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Wednesday, January 15, 2025

「黒牢城/米澤穂信」を読んだ

Honobuyonezawa_kokuroujou たまに読んでいる米澤穂信。今回はOd先輩のお勧め、茅ケ崎図書館で借りて読んでみた「黒牢城」(KADOKAWA)について。
 こんなあらすじ。本能寺の変より4年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちるのではと、兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが...。
 これ、歴史小説なんだけど、しっかりとした本格ミステリー。勝ち目のない籠城が続く中、追い込まれてじわじわと心を失っていく村重の焦りの描写はほんと秀逸。今まで読んできた米澤作品とは文体がまったく違うんだけど、こんな歴史本も書けるのかと米澤穂信の筆力に驚いた。

cf. 米澤穂信 読破 List
氷菓 (2001)
愚者のエンドロール (2002)
ボトルネック (2006)
インシテミル (2007)
儚い羊たちの祝宴 (2008)
追想五断章 (2009)
満願 (2014)
王とサーカス (2015)
真実の10メートル手前 (2015)
本と鍵の季節 (2018)
- 黒牢城 (2021)
可燃物 (2023)

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