「逢魔が時に会いましょう/荻原浩」を読んだ
茅ヶ崎図書館で借りて読んでみた荻原浩の「逢魔が時に会いましょう」(集英社文庫)について。
日本人の心に棲むあやしいものの正体を求める珍道中を描いた3つの短編もののけ物語。それぞれこんな話。
・「座敷わらしの右手」:
大学4年生の"高橋真矢"は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者"布目准教授"の助手となった。布目の現地調査に同行して遠野へ向かい、「敷わらし」を撮影するため、子供が8人いる家庭を訪問する。そこでスイカを食べる子供を数えるとひとり多い...。
・「河童沼の水底から」:
"高橋真矢"は親の仕送りがストップされ、バイト探しも苦戦していた。そんな時に"布目"から「日当を出すからフィールドワークの助手をお願いできないか」と頼まれる。そして2人は去年から「河童」の目撃談が増え、河童伝承が残っている三ツ淵へ向かう...。
・「天狗の来た道」:
夏の終わり、布目に誘われて、"高橋真矢"は広島の実家近く、山陰の霧北へ「天狗」を探しに行くことに...
これ、昔から日本に棲む妖達の正体を探していく物語。妖怪や幽霊的な日本の地方に根付く民俗学の部分と歴史的な解釈、文化人類学の知識を融合させていくんだけど、なかなか秀逸。で、自分的にはラストに驚いた「座敷わらしの右手」が一番好きかも。いい感じの1冊です。
cf. 荻原浩 読破 List
- 最後の恋 MEN'S -つまり、自分史上最高の恋。-/朝井リョウ・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・越谷オサム・白石一文・橋本紡 (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- 逢魔が時に会いましょう (2018)
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