「おじいさんは山へ金儲けに -時として、投資は希望を生む-/村上龍」を読んだ
なんとなく読んでみたくなった村上龍の短編集「おじいさんは山へ金儲けに -時として、投資は希望を生む-」(幻冬舎文庫)について。
これ、日本の昔話を題材に、"投資"の概念とその基本知識を提供することを目的として作られたパロディーとブラックユーモアだらけの短編集。題材になったのは、「かちかち山」「桃太郎」「浦島太郎」「一寸法師」「さるかに合戦」「わらしべ長者」「花咲かじいさん」「舌切りすずめ」「鶴の恩返し」「かぐや姫」「笠地蔵」の11の昔話。資産運用、将来価値と現在価値、ハイリスクとハイリターン、ポートフォリオなどお金のこと、投資のことが寓話の中で盛り込まれていた。
昔話では正直者が得をするという設定になっているけど、知識や技術がなければ正直者でもお金を手に入れることはできない。そんな当たり前のことにちょっと気づいた1冊だった。
cf. 村上龍 読破 List
- 限りなく透明に近いブルー (1976)
- 海の向こうで戦争が始まる (1977)
- コインロッカー・ベイビーズ (1980)
- 走れ!タカハシ (1986)
- ニューヨーク・シティ・マラソン (1986)
- 69 sixty nine (1987)
- 愛と幻想のファシズム (1987)
- 超電導ナイトクラブ (1991)
- 長崎オランダ村 (1992)
- 昭和歌謡大全集 (1994)
- 五分後の世界 (1994)
- 村上龍映画小説集 (1995)
- ヒュウガ・ウイルス~五分後の世界II (1996)
- ストレンジ・デイズ (1997)
- イン ザ・ミソスープ (1997)
- 共生虫 (2000)
- 希望の国のエクソダス (2000)
- 2days 4girls (2002)
- おじいさんは山へ金儲けに -時として、投資は希望を生む- (2002)
- 半島を出よ (2005)
- 空港にて (2005)
- 盾 Shield (2006)
- 美しい時間/小池真理子・村上龍 (2006)
- 案外、買い物好き (2007)
- 歌うクジラ (2010)
- 逃げる中高年、欲望のない若者たち (2010)
- 心はあなたのもとに (2011)
- 櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている (2012)
- 55歳からのハローライフ (2012)
- 自由とは、選び取ること (2013)
- 賢者は幸福ではなく信頼を選ぶ。 (2013)
- おしゃれと無縁に生きる (2015)
- オールド・テロリスト (2015)
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