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Monday, October 19, 2020

「Taxi Driver/タクシードライバー」を観た #3

Taxdriver3 ひさしぶりに観直した「Taxi Driver/タクシードライバー」(1976/Cinema)について。
 こんなあらすじ。ベトナム戦争から帰還した元海兵隊のTravis(Robert De Niro)はタクシー会社に就職し、夜の街をタクシーで流しながら、世界の不浄さに苛立ちを感じていた。大統領候補の選挙事務所に勤めるBetsy(Cybill Shepherd)と親しくなったTravisだったが、彼女をポルノ映画に誘ったことで絶交されてしまう。心は荒んでいくTravisだったが、停車中のタクシーに逃げ込んで来た幼い売春婦Iris(Jodie Foster)が、ポン引きの男によって強引に連れ戻される場面に遭遇する...。
 N.Y.を舞台にタクシードライバーとして夜の街を当てもなく走り続ける元海兵隊員が、腐敗した社会に対する怒りや虚しさや孤独感から精神を病み、最後は狂気な行動に走る姿を描いたMartin Scorseseの怪作。Jazzyな音楽が流れる中、腐った夜のN.Y.が映り出され、Travis自身の壊れた心象映像がかぶっていくのがいい。そして、Travisの狂気が徐々に増幅し、Irisを助けるという必要以上の責任感が生んだ最後の虐殺シーンもいいし、Irisの両親からの手紙のシーンもなんとも言えない不気味感につつまれる。何回観ても精神の危うさが伝わる映画だと思う。

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