「アヒルと鴨のコインロッカー」を観た
かつて読んだことがある伊坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」(2003)。この原作を映画化した中村義洋監督の「アヒルと鴨のコインロッカー」(2007/Cinema)、ちょっと観てみた。
こんなあらすじ。大学入学のため仙台に引っ越してきた椎名(濱田岳)は、荷ほどきしていた時、隣の部屋に住む河崎(瑛太)という男から声をかけられる。河崎は椎名が口ずさんでいたBob Dylanの「風に吹かれて」に興味を持ったらしい。河崎は同じアパートに住む孤独なブータン人留学生ドルジ(田村圭生)に広辞苑を贈るため、本屋を襲おうと奇妙な計画を持ちかける...。
これ、東京から仙台の大学へ進学した青年が、アパートの隣室に住む奇妙な男の「本屋を襲う」という計画に巻き込まれていくミステリー映画。原作同様、巧妙に張られた伏線やトリックは秀逸だし、すべてが明らかになった時にこの作品が切ない話だと気づく。物語の舞台となる仙台でオールロケとして撮られているのもいいし、Bob Dylanの「風に吹かれて」の優しいMelodyともぴったりだった。そんなに邦画は観ないけど、いい感じの奇妙な友情の物語だった。
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