「Homo Delphinus-イルカと、海へ還る日/Jacques Mayol-ジャック・マイヨール,関邦博(訳)」を読んだ
大昔の大学生の頃、ハマった映画「Le Grand Bleu/グレート・ブルー」(1988)。その頃買って読んだ主人公ジャック・マイヨールの自伝本「Homo Delphinus-イルカと、海へ還る日/Jacques Mayol-ジャック・マイヨール,関邦博(訳)」(講談社)が、本棚から出てきたので、ひっさびさに読んでみた。
これ、常識を乗り越え、水深100mを超えた素潜りを実現した伝説のフリーダイバー、ジャック・マイヨールが残した自伝本。その中で海と一体となる呼吸法、ヨガ、禅、特異な血液循環である"ブラッドシフト"などを体得してきたマイヨールの心情や感覚が書かれているけど、特にひっかかったのは、限りなくイルカに近づき、イルカになりたいという夢を持っていたこと。特にクラウンという名のイルカと出会い、触れ合い、別れてからイルカへの思いが強くなっていく。人類の生命はそもそも海から誕生したから、いつか人間は海に還るかもしれない、"ホモ・デルフィナス(イルカ人間)"という水陸両棲人間になれるかもしれないというくだりは、マイヨールの哲学がひしひしと伝わってくる。
しっかしこの本はほんと読みやすいし、彼の感受性の豊かさや宗教体験みたいなものがわかってくる。ともかくひっさびさに「Le Grand Bleu/グレート・ブルー」を観直したくなった。
cf. Jacques Mayol 読破 List
- Homo Delphinus-イルカと、海へ還る日 (1993)
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