「ミス・サンシャイン/吉田修一」を読んだ
ずっと読んでる吉田修一。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「ミス・サンシャイン」(文藝春秋)について。
こんな話。大学院生の"一心"は、伝説の映画女優"和楽京子"こと、"鈴さん"の家に通って荷物整理のアルバイトをするようになった。鈴さんは一心と同じ長崎出身で、かつてはハリウッドでも活躍していた銀幕のスターだったが、いまは引退して静かに暮らしていた...。
これ、被爆者でもある往年の大女優とひとときの交流を持った平凡な青年の話。大学院生が祖母ほどの年齢の女性に抱く思いにちょっと戸惑ったけど、彼女が何もかも暖かく包みこんで引き受けてくれ、深い悲しみを知っている人だとわかり、なんか納得できた。女優がくれたかけがえのない時間が描かれた佳作です。
cf. 吉田修一 読破 List
- 最後の息子 (1999)
- 熱帯魚 (2001)
- パレード (2002)
- パーク・ライフ (2002)
- 日曜日たち (2003)
- 東京湾景 (2003)
- 長崎乱楽坂 (2004)
- ランドマーク (2004)
- 7月24日通り (2004)
- 春、バーニーズで (2004)
- ひなた (2006)
- 女たちは二度遊ぶ (2006)
- 初恋温泉 (2006)
- うりずん/吉田修一・佐内正史 (2007)
- 悪人 (2007)
- 静かな爆弾 (2008)
- さよなら渓谷 (2008)
- あの空の下で (2008)
- 元職員 (2008)
- キャンセルされた街の案内 (2009)
- 横道世之介 (2009)
- 空の冒険 (2010)
- 平成猿蟹合戦図 (2011)
- 太陽は動かない (2012)
- 路(ルウ) (2012)
- 愛に乱暴 (2013)
- 怒り (2014)
- 森は知っている (2015)
- 作家と一日 (2015)
- 橋を渡る (2016)
- 犯罪小説集 (2016)
- 最後に手にしたいもの (2017)
- 泣きたくなるような青空 (2017)
- ウォーターゲーム (2018)
- 国宝 上 青春篇 (2018)
- 国宝 下 花道篇 (2018)
- 続 横道世之介 (2019)
- 逃亡小説集 (2019)
- アンジュと頭獅王 (2019)
- 恋愛 コレクションII (2019)
- 湖の女たち (2020)
- ブランド (2021)
- オリンピックにふれる (2021)
- ミス・サンシャイン (2022)
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