「高熱隧道/吉村昭」を読んだ
ひさしぶりに読んでみた吉村昭。三茶Tsutayaで買った「高熱隧道」(新潮文庫)について。
こんなあらすじ。昭和11年8月着工、昭和15年11月完工した黒部第三発電所。この発電所のために、嶮岨な峡谷で岩盤最高温度165℃という高熱地帯に隧道(トンネル)を掘鑿する難工事が行われた。その犠牲者は300余名を数えていた....。
黒部第三発電所で発電を行うために、仙人谷ダムは富山県黒部市宇奈月町に作られた。このダム建設時に工事用資材を運搬するために掘削されたのがこの隧道(トンネル)で、岩盤最高温度165℃で高熱地帯に掘られたもの。高熱と雪崩という大自然の猛威に立ち向かい、トンネル貫通にとり憑かれた男達の執念が描かれているんだけど、あまりの極限状況にほんとにあった話とは思えない。昭和42年の本だけど、今読んでもすさまじい記録文学だった。
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