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Friday, June 18, 2021

「湖の女たち/吉田修一」を読んだ

Shuichiyoshida_mizuuminoonnatachi ずっと読んできてる吉田修一。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「湖の女たち」(新潮社)について。
 こんなあらすじ。琵琶湖近くにある介護療養施設で、元大学教授である100歳の男性入居者の呼吸器が故意に止められるという事件が起きた。捜査の過程で出会った介護士の女性と、事件を追う刑事は、互いから離れられない関係に落ちていく。その一方、事件の取材をする週刊誌の記者は、被害者の元大学教授には満州で暮らしていた過去があり、記者が調べている90年代血液製剤の副作用事件の重要人物と繋がりがあることを知る...。
 70年前の731部隊による人体実験、20年前の血液製剤の薬害事件、凍てつく満州の湖畔で目撃した犯罪を告白する老女、白衣を着た子供達、急速にのめりこむ倒錯の世界...ずるずると引き込まれた感じだった。「悪人」、「さよなら渓谷」、「怒り」...吉田修一が描く罪や悪はやっぱり好きだった。
 
cf. 吉田修一 読破 List
最後の息子 (1999)
熱帯魚 (2001)
パレード (2002)
パーク・ライフ (2002)
日曜日たち (2003)
東京湾景 (2003)
長崎乱楽坂 (2004)
ランドマーク (2004)
7月24日通り (2004)
春、バーニーズで (2004)
ひなた (2006)
女たちは二度遊ぶ (2006)
初恋温泉 (2006)
うりずん/吉田修一・佐内正史 (2007)
悪人 (2007)
静かな爆弾 (2008)
さよなら渓谷 (2008)
あの空の下で (2008)
元職員 (2008)
キャンセルされた街の案内 (2009)
横道世之介 (2009)
空の冒険 (2010)
平成猿蟹合戦図 (2011)
太陽は動かない (2012)
路(ルウ) (2012)
愛に乱暴 (2013)
怒り (2014)
森は知っている (2015)
作家と一日 (2015)
橋を渡る (2016)
犯罪小説集 (2016)
最後に手にしたいもの (2017)
泣きたくなるような青空 (2017)
ウォーターゲーム (2018)
国宝 上 青春篇 (2018)
国宝 下 花道篇 (2018)
続 横道世之介 (2019)
逃亡小説集 (2019)
アンジュと頭獅王 (2019)
恋愛 コレクションII (2019)
- 湖の女たち (2020)

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