「青が散る/宮本輝」を読んだ
引越の時に出てきた宮本輝の「青が散る」(文春文庫)。なんとなく読んでしまった。
こんなあらすじ。大阪郊外の新設大学に入学した"椎名燎平"は、入学手続きの日に出会った"佐野夏子"に一目惚れする。その後、"金子慎一"に誘われてテニス部の創立に参加し、2人で炎天下でテニスコートを作る。そして燎平は大学生活をひたすらテニスに費やしていく...。
これ、1982年に刊行された今から40年前の青春小説。部員同士の友情と敵意、勝利への邪道な欲望、勝ち進む者の孤独とコートから去って行く者の悲しみ、そこにお見合いや駆け落ちといった恋愛も絡んでいく。時代考証的には自分の大学時代とはだいぶ違うけど、どこかぐちゃぐちゃし、屈折した人間関係の本質は変わらない。あらためて残酷な小説だと思った。
cf. 宮本輝 読破 List
- 青が散る (1982)
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