Wednesday, May 18, 2022

「闇祓/辻村深月」を読んだ

Mizukitsujimura_yamihara たまーに読んでる辻村深月。世田谷中央図書館で借りて読んだ「闇祓」(中公文庫)について。
 こんなあらすじ。高校生の"澪"のクラスに、"要"という少年が転校してきた。要は暗い雰囲気でクラスになじもうとしないが、委員長でもある澪は教師から頼まれ親切に接する。ただ要は唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したりと、その態度は不審で、次第に澪は恐怖をおぼえるようになる...。
 「闇ハラスメント」とは、精神や心が闇の状態にあることから生ずる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押しつけ、不快にさせる言動や行為」を指す...。そんな自分が一番正しくて、その思いから相手の行動を全否定し、さらに相手を追いつめていくという日常に潜む闇を描いたホラーミステリがこれ。なんか思い当たるところもあって、すぐ近くに存在する悪意であり恐怖なのかもしれない。なかなか面白かった。

cf. 辻村深月 読破 List
冷たい校舎の時は止まる (2004)
凍りのくじら (2005)
ぼくのメジャースプーン (2006)
ロードムービー (2008)
太陽の坐る場所 (2008)
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (2009)
光待つ場所へ (2010)
ツナグ (2010)
本日は大安なり (2011)
オーダーメイド殺人クラブ (2011)
水底フェスタ (2011)
サクラ咲く (2012)
鍵のない夢を見る (2012)
島はぼくらと (2013)
家族シアター (2014)
朝が来る (2015)
きのうの影踏み (2015)
図書室で暮らしたい (2015/2020)
かがみの孤城 (2017)
青空と逃げる (2018)
傲慢と善良 (2019)
- 闇祓 (2021)

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Wednesday, April 27, 2022

「民王 シベリアの陰謀/池井戸潤」を読んだ

Junikeido_tamiou-shiberia たまーに読んでる池井戸潤。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「民王 シベリアの陰謀」(KADOKAWA)について。
 こんなあらすじ。第二次内閣を発足させたばかりの"武藤泰山"だが、目玉として指名したマドンナこと"高西麗子環境大臣"が発症すると凶暴化する謎のウイルスに冒された。そんな中、泰山のバカ息子"翔"は仕事で訪れた大学の研究室で「狼男化」した教授に襲われる。このマドンナウィルスは急速に感染が拡がり、終息を図る泰山は緊急事態宣言を発令するが、世論の逆風が吹き荒れる...。
 以前読んだ「民王」(2010)の続編がこれ。今回は時節柄、ウィルスに翻弄される様が描かれているが、前作にあった国の未来を憂い、国を動かす政治とは何か、正義とは何かという熱い小説さがなく、荒唐無稽なバカバカしさもどこか笑えない。やっぱりコロナで窮屈な日々にこの題材はなんかなぁ。うーんいまいちでした。

cf. 池井戸潤 読破 List
架空通貨 (2003)
仇敵 (2003)
株価暴落 (2004)
オレたちバブル入行組 (2004)
銀行仕置人 (2005)
シャイロックの子供たち (2006)
空飛ぶタイヤ (2006)
鉄の骨 (2009)
民王 (2010)
下町ロケット (2010)
新装版 不祥事 (2011)
かばん屋の相続 (2011)
ルーズヴェルト・ゲーム (2012)
七つの会議 (2012)
ようこそ、わが家へ (2013)
下町ロケット2 ガウディ計画 (2015)
陸王 (2016)
アキラとあきら (2017)
花咲舞が黙ってない (2017)
下町ロケット ゴースト (2018)

下町ロケット ヤタガラス (2018)
ノーサイド・ゲーム (2019)
- 民王 シベリアの陰謀 (2021)

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Tuesday, April 19, 2022

「ハリケーン/高嶋哲夫」を読んだ

Tetsuotakashima_hurricane 三茶TSUTAYAで買って読んでみた高嶋哲夫の「ハリケーン」(幻冬舎文庫)について。
 こんなあらすじ。地元広島で起きた土砂災害で両親を亡くしている気象庁予報官"田久保"は、地球温暖化などの影響で、頻発し大型化する台風の対応に忙殺されていた。私生活で家族を顧みることはほとんどなかったが、認知症を患う義母の介護のため、東京都多摩ニュータウンにある妻の実家に転居する。その直後、史上類を見ない超大型台風が太平洋で発生し、田久保は進路分析や自治体への避難勧告に奔走する...。
 熱海で発生した土砂崩れ事故など、異常気象に伴うゲリラ豪雨が日本の宅地造成の脆弱さを露呈させるような災害小説。ただ、災害小説だけでなく、認知症、いじめ、不倫など家族から生じる様々な問題も描かれ、ちょっとどっち付かず...。ちょっといまいちな印象が残ってしまった。

cf. 高嶋哲夫 読破 List
首都感染 (2010)
富士山噴火 (2015)
日本核武装 (2016)
- ハリケーン (2018)
紅い砂 The Wall (2020)
バクテリア・ハザード (2020) * ペトロバグ(2007 改題/再編集)
EV イブ (2021)

