「普天を我が手に 第二部/奥田英朗」を読んだ
奥田英朗の「普天を我が手に」3部作。 第一部に続いて、「普天を我が手に 第二部」(講談社)について。
こんなあらすじ。太平洋戦争が勃発した。"竹田志郎"、父に伴って渡米したがそこで自分だけ捕虜となってしまう。ようやく帰国した後は日本の捕虜収容所の通訳となるも、目にしたのは看守の虐待が横行するずさんな実態だった。"矢野四郎"は、父の死後、親譲りの素行の悪さで少年院に入れられる。だが、出院後次第に悪化する戦況をうけ予科練に入ることを決意し、戦友と共に人間魚雷「回天」で出撃を期する。"森村ノラ"は、亀戸の喫茶店を任され、友人と闇米を買いに農村部へいったり、教会で預かった孤児たちを軽井沢へ疎開させるなど母親譲りの活力で奔走する。そして満州の"五十嵐満"は戦中は映画俳優として活躍し、新国家建設を標榜する張学士らの組織リバティに加入した。しかし敗戦後に組織はあっけなく瓦解し、タップダンスを武器に、旅芸者"藤田"と捕まっては脱走を繰り返す...。
激動の昭和史サーガ三部作、前作は軍人、ヤクザ、女性活動家、満州のジャズマンという4人が描いていたが、今作は昭和元年に生まれたその4人の子供たちが10代になった姿が描かれている。激化する戦争、そして敗戦、占領、抑留という4人の凄まじい運命と経験が交差していき、たまに重なったりして、新しい時代を切り開いていく物語に、今回も引き込まれた。いよいよ第三部、楽しみです。
cf. 奥田英朗 読破 List
- B型陳情団 (1990)
- ウランバーナの森 (1997)
- 最悪 (1999)
- 邪魔 (2001)
- 東京物語 (2001)
- イン・ザ・プール (2002)
- 延長戦に入りました (2002)
- マドンナ (2002)
- 真夜中のマーチ (2003)
- 空中ブランコ (2004)
- サウスバウンド (2005)
- ララピポ (2005)
- ガール (2006)
- 町長選挙 (2006)
- 家日和 (2007)
- オリンピックの身代金 (2008)
- 用もないのに (2009)
- 無理 (2009)
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一(2009)
- 純平、考え直せ (2011)
- 我が家の問題 (2011)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 噂の女 (2012)
- 沈黙の町で (2013)
- 田舎でロックンロール (2014)
- ナオミとカナコ (2014)
- 我が家のヒミツ (2015)
- 向田理髪店 (2016)
- ヴァラエティ (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- 罪の轍 (2019)
- コロナと潜水服 (2020)
- リバー (2022)
- コメンテーター (2023)
- 普天を我が手に 第一部 (2025)
- 普天を我が手に 第二部 (2025)
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