「アノニム/原田マハ」を読んだ
ほんと読みまくってる原田マハ。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「アノニム」(角川書店)について。
こんなあらすじ。ジャクソン・ポロック幻の未発表作「ナンバー・ゼロ」が発見され、香港サザビーズでオークションにかけられることになり、その裏で謎の窃盗集団"アノニム"が、贋作とのすり替えを企んでいた。その一方、香港のアーティストを夢見る高校生"張英才"はまったく新しいアート表現を思いつき、自宅アパートで狂喜していた...。
無名の天才高校生とアクションペインティングを生み出したジャクソン・ポロックという2つの才能の出会いが世界を変える1枚の絵を生み出すという痛快アートエンタメ小説。あのルパン三世やオーシャンズ11のような義賊団的怪盗劇が面白い。さらにジャクソン・ポロックの絵に秘められた情熱や叫びが無名の高校生をたきつけ、イッキに世界へのドアを開けさせる上昇感と高揚感がたまらない。
正直、こうなるだろうというストーリーは予想がついたし、窃盗集団"アノニム"の7人のメンバー個々人を掘り下げてもらえるとよかったと思うし、宿敵"ゼウス"の非道ぶりを書けばさらに対立構造が明確になって面白かったと思う。そんなことを思いつつも、イッキに読めたしこの小説に没入できた。ほんと原田マハは凄い!!!
cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 永遠をさがしに (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵 (2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- 暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- アノニム (2017)
« 「The Gift/ザ・ギフト」を観た | Main | 「uP!!!SPECIAL LIVE HOLIC vol.11:ACIDMANxSUPER BEAVER」(Space Shower TV)を観た »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「リバー/奥田英朗」を読んだ(2024.08.15)
- 「永遠と横道世之介/吉田修一」を読んだ(2024.07.31)
- 「キネマの神様」を観た(2024.07.22)
- 代官山通信 Vol.166(2024.07.19)
- 「お帰り キネマの神様/原田マハ」を読んだ(2024.07.18)
Recent Comments