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Wednesday, June 07, 2017

「ジヴェルニーの食卓/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_gilvernynoshokutaku 結構読んでる原田マハ。三茶TSUTAYAでみつけた「ジヴェルニーの食卓」(集英社文庫)について。
 モネ、マティス、ドガ、セザンヌ。19世紀から20世紀にかけて活躍した画家達は何と闘い、何を夢見たのか...。画家達の活動を支えた画廊、画材店、パトロン、家族などの視線から印象派の時代を描いていた短編集がこれ。それぞれこんな話。
 ・「うつくしい墓」:
 ある老女がル・フィガロ記者相手に若き日の思い出を問わず語りに語る。戦争孤児となりやがて家政婦の職を得たこと、21歳の夏マダムからのお使い先でひとりの画家と運命的な出会いを果たしたこと。その画家こそがマティスだった...。
 ・「エトワール」:
 ドガの米国への紹介者であり、自らも優れた画家であったメアリー・カサットと若い踊り子の少女の人生...。
 ・「タンギー爺さん」:
 売れない時代のポール・セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホなどの作品を預かる代わりに絵具を無料で提供しつづけた画材商のタンギーとその家族について...。
 ・「ジヴェルニーの食卓」:
 モネの代名詞といえる「睡蓮」の連作がどのようにして晩年の代表作となったかが、義理の娘ブランシュの視点から語られる...。

 画家の身近にいた(とされる)女性達の目線から物語が紡がれてういるんだけど、実話と虚構がいい感じでないまぜになっていく展開が面白い。モネのために妻と娘が用意し続けた愛情あふれる食卓とか、マティスの死に際にピカソが抱いた感慨とか、カサットからドガへの秘めた思いとか、ノンフィクションがフィクションにつながっていく。
 「楽園のカンヴァス」、「太陽の棘」、「暗幕のゲルニカ」...この「ジヴェルニーの食卓」も美術に対する深い造形と愛情を持つ原田マハにしか書けない作品だと思う。

cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 永遠をさがしに (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵 (2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- 暗幕のゲルニカ (2016)

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