「スギハラ・サバイバル/手嶋龍一」を読んだ
会社の友達Kmt君から借りた手嶋龍一の「ウルトラ・ダラー」。その姉妹作である「スギハラ・サバイバル」(新潮文庫)も借りて読んだ。
こんなあらすじ。ヒトラーとスターリンの悪魔の盟約から逃れるため、ユダヤ人少年"アンドレイ・フリスク"とその家族は、ポーランドを離れ、極寒のシベリアを経て、神戸に辿り着いた。彼はそこでかけがえのない友"雷児"と出会う。そして現代、英国情報部員の"スティーブン"は、アメリカ人の商品先物取引捜査官"マイケル・コリンズ"と共に、金融市場に起きている巨大な異変を探り当てた。すべて歴史に名を刻む外交官"杉原千畝"から始まっていた...。
これ、日本のシンドラーと言われ、6,000人のユダヤ人に大量のビザを発行し彼らの命を救ったリトアニア総領事の外交官"杉原千畝"のインテリジェンス・オフィサーとしてのもう1つの顔から始まる壮大な物語。命を救われた6,000人のユダヤ人は「スギハラ・サバイバル」と呼ばれ、その中の1人の少年が金融市場の異変を察知し、その後に起こる未来を予測していくというもの。国際情勢に連動する株価や金融商品を利用して、テロ組織が資金調達をしていることを描いている。歴史的事実とフィクションを混ぜつつも、ほんとにリアリティーがあって、思いっきりこの小説にひたってしまった。今回も面白かった。
cf. 手嶋龍一 読破 List
- ウルトラ・ダラー (2006)
- スギハラ・サバイバル (2010)
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