「光/三浦しをん」を読んだ
「舟を編む」以来ひさびさに手に取ってみた三浦しをんの「光」(集英社文庫)について。
こんなあらすじ。東京の離島美浜島に住む中学生の信之、信之の幼なじみで恋人の美花、そして信之につきまとう近所の幼い輔。そんな彼らに大津波が襲い、すべてを失ってしまう中、信之は美花のためにある罪を犯す。そして20年後、過去を封印して暮らす信之の前に、輔が姿を現われ、新たな黒い影が生まれようとしていた...。
これ、タイトルは「光」だけど、中身はその逆で人間が抱え込む闇を描き、その闇から生まれる暴力を徹底的に描いている。島を破壊つくした津波、父親が子供に暴力を振い、大人が幼児に性的な悪戯をし、大切な人を守るために暴力を振るう。それぞれは違った目線で理不尽な暴力を描いているのがひっかかったし、ほんと心が萎えた話。
正直、三浦しをんの小説って全然読んでこなかったけど、気になりだした。
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