「カエルの楽園/百田尚樹」を読んだ
ずーっと読んでる百田尚樹さん。世田谷中央図書館で借りて読んでみた新作「カエルの楽園」(新潮社)について。
こんなあらすじ。凶悪なダルマガエルに国を荒らされ、平和な地を求め旅に出たアマガエルのソクラテスとロベルトは、天敵のヘビやイワナやイタチ、アマガエルを食用にするトノサマガエルなどに襲われ、ボロボロになりがらツチガエルが住む国"ナパージュ"に辿り着いた。"ナパージュ"は平和で争いもなく、外から来たアマガエルにも優しくまさに2匹が求めた平和の楽園のように思えた。そしてソクラテス達は「(1)カエルを信じろ (2)カエルと争うな (3)争うための力を持つな」という"三戒"の教えがあることを知る...。
この本、カエルを題材にした寓話だけど、まさに今の日本を風刺したものになっている。日本が戦争に巻き込まれないのは憲法9条で戦争を放棄しているからだし、、中国が日本の領土に迫ってるけど日本は攻撃しないから争いにならないという考えを皮肉を込めて、真っ向から否定しているもの。嫌われ者として百田尚樹自身のことを上げているし、Sealsをモチーフにした団体も出てくる。百田尚樹さんの思っていることが理解できた。理解できたけど、なんか合意や共感はできない。ちょっとくどくて、いやらしかったけど、まあ面白かったです。
cf. 百田尚樹 読破 List
- 永遠の0(ゼロ) (2006)
- ボックス! (2008)
- 風の中のマリア (2009)
- モンスター (2010)
- 影法師 (2010)
- 輝く夜 (2010)
- 幸福な生活 (2011)
- プリズム (2011)
- 海賊とよばれた男 (2012)
- 「黄金のバンタム」を破った男 (2012)
- 夢を売る男 (2013)
- フォルトゥナの瞳 (2014)
- 殉愛 (2014)
- カエルの楽園 (2016)
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