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Friday, April 15, 2022

「企業不祥事を防ぐ/國廣正」を読んだ

Tadashikunihiro_kigyonofushoji 弁護士・國廣正の「企業不祥事を防ぐ」(日本経済新聞出版社)について。
 これ、「なぜ企業不祥事はなくならないのか」「なぜそのコンプライアンスやコーポレートガバナンスは機能しないのか」を具体的な事例をあげて教えてくれる危機管理本。
 三菱自工、NHK、すき家、神戸製鋼所、商工中金、東京海上日動、LINE、三菱商事、オムロン、カネカ、そして東芝と不正が起き、どう対応したか、どうしくじったかに触れ、企業風土について触れ、形式だけの第三者委員会に苦言を呈している。とてもわかりやすかった。

cf. 国広正・國廣正 読破 List
修羅場の経営責任-今、明かされる「山一・長銀破綻」の真実 (2011)
- 企業不祥事を防ぐ (2019)

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Tuesday, April 05, 2022

「ノースライト/横山秀夫」を読んだ

Hideoyokoyama_northlight たまに読んでる横山秀夫。世田谷中央図書館で借りた「ノースライト」(新潮文庫)について。
 こんなあらすじ。一級建築士の"青瀬稔"は、吉野という夫婦から信濃追分の土地に「あなたが住みたい家を建ててください」との依頼を受ける。設計した家は「Y邸」として雑誌で紹介され、青瀬の代表作となる。 引き渡しから4ヶ月後雑誌で「Y邸」を見て現地を訪ねた人から、人が住んでいる気配がないと聞かされた青瀬は、建築事務所所長の岡嶋とともに現地へ向かう。 鍵は空き巣に入られたのか壊されており、家は無人で、電源の入った留守番電話と、一脚の木製椅子だけが残されていた。岡嶋は残されていた椅子がドイツ人建築家ブルーノ・タウト作のものではないかと気づく...。
 この小説、横山秀夫らしい警察小説ではなく、建築家を主人公にした小説もの。失踪した家族や日本を愛した建築家タウトの人生と椅子をめぐる謎、そして主人公建築家の過去と現在がきめ細かく描かれていた。静かだけどジワっとしみました。

cf. 横山秀夫 読破 List
半落ち (2002)
第三の時効 (2003)
真相 (2003)
クライマーズ・ハイ (2003)
影踏み (2003)
看守眼 (2004)
出口のない海 (2004)
64(ロクヨン) (2012)
- ノースライト (2019)

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Friday, April 01, 2022

「やっぱり食べに行こう。/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_yapparitabeni ちょいちょい読んでる原田マハ。世田谷中央図書館で借りて読んでみたグルメエッセイ「やっぱり食べに行こう。」(毎日文庫)について。
 パリ、ニューヨーク、ロンドン、スペイン、ロシア、京都、神田神保町...「楽園のカンヴァス」「暗幕のゲルニカ」「たゆたえども沈まず』など、ピカソやゴッホを訪ねた先で食べた思い出のおいしものがこれでもかと書かれていた。ヴォイのオムレツ、牡蠣、フィッシュアンドチップス、礼文島のウニ、白桃、スフレ、生ハムメロン、沖縄熊さんの寿司、焼きぞばパン、香港の点心に、コロッケサンド...これはたまらん。個人的に食べたくなったのは、神保町の「共栄堂」と「まんてん」のカレー。いつかコロナが落ち着いたら、ぜひ食べにいこう。

cf. 原田マハ 読破 ListList
カフーを待ちわびて (2006)
一分間だけ (2007)
ランウェイ☆ビート (2008)
さいはての彼女 (2008)
キネマの神様 (2008)
花々 (2009)
翼をください (2009)
ギフト (2009/2021)
本日は、お日柄もよく (2010)
星がひとつほしいとの祈り (2010)
風のマジム (2010)
まぐだら屋のマリア (2011)
永遠をさがしに (2011)
いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
楽園のカンヴァス (2012)
旅宿おかえり (2012)
生きるぼくら (2012)
いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
ジヴェルニーの食卓 (2013)
総理の夫 First Gentleman (2013)
ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言 (2013)
翔ぶ少女 (2014)
太陽の棘 (2014)
奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
あなたは、誰かの大切な人 (2014)
異邦人(いりびと) (2015)
モダン (2015)
ロマンシエ (2015)
暗幕のゲルニカ (2016)
デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
リーチ先生 (2016)
恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
サロメ (2017)
アノニム (2017)
たゆたえども沈まず (2017)
いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
スイート・ホーム (2018)
フーテンのマハ (2018)
常設展示室 Permanent Collection (2018)
美しき愚かものたちのタブロー (2019)
20 CONTACTS 消えない星々との短い接触 (2019)
風神雷神 Juppiter,Aeolus (2019)
ハグとナガラ (2020)
<あの絵>のまえで (2020)
ゴッホのあしあと (2020)
モネのあしあと (2021)
リボルバー (2021)
- やっぱり食べに行こう。(2021)

