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Thursday, December 19, 2019

「傲慢と善良/辻村深月」を読んだ

Mizukitsujimura_gomantozenryo たまーに読んでる辻村深月。ひさびさに世田谷中央図書館で借りて読んでみた「傲慢と善良」(朝日新聞出版)について。
 こんなあらすじ。東京生まれでルックスが良い"西澤架"は「いつでも結婚できる」と思っていたが、気が付くと周りは結婚し、自分だけが独身になっていた。そして群馬・前橋で育ち、真面目な性格の"坂庭真実"は、進学も就職も母の言う通りにして生きてきた。そんな2人は、婚活アプリで出会い、2年後に婚約した。過去の恋愛を引きずっていた架は、真実がストーカー被害に遭ったことで結婚を決断するのだが、真実は忽然と姿を消す。彼女の居場所を探すため、架は彼女の「過去」と向き合っていく...。
 これ、ミステリー要素も織り込んだ、現代の婚活事情の息苦しさを描いた恋愛小説。進学、就職、恋愛、友情、結婚などなど、あらゆる選択を決断してきたのは本当に自分自身だったのかを迫るもので、タイトルにある"善良さ"とは、それの度が過ぎれば、世間知らずとか無知ということにつながっていく。しっかし未婚率の高さって、こんな誰もが持つ"傲慢"と"善良"が足かせになっているんだなって妙に納得してしまった。しっかし毒がある恋愛小説だった。

cf. 辻村深月 読破 List
- 冷たい校舎の時は止まる (2004)
- 凍りのくじら (2005)
- ぼくのメジャースプーン (2006)
- ロードムービー (2008)
- 太陽の坐る場所 (2008)
- ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (2009)
- 光待つ場所へ (2010)
- ツナグ (2010)
- 本日は大安なり (2011)
- オーダーメイド殺人クラブ (2011)
- 水底フェスタ (2011)
- サクラ咲く (2012)
- 鍵のない夢を見る (2012)
- 島はぼくらと (2013)
- 家族シアター (2014)
- 朝が来る (2015)
- きのうの影踏み (2015)
- かがみの孤城 (2017)
- 傲慢と善良 (2019)

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