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Thursday, September 14, 2017

「あなたは、誰かの大切な人/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_anatahadarekano ほんと読みまくってる原田マハ。続いて世田谷中央図書館で借りて読んでみた「あなたは、誰かの大切な人」(講談社文庫)について。
 これ、歳を重ねた独身女性を主人公に、彼女達がかけがえのない人に気づきくという6つの短編集。それぞれこんなあらすじ。
 ・「最後の伝言 Save the Last Dance for Me」:
 女手ひとりで美容院を営んでいた最愛の母が亡くなったが、その告別式に父の姿はない。父は色男な以外はまったくの能無しで、典型的な"髪結いの亭主"だった...。
 ・「月夜のアボカド A Gift from Ester's Kitchen」:
 メキシコ系アメリカ人の友人エスターの作るメキシコ料理は本当に美味しく、主人公は彼女の料理を食べに出張を続ける。そのエスターは60歳で結婚をして、5年後に夫と死別したのだという。エスターの愛の物語を聞き、主人公は彼のことを思う...。
 ・「無用の人 Birthday Surprise」:
 主人公の勤務先である美術館に宅配便が届く。差出人はひと月前、孤独のうちに他界した父だった。つまらない人間と母には疎まれても、自分の進路を密かに理解していた父から最後のメッセージが届く...。
 ・「緑陰のマナ Manna in the Green Shadow」:
 トルコを紹介する小説を書くためにイスタンブールを訪れた主人公。そこで出会ったトルコの春巻と亡くなった主人公の母親の料理の味とこれまでの人生を重ねていく...。
 ・「波打ち際のふたり A Day on the Spring Beach」:
 お互い忙しすぎて間が空いてしまうこともあったけど、主人公は学時代の同級生ナガラとは年に4回くらい旅をしている。今回主人公の生まれ故郷近くの赤穂温泉を選んだのには訳があった...。
 ・「皿の上の孤独 Barragan's Solitude」:
 主人公はメキシコを代表する建築家ルイス・バラガンの邸までやってきた。彼女には再会したかつてのビジネスパートナーの「目」になるという目的があった...。

 「あなたは誰かの大切な人であることを忘れないでほしい」ということを気づかせてくれる短編集。どの話も優しくて、温かくて、そっと背中を押してくれるものばかり。歳を重ね、寂しさや不安を感じることがあっても、大丈夫、一人じゃないって言ってくれる。癒されました。

cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 永遠をさがしに (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵 (2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- あなたは、誰かの大切な人 (2014)
- 暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- アノニム (2017)

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