「下町ロケット2 ガウディ計画/池井戸潤」を読んだ
ここ数年結構読んでいる池井戸潤さん。世田谷中央図書館でやっと借りて読んでみた「下町ロケット2 ガウディ計画」(小学館)について。
これ、名作「下町ロケット」の続編。今回はこんなあらすじ。ロケットエンジンのバルブシステム開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年、大田区の町工場"佃製作所"は、"日本クライン"と量産を約束したはずの人工心臓用バルブの取引は試作品段階で打ち切られ、"帝国重工"とのロケットエンジン開発では、NASA出身の社長が率いるライバル企業"サヤマ製作所"とのコンペ話が持ち上がり、またしてもピンチに陥っていた。そんな時、かつての部下である真野から、"ガウディ"という心臓に埋め込む人工弁の開発依頼が持ち込まれる。これが完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという...。
ロケットから人体へ、佃製作所の新たな挑戦を描いた続編がこれ。大手メーカーの論理、ライバル会社のヘッドハンティング、白い巨塔と言われる医療界の出世と人命の重さ、データ改ざんをめぐる企業のコンプライアンス...これでもかと邪魔や課題が入り窮地に陥る中、仕事に対するまっすぐな姿勢が最後に大団円を迎える。まさに勧善懲悪の王道鉄板パターンなんだけど、そのわかりやすさに今回もハマってしまった。
ドラマは一切観ていないけど、映像が浮かぶ池井戸作品。これからもボチボチ読んでいこう。
cf. 池井戸潤 読破 List
- 架空通貨 (2003)
- 仇敵 (2003)
- 株価暴落 (2004)
- 銀行仕置人 (2005)
- シャイロックの子供たち (2006)
- 鉄の骨 (2009)
- 民王 (2010)
- 下町ロケット (2010)
- 新装版 不祥事 (2011)
- かばん屋の相続 (2011)
- ルーズヴェルト・ゲーム (2012)
- 七つの会議 (2012)
- ようこそ、わが家へ (2013)
- 下町ロケット2 ガウディ計画 (2015)
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