« Peace、四十九日。 | Main | バン・ドゥーシュ@麹町 »

Tuesday, January 07, 2020

「銭湯図解/塩谷歩波」を読んだ

Sentozukai

 塩谷歩波の「銭湯図解」(中央公論新社)について。
 これ、高円寺の小杉湯番頭で、イラストレーターで、設計事務所出身の塩谷歩波が、建築の図法であるアイソメトリック手法を用い、銭湯の建物内部を精密な俯瞰図で描いたもの。銭湯の浴場やサウナや脱衣所や露天風呂の位置、浴槽の高さや深さ、シャワーやカランの位置などなどを実測し、細部を写真に撮り、それを組み立て、水彩画で描いているんだけど、そこで体を洗う人や湯船につかる人の表情やしぐさも描かれているため、銭湯の温かい雰囲気まで伝わってくる。この図解と著者のエッセイが温かかったり、面白かったりして、彼女の銭湯を愛し、銭湯に助けられ、銭湯で働く人々を助けたいという思いがとてもいいです。まさに神は細部に宿ることを好例だと思う。
 それにしても、この図解に載った銭湯だけど、「大黒湯」(北千住)、「日暮里 斉藤湯」(日暮里)、「ひだまりの泉 萩の湯」(鶯谷)、「戸越銀座温泉(戸越銀座)」、「ゆ家 和ごころ 吉の湯」(成田東)、「大黒湯(代々木上原)」、「金春湯」(大崎)、「寿湯」(東上野)、「大黒湯」(押上)は自分も行ったことがある銭湯なので、なかなか楽しい。「小杉湯」(高円寺)、「桜館」(蒲田)、「薬師湯」(墨田)」と「蒲田温泉」(蒲田)は早めに行ってみたい。いい本でした。

cf. 塩谷歩波 読破 List
- 銭湯図解 (2019)

|

« Peace、四十九日。 | Main | バン・ドゥーシュ@麹町 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

銭湯」カテゴリの記事