「ホワイトラビット/伊坂幸太郎」を読んだ
ほぼ全部読んでる伊坂幸太郎。世田谷中央図書館でやっと借りれた「ホワイトラビット」(新潮社)について。
こんなあらすじ。誘拐グループの"兎田"は、人質を担当者に引き渡していつものように仕事を終えた。そこで兎田は、最近誘拐グループの経理担当者が、"折尾"というコンサルタントにそそのかされてグループの金をどこかに隠してしまったという不祥事を同僚の"猪田"から聞くが、軽く流した。兎田は会社勤めの"綿子"と結婚し、幸せな生活を送っていたが、ある日深夜になっても綿子がかえって来ない。不安にかられた深夜零時、兎田のスマートフォンが鳴り響き、「おまえの妻を誘拐している」と言われる。妻を取り戻すためには、ある人物を見つけ出す必要があったが、ちょっとした間違いによって兎田は立てこもり事件、「通称:白兎事件」を起こしてしまう...。
これ、仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件という籠城ミステリー。SITが出動し、逃亡不可能な状況下で犯人は予想外の要求を行うというもの。今回は「オリオン座」と「レ・ミゼラブル」がキーとなって話が進み、時間軸が過去に戻ったり現実に戻ったりするんだけど、そのズレがわかりやすくて、読んでるこっちも混乱しない。で、いくつかの伏線も最後にまとめて回収でなはく、絶妙なタイミングで回収されていき、それも気持ちいい。でもなんだかんだで、事態は思わぬ方向に転がっていくんで、そのダイナミズムに今回もハマってしまった。
ひさびさに伊坂幸太郎ワールドにどっぷり没頭できました。
cf. 伊坂幸太郎 読破 List
- オーデュボンの祈り (2000)
- ラッシュライフ (2002)
- 陽気なギャングが地球を回す (2003)
- 重力ピエロ (2003)
- アヒルと鴨のコインロッカー (2003)
- チルドレン (2004)
- グラスホッパー (2004)
- 死神の精度 (2005)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好 (2005)
- 魔王 (2005)
- 魔王(文庫) (2005)
- 砂漠 (2005)
- 終末のフール (2006)
- 陽気なギャングの日常と襲撃 (2006)
- フィッシュストーリー (2007)
- 絆のはなし/伊坂幸太郎x斉藤和義 (2007)
- ゴールデンスランバー (2007)
- 実験4号 -後藤を待ちながら (2008)
- Re-born はじまりの一歩/伊坂幸太郎・瀬尾まいこ・豊島ミホ・中島京子・平山瑞穂・福田栄一・宮下奈都 (2008)
- モダンタイムス (2008)
- あるキング (2009)
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)
- あるキング-完全版- (2015)
- SOSの猿 (2009)
- オー!ファーザー (2010)
- バイバイ、ブラックバード (2010)
- 『バイバイ、ブラックバード』をより楽しむために ポスタル・ノベル編 (2010)
- マリアビートル (2010)
- 文藝別冊 総特集 伊坂幸太郎 (2010)
- 3652-伊坂幸太郎エッセイ集- (2010)
- 仙台ぐらし (2012)
- PK (2012)
- Happy Box/伊坂幸太郎・山本幸久・中山智幸・真梨幸子・小路幸也 (2012)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 夜の国のクーパー (2012)
- しあわせなミステリー/伊坂幸太郎・中山七里・柚月裕子・吉川英梨 (2012)
- 最後の恋 MEN'S -つまり、自分史上最高の恋。-/朝井リョウ・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・越谷オサム・白石一文・橋本紡 (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 残り全部バケーション (2012)
- ガソリン生活 (2013)
- 死神の浮力 (2013)
- 首折り男のための協奏曲 (2014)
- Wonderful Story/伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎 (2014)
- アイネクライネナハトムジーク (2014)
- キャプテンサンダーボルト/阿部和重・伊坂幸太郎 (2014)
- 火星に住むつもりかい? (2015)
- ジャイロスコープ (2015)
- 陽気なギャングは三つ数えろ (2015)
- サブマリン (2016)
- AX アックス (2017)
- ホワイトラビット (2017)
- クリスマスを探偵と/伊坂幸太郎(文)マヌエーレ・フィオール(絵) (2017)
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