「風のマジム/原田マハ」を読んだ
ちょいちょい読んでる原田マハ。馬事公苑TSUTAYAで買って読んだ「風のマジム」(講談社文庫)について。
こんなあらすじ。琉球アイコム沖縄支店総務部勤務の"伊波まじむ"は、たまたま飲んだラム酒に感激して、社内のベンチャーコンテストに純沖縄産のラム酒を作りたいと応募する。まじむの事業計画は、南大東島のサトウキビを使って、島の中でアグリコール・ラムを造るというものだった...。
これ、沖縄最果ての地の南大東島で起業した女性を描いた実話に基づいた小説。技術もお金も人脈もなんにもないところから、大好きなばあーばに怒られながら、ひとつひとつ夢を実現していくんだけど、彼女の彼女の純粋な思いだけで人を動かしていくところに、読んでて思わず応援したくなる。特にばあーばが倒れ、病床でまじむが必死に語りかけるシーンとか、辺鄙な場所に建てた工場で生まれた最初のラム酒のシーンとか、思わず泣けてしまった。
ちなみに「まじむ」とは沖縄の方言で「真心」のこと。熱いんだけど清々しくて、気分爽快になれた小説。この小説の題材になった「ラム酒販売 コルコル屋」にラム酒を注文したくなりました。
cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- 一分間だけ (2007)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 翼をください (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 星がひとつほしいとの祈り (2010)
- 風のマジム (2010)
- まぐだら屋のマリア (2011)
- 永遠をさがしに (2011)
- いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
- 小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 旅宿おかえり (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- 奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
- あなたは、誰かの大切な人 (2014)
- 異邦人(いりびと) (2015)
- モダン (2015)
- 暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- アノニム (2017)
- たゆたえども沈まず (2017)
- いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
- スイート・ホーム (2018)
- フーテンのマハ (2018)
- 常設展示室 Permanent Collection (2018)
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