「墨のゆらめき/三浦しをん」を読んだ
たまーに読んでる三浦しをん。茅ヶ崎図書館で借りて読んでみた「墨のゆらめき」(新潮社)について。
こんなあらすじ。都内の老舗三日月ホテルに勤務する"続力"は、ホテルで行われる会の招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の"遠田薫"を訪ねたところ、遠田の副業の手紙代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった...。
小さなホテルで働くホテルマンと、そのホテルの筆耕士登録する書道家との奇妙な友情物語。2人のテンポよい軽快な会話と重厚感やひんやりとした書道の描写の対比がよかったし、巻末に墨を踏んでそのまま半紙の上を歩いたようなカネコさんの足跡がよかった。「まほろ駅前シリーズ」もそうだけど、三浦しをんはユーモアこめた男の友情を描くのがほんとうまい。
cf. 三浦しをん 読破 List
- 月魚 (2001)
- 風が強く吹いている (2006)
- まほろ駅前多田便利軒 (2006)
- 光 (2008)
- まほろ駅前番外地 (2009)
- 舟を編む (2011)
- お友だちからお願いします (2012)
- 政と源 (2013)
- 愛なき世界 (2018)
- エレジーは流れない (2021)
- 墨のゆらめき (2023)
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