「クラッシュマン/柴田哲孝」を読んだ
去年初めて読んでみた柴田哲孝の「デッドエンド」。先日読んだ第3作「リベンジ」に続き、第2作「クラッシュマン」(双葉社)も世田谷中央図書館で借りて読んでみた。
こんなあらすじ。過剰防衛による殺人の裁判で「無罪」となり、警察庁警備局公安課特別捜査室"サクラ"に復帰した"田臥健吾"を、新たな任務が待ち受けていた。東京駅発博多駅行きの"のぞみ167号"の車内ごみ箱で、TNT爆弾が発見された。さらにイスラム国(IS)の対日本専門のテロリスト"クラッシュマン"が入国したという情報がICPOのリヨン事務総局からもたらされる。田臥は部下の"室井智"、"矢野アサル"とともに捜査を開始する...。
2016年5月の伊勢志摩サミットで来日するオバマ米大統領暗殺計画をめぐる日本に潜入したテロリストとの攻防を描いた犯罪小説。伊勢志摩サミット、オバマ大統領の広島平和記念公園の訪問でのテロ事件を実名で展開するストーリーなので、リアル感がハンパない。日本のテロ対策の甘さとか、有事の際の政府の在り方に疑問を呈しつつ、テロリスト側の視点が強力に書かれていて、ISやタリバンなどの自爆テロを行う犯人たちの心情も面白かった。
ともかく世界情勢の流れを交えて、物語が進行していき、現実と虚構の交差がほんとうまいと思った1冊だった。
cf. 柴田哲孝 読破 List
- デッドエンド (2014)
- クラッシュマン (2016)
- リベンジ (2018)
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