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Friday, May 07, 2021

「母影/尾崎世界観」を読んだ

Sekaikanozaki_omokage 世田谷中央図書館で借りた尾崎世界観の「母影」(新潮社)について。
 こんなあらすじ。小学校でも友だちをつくれず、居場所のない少女は、母親の勤めるマッサージ店の片隅で息を潜めている。お客さんの「こわれたところを直している」お母さんは、日に日に苦しそうになっていく。カーテンの向こうの母親が見えない。少女は願う。「もうこれ以上お母さんの変がどこにも行かないように」...。
 これ、母親の働くマッサージ店のカーテン越しの世界に振れる行き場のない少女を描いた純文学作品。小さい頃に感じたことや匂いとかがなんか伝わってくるし、その触感がなんとも言えない。見なくてもいい世界を見ている少女の痛々しさが伝わってきた。繊細な小説だと思う。
 
cf. 尾崎世界観 読破 List
祐介 (2016)
苦汁100% (2017)
苦汁200% (2018)
身のある話と、歯に詰まるワタシ (2020)
- 母影 (2021)

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