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Thursday, September 29, 2022

「民宿雪国/樋口毅宏」を読んだ #2

Takehirohiguchi_minshukuyukiguni 文庫化されたのでもう一度読み直した樋口毅宏の「民宿雪国」(祥伝社文庫)について。
 こんなあらすじ。2012年8月、享年97歳 国民的画家・丹生雄武郎が亡くなった。80年代のバブル時に突如脚光を浴びた雄武郎だが、決して表舞台には出ようとせず、新潟にある日本海を見下ろす寂れた民宿雪国を経営し、亡くなるまで創作に没頭した。しかしその一方で、雄武郎の過去には不明瞭な部分も多かった...。
 使用人との間に生まれ、兄弟から虐待され、病弱で不遇な少年時代を過ごし、大戦中ではニューギニアに応召され、大戦後はシベリアに抑留されたという過去を持つ雄武郎。その雄武郎のまったく違う別人の顔が暴かれていく。ホテルニュージャパンの横井英樹、オウム真理教の松本智津夫らがからみ、話が転がり、脱線し、虐殺シーンも含め、最後の着地点は想像だにしないものだった。しっかし、2回目だけど、初読のように楽しめた。
 で、この文庫版には、梁石日x樋口毅宏と町山智浩x樋口毅宏の2つの対談が収録されている。あらためて、梁石日の「血と骨」は絶対読まねばと思ったし、町山智浩が語る「Exit Through The Gift Shop/イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」(2010)もよかった。

cf. 樋口毅宏 読破 List
さらば雑司ヶ谷 (2009)
日本のセックス (2010)
民宿雪国 (2010)
- 民宿雪国 (2013) #2
雑司ヶ谷R.I.P. (2011)
テロルのすべて (2011)
二十五の瞳 (2012)
ルック・バック・イン・アンガー (2012)
タモリ論 (2013)
甘い復讐 (2014)
愛される資格 (2014)
ドルフィン・ソングを救え! (2015)
さよなら小沢健二-1994-2015 樋口毅宏サブカルコラム全集- (2015)
太陽がいっぱい (2016)
アクシデント・レポート (2017)
東京パパ友ラブストーリー (2019)

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