「Lo chiamavano Jeeg Robot/皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」を観た
永井豪原作のアニメ「鋼鉄ジーグ」をイタリア映画「Lo chiamavano Jeeg Robot/皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」(2016/Cinema)について。
こんなあらすじ。爆弾テロが相次ぐローマ郊外。冴えないチンピラのEnzo(Claudio Santamaria)は、警察に追われ潜った川底で放射性廃棄物のタンクに近づいてから体調不良に悩まされるが、自分がスーパーパワーを手に入れたと気づく。そんなEnzoが慕う年上の犯罪者Sergio(Stefano Ambrogi)が麻薬取引の現場で殺害されてしまう。Sergioの娘Alessia(Ilenia Pastorelli)は、Enzoを日本アニメ「鋼鉄ジーグ」の主人公・司馬宙に重ね、2人の距離は少しずつ近づいていく。そんな中、マフィア組織のリーダーCannizzaro(Luca Marinelli)の脅威が迫る...。
これ、犯罪と汚濁まみれのローマの下町で、超人的な力を得た男が"鋼鉄ジーグ"ファンの少女を守るため、闇の組織と戦う姿を描くファンタジーアクション映画。しっかしこの映画、主人公のチンピラのEnzoがいい。エロビデオと好物のヨーグルトしか楽しみがない孤独なチンピラだった彼が不死身のパワーを得て、最初にその力を使ったのはATM強奪だったし、少女への欲望は抑えきれない。MARVELやDCといった派手や大儀を背負ったヒーローでなく、少女へのなけなしの同情から、社会の底辺にいる男女が身を寄せ合うというどこかロマンチックな英雄像が描かれている。痛快でも爽快でもないけど、なんか希望が伝わる奇抜な映画だった。
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