「海辺の生と死/島尾ミホ」を読んだ
三茶のTsutayaで徘徊中、読んでみたくなった島尾ミホの「海辺の生と死」(中公文庫)。ちなみにこの人の本は初めて。
こんな小説。そのまま紹介文を抜粋する...。幼い日、夜ごと子守歌のように母がきかせてくれた奄美の昔話。南の離れ島の暮しや風物。慕わしい父と母のこと。記憶の奥に刻まれた幼時の思い出と特攻隊長として島に駐屯した夫"島尾敏雄"との出会いなどを、ひたむきな眼差しで心のままに綴る...。
これ、あの「死の棘」を書いた島尾敏雄の妻である島尾ミホが描いた奄美大島の南にある加計呂麻島を舞台にした物語。島にやってくる役者衆や曲芸師、浪曲師、踊り子たちとの出会い、癩病患者のこと、そして特攻隊の隊長としてやってきた島尾敏雄との出会いと憧れなどを純真な文章で書かれていた。特に終戦直前と特殊な状況で特攻隊と島民たちの自害を覚悟したシーンなどは、その臨場感がとても伝わってきた。
高校生の頃に読んだ島尾敏雄の「死の棘」をもう一度読んでみたくなった。
cf. 島尾ミホ 読破 List
- 海辺の生と死 (2013)
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