
こんなあらすじ。2019年、結婚経験も子どももない45歳のフリーター"トリコ"は、人生に絶望して、睡眠薬をまるごとひと瓶飲んで自殺をはかる。意識を取り戻したトリコは30年前にタイムスリップし、そこは昭和の終わり、バブル期まっただ中の1989年の渋谷だった。そこでトリコは、かつて青春時代に好きだったバンド"ドルフィン・ソング"の解散を阻止すべく、奔走する...。
「さよなら小沢健二-1994-2015 樋口毅宏サブカルコラム全集-」を読んで樋口毅宏さんの読書量映画量執筆量音楽量のすさまじさに感嘆した流れだったんで、この「ドルフィン・ソングを救え!」にはさらにやられた。
まさに自分がどっぷりハマっていた世界、よく知っていた世界について、引用やオマージュやサンプリングが多用されて物語が進むんだけど、これがたまらない。特にロッキン・オンをめぐるくだりが最高で、実際の編集長の名前、実際のビルの名前、いいバンドなんだけど売れないエレファントカシマシのネタ...もうたまらない。
しっかし、「ドルフィン・ソング、島本田恋、三沢夢二」はそれぞれ「フリッパーズ・ギター、小山田圭吾、小沢健二」なんだけど、ここまで書かれた当の本人たちはどう思ってんだろう。
いやー、樋口毅宏さんの作品で読んでいないのは「日本のセックス」だけ。さ、コンプリートしようっと!
cf. 樋口毅宏 読破 List
- さらば雑司ヶ谷 (2009)
- 民宿雪国 (2010)
- 雑司ヶ谷R.I.P. (2011)
- テロルのすべて (2011)
- 二十五の瞳 (2012)
- ルック・バック・イン・アンガー (2012)
- タモリ論 (2013)
- 甘い復讐 (2014)
- 愛される資格 (2014)
- ドルフィン・ソングを救え! (2015)
- さよなら小沢健二-1994-2015 樋口毅宏サブカルコラム全集- (2015)
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