「闇祓/辻村深月」を読んだ
たまーに読んでる辻村深月。世田谷中央図書館で借りて読んだ「闇祓」(中公文庫)について。
こんなあらすじ。高校生の"澪"のクラスに、"要"という少年が転校してきた。要は暗い雰囲気でクラスになじもうとしないが、委員長でもある澪は教師から頼まれ親切に接する。ただ要は唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したりと、その態度は不審で、次第に澪は恐怖をおぼえるようになる...。
「闇ハラスメント」とは、精神や心が闇の状態にあることから生ずる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押しつけ、不快にさせる言動や行為」を指す...。そんな自分が一番正しくて、その思いから相手の行動を全否定し、さらに相手を追いつめていくという日常に潜む闇を描いたホラーミステリがこれ。なんか思い当たるところもあって、すぐ近くに存在する悪意であり恐怖なのかもしれない。なかなか面白かった。
cf. 辻村深月 読破 List
- 冷たい校舎の時は止まる (2004)
- 凍りのくじら (2005)
- ぼくのメジャースプーン (2006)
- ロードムービー (2008)
- 太陽の坐る場所 (2008)
- ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (2009)
- 光待つ場所へ (2010)
- ツナグ (2010)
- 本日は大安なり (2011)
- オーダーメイド殺人クラブ (2011)
- 水底フェスタ (2011)
- サクラ咲く (2012)
- 鍵のない夢を見る (2012)
- 島はぼくらと (2013)
- 家族シアター (2014)
- 朝が来る (2015)
- きのうの影踏み (2015)
- 図書室で暮らしたい (2015/2020)
- かがみの孤城 (2017)
- 青空と逃げる (2018)
- 傲慢と善良 (2019)
- 闇祓 (2021)
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