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Friday, December 09, 2016

「聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一」を読んだ

Hideookudaetc_seinaruyoruni

 奥田英朗角田光代大崎善生などなど結構好きな作家が書いているので、世田谷中央図書館で借りて読んでみた「聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一」(角川文庫)について。
 これ、クリスマスをテーマにしたアンソロジー。それぞれこんなあらすじ。
 ・「セブンティーン/奥田英朗」:
 クリスマスイブにボーイフレンドとの外泊を画策しているらしき高校生の娘を持つ母親。自分が若いころを思い出し、娘に注意するかだまされたふりをするかと気持ちが揺れる...。
 ・「クラスメイト/角田光代」:
 夫の浮気がわかり、ようやく気持の整理をつけ離婚に応じることにした妻は、その代わりに夫にラブレターを書いてくれることを求める。そしてクリスマスイブに2人は会い、妻はサインした離婚届を渡し、タブレターを受け取る...。
 ・「私が私であるための/大崎善生」:
 好きなときにマンションを訪ねてくる不倫相手との関係に耐えられなくなり、北へ向かう夜行列車に乗る。そこで、クリスマスイブまでの命と言われた男と会う...。
 ・「雪の夜に帰る/島本理生」:
 最近倦怠期気味な遠距離恋愛中の彼女。職場で好意を持ってくれる先輩から食事に誘われる。揺れる気持ちの中、それでもクリスマスイブには彼の元へ向かう...。
 ・「ふたりのルール/盛田隆二」:
 同期に好意を寄せられながらも離れられない花織。やっと会えることになってクリスマスイブ、マンションで嬉々と食事の準備を済ませたものの、緊急の仕事が入り彼はなかなか来てくれない...。
 ・「ハッピー・クリスマス、ヨーコ/蓮見圭一」:
 夫婦喧嘩したんだけど、近所の子供にその妻とのなれ初めについて話し出す...。

 これ、そろそろ12月だから読んでみようかと思って借りた1冊。クリスマスにまつわる短編なので、きっと甘い話ばかりかと思ってたんだけど、意外とほろ苦い話が多かった。奥田英朗さんはここまで母親の気持ちをうまく描けるかと感心したし、角田光代のはいまさらだけどひっかかる元妻を切なく描いているし、大崎善生は例のシベリア鉄道にまで発展しそうな物語だったしと、この3人はそれぞれいい味を出してた。で、今回初めて読んだ3人だけど、まず島本理生は仕事に疲れ、離れた彼とも微妙な状況を乗り越えていく話だし、盛田隆二はあんまり好きじゃない不倫ものだけど、この2人はどこか応援したくなったし、最後の蓮見圭一はなんかよかった。
 特に「ハッピー・クリスマス、ヨーコ」に出てくるこの言葉、
 ~お姉さんは想像していたよりも小柄で、とてもスリムだった。正直いって、おれは痩せている女はあまり好きじゃない。かといって太っている女が好きなわけでもないんだ。じゃあ、中間がいいのかっていうと、それも少し違う。難しいことをいうようだけれど、ほっそりしていて、ふっくらとした人が好きなんだよ。~
 って言葉、なんかわかる。
 正直、短編って作家の力の差が出てしまうものだけど、自分的にはありな短編集でした...。

cf. 奥田英朗 読破 List
- B型陳情団 (1990)
- ウランバーナの森 (1997)
- 最悪 (1999)
- 邪魔 (2001)
- 東京物語 (2001)
- イン・ザ・プール (2002)
- 延長戦に入りました (2002)
- マドンナ (2002)
- 真夜中のマーチ (2003)
- 空中ブランコ (2004)
- サウスバウンド (2005)
- ララピポ (2005)
- ガール (2006)
- 町長選挙 (2006)
- 家日和 (2007)
- オリンピックの身代金 (2008)
- 用もないのに (2009)
- 無理 (2009)
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)
- 純平、考え直せ (2011)
- 我が家の問題 (2011)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 噂の女 (2012)
- 沈黙の町で (2013)
- 田舎でロックンロール (2014)
- ナオミとカナコ (2014)
- 我が家のヒミツ (2015)

cf. 角田光代 読破 List
- ちいさな幸福 All Small Things (2004)
- ぼくとネモ号と彼女たち (2006)
- 八日目の蝉 (2007)
- ロック母 (2007)
- 三面記事小説 (2007)
- 森に眠る魚 (2008)
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)
- 紙の月 (2012)

cf. 大崎善生 読破 List
- 聖の青春 (2000)
- 将棋の子 (2001)
- パイロットフィッシュ (2001)
- アジアンタムブルー (2002)
- 九月の四分の一 (2003)
- ドナウよ、静かに流れよ (2003)
- ロックンロール (2003)
- 孤独か、それに等しいもの (2004)
- 別れの後の静かな午後 (2004)
- ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (2005)
- 優しい子よ (2006)
- タペストリーホワイト (2006)
- 傘の自由化は可能か (2006)
- スワンソング (2007)
- ディスカスの飼い方 (2009)
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)
- 存在という名のダンス (2010)
- Railway Stories (2010)
- ランプコントロール (2010)
- ユーラシアの双子 (2010)
- 西の果てまで、シベリア鉄道で -ユーラシア大陸横断旅行記 (2012)
- エンプティスター (2012)
- 赦す人 (2012)
- 孤独の森 <「存在という名のダンス」改題> (2012)
- ロストデイズ (2015)

cf. 島本理生 読破 List
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)

cf. 盛田隆二 読破 List
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)

cf. 蓮見圭一 読破 List
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)

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