「下町ロケット ヤタガラス/池井戸潤」を読んだ
たまーに読んでる池井戸潤。「下町ロケット ゴースト」に続き世田谷中央図書館で借りて読んでみた「下町ロケット ヤタガラス」(小学館)について。
こんなあらすじ。ギアゴーストの"島津裕"は佃製作所の"佃航平"を訪ね、「ギアゴーストが小型エンジンメーカーのダイダロスを資本提携し、島津自身は社長の伊丹大と経営方針で対立し、ギアゴーストを退社したこと」を伝えた。そして佃航平は"伊丹"から「ギアゴーストに新バルブを納入する予定だったが、農機具メーカーのヤマタニの経営計画変更に伴いトランスミッションそのものが棚上げになってしまった」と聞かされる。そんな折、帝国重工の"財前道生"は宇宙航空企画推進グループ部長になっていた。財前は佃航平を訪ね、今の日本の農業は高齢化による離農という大きな問題を抱えており、そんな危機的状況を救いたいという思いで立ち上げた無人農業ロボットの開発計画に協力を要請する...。
大きな目標に向かって、さまざまな妨害に会いながらも努力を重ね、困難を乗り切って、最高の笑顔を見せるという完全なる王道パターンなんだけど、今回は過去の因縁と復讐、下請いじめ、ソースコード盗用、離農などの陰湿な部分が物語全体を占めいて、ちょっと暗めに振られている。それでもライバル社に自分達の技術を提供してまで日本の農業を救おうとする佃と財前の姿勢はやっぱりジーンとしてしまった。大いなるマンネリズム、万歳!
cf. 池井戸潤 読破 List
- 架空通貨 (2003)
- 仇敵 (2003)
- 株価暴落 (2004)
- オレたちバブル入行組 (2004)
- 銀行仕置人 (2005)
- シャイロックの子供たち (2006)
- 空飛ぶタイヤ (2006)
- 鉄の骨 (2009)
- 民王 (2010)
- 下町ロケット (2010)
- 新装版 不祥事 (2011)
- かばん屋の相続 (2011)
- ルーズヴェルト・ゲーム (2012)
- 七つの会議 (2012)
- ようこそ、わが家へ (2013)
- 下町ロケット2 ガウディ計画 (2015)
- 陸王 (2016)
- アキラとあきら (2017)
- 花咲舞が黙ってない (2017)
- 下町ロケット ゴースト (2018)
- 下町ロケット ヤタガラス (2018)
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