« ALAMON@桜新町 #54 | Main | 血統書 »

Friday, March 05, 2021

「豆の上で眠る/湊かなえ」を読んだ

Kanaeminato_mamenouede たまーに読んでる湊かなえ。三茶TSUTAYAで買って読んでみた「豆の上で眠る」(新潮文庫)について。
 こんなあらすじ。小学校1年生の時、"結衣子"の二歳上の姉"万佑子"が神社で遊んだ帰りに突然失踪した。スーパーに残された万佑子の帽子、不審な白い車の目撃証言そして変質者の噂が絶えない。必死に捜す結衣子たち家族の前に、その2年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが大学生になった今も違和感を抱き続けている...。
 これ、幼い頃に失踪した姉が「別人」になって帰ってきた時、妹がずっと追い続ける違和感と真実について描いた家族ミステリー。小さな豆のようなささいな違和感から、家族の意義とか血のつながりの意味を描いていく。運命の悪戯から歪んだ家族像が見えてくるんだけど、この救いようがない暗さにずるずると引き込まれました。ひさびさに読んだ湊かなえ、相変わらずさすがです。
 
cf. 湊かなえ 読破 List
告白 (2008)
Nのために (2010)
夜行観覧車 (2010)
往復書簡 (2010)
サファイア (2012)
白ゆき姫殺人事件 (2012)
- 豆の上で眠る (2014)
物語のおわり (2014)
絶唱 (2015)
リバース (2015)
ポイズンドーター・ホーリーマザー (2016)

|

« ALAMON@桜新町 #54 | Main | 血統書 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事