「幸福な遊戯/角田光代」を読んだ
茅ヶ崎市図書館で借りて読んでみた角田光代のデビュー作「幸福な遊戯」(角川文庫)について。
3つの作品が収められてるこの本、それぞれこんなあらすじ。
●「幸福な遊戯」:
ハルオと立人とサトコは男2人に女1人で共同生活を始める。その唯一のルールは恋愛関係は無しというもので、恋人でもなく家族でもない者同士のは、奇妙に温かく幸せだった。しかし、そんな時間と場所は崩壊していく...。
●「無愁天使」:
母親を亡くしたの家族は、入ってきた保険で狂ったように散財を続ける。そして父親は旅に出てしまい、妹はその異常さに気付き家を出る。しかし私はテレクラで小遣いを稼ぎながらひとり、物にあふれかえる家に住みつつ買い物を続ける...。
●「銭湯」:
八重子は小さい会社のOL。学生時代には演劇にはまったが、結局会社勤め。しかし郷里の母親には「演劇で食べていく」と言い切っていた...。
どの話も女性たちの不安定な心持ちや失ったアイデンティティ、不安感と孤独感が描かれていた。先行きも方向性もない生活、それでも生きていかないといけないという話だった。
cf. 角田光代 読破 List
- 幸福な遊戯 (1991)
- キッドナップ・ツアー (1998)
- ちいさな幸福 All Small Things (2004)
- トリップ (2004)
- ぼくとネモ号と彼女たち (2006)
- 八日目の蝉 (2007)
- ロック母 (2007)
- 三面記事小説 (2007)
- 森に眠る魚 (2008)
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一 (2009)
- 紙の月 (2012)
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