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Wednesday, March 23, 2022

「灰の劇場/恩田陸」を読んだ

Rikuonda_hainogekijo たまに読んでる恩田陸。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「灰の劇場」(河出書房新社)について。
 こんなあらすじ。小説家としてデビューしたころ、一緒に暮らしていた女性2人が橋から飛び降りて自殺をしたという記事を目にした。その記事が私の中でずっと棘として刺さったままだった。その心中事件をモデルに私は小説「灰の劇場」を書いたが、その小説が舞台化されることになった...。
 これ、実際に起きた心中事件を描いた小説とその舞台化に戸惑う作者と、なくなった2人の話が交互に進んでいくんだけど、読み始めはとてもわかりづらかった。同居生活を始めた2人がなぜ心中しかの理由もわからないままだけど、人間の激しい感情の起伏が描かれていて、最後の最後まで不気味な小説だった。

cf. 恩田陸 読破 List
六番目の小夜子 (1992)
三月は深き紅の淵を (1997)
光の帝国 常野物語 (1997)
月の裏側 (2000)
ネバーランド (2000)
puzzle(パズル) (2000)
ライオンハート (2000)
ドミノ (2001)
図書館の海 (2002)
ねじの回転-February Moment (2002)
蛇行する川のほとり (2004)
Q&A (2004)
夜のピクニック (2004)
ユージニア (2005)
蒲公英草紙 常野物語 (2005)
エンド・ゲーム 常野物語 (2006)
朝日のようにさわやかに (2007)
木漏れ日に泳ぐ魚 (2007)
きのうの世界 (2008)
私の家では何も起こらない (2010)
私と踊って (2012)
EPITAPH東京 (2015)
消滅 VANISHING POINT (2015)
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 蜜蜂と遠雷 (2016)
祝祭と予感 (2019)
歩道橋シネマ (2019)
ドミノin上海 (2020)
- 灰の劇場 (2021)

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Wednesday, March 16, 2022

「水丸薬局~安西水丸さんのイラストで楽しむ~」を読んだ

Mizumaruanzai_mizumaruyakkyoku 健康情報誌 Lifeに掲載されていた「class A 薬局で相談しよう」をまとめた「水丸薬局~安西水丸さんのイラストで楽しむ~」(class A 文庫)について。
 これ、安西水丸のイラストとともに薬局について教えてくれる本。「関節リウマチとはどんな病気?」、「高めの血圧そのままにするとどうなる?」、「家にいるのに熱中症になる?」、「大人のにきびはなぜできる?」、「爪から健康状態がわかるって本当?」...気になる症状や、病院のどこの科に行ったらいいのなどを薬局は教えてくれるらしい。知らなかった。そんなことを学べて安西水丸さんのイラストになごめた1冊だった。

cf. 安西水丸 読破 List
象工場のハッピーエンド/村上春樹・安西水丸 (1983)
ランゲルハンス島の午後/村上春樹・安西水丸 (1986)
ふわふわ/村上春樹・安西水丸 (1998)
地球の細道 (2014)(2014)
- 水丸薬局~安西水丸さんのイラストで楽しむ~ (2019)
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 嵐山光三郎セレクション 安西水丸短篇集 左上の海 (2021)

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Tuesday, March 08, 2022

「オリンピックにふれる/吉田修一」を読んだ

Shuichiyoshida_olympicnifureru ずっと読んでる吉田修一。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「オリンピックにふれる」(講談社)について。
 ちょっとオリンピックを感じさせる4つの短編集。それぞれこんな話。
 ●「香港林檎」:
 ボート選手枠で入社して10年、タイムが低迷する偉良はコーチから思わぬ宣告を受ける...。
 ●「上海蜜柑」:
 ケガで体操選手を諦め、臨時体育教師になった阿青。結婚目前の恋人には初めてのチャンスが訪れていた...。
 ●「ストロベリーソウル」:
 ソウルのスケート場で働くクァンドンは、三回転ジャンプに挑む赤い練習着の少女に心惹かれるが...。
 ●「東京花火」:
 東京五輪が始まった。開会式を前に失踪した部下を探す白瀬は、国立競技場の前に立つ...。

 香港、上海、ソウル、東京...変貌をとげるアジアの街を舞台にそれぞれの若者が次に向かうためのステップを迎えている。どれもスポーツに携わってる話が集まった小説なんだけど、あらためて去年は東京でオリンピックが行われたことと思い直す。コロナの中、すべてが異常なオリンピックで、東京に住んでいても、オリンピックを身近に感じられず、まったくオリンピックにふれることはなかった気がする。北京での冬季オリンピックも、北京の人々はこんな感じだったのだろうか。

cf. 吉田修一 読破 List
最後の息子 (1999)
熱帯魚 (2001)
パレード (2002)
パーク・ライフ (2002)
日曜日たち (2003)
東京湾景 (2003)
長崎乱楽坂 (2004)
ランドマーク (2004)
7月24日通り (2004)
春、バーニーズで (2004)
ひなた (2006)
女たちは二度遊ぶ (2006)
初恋温泉 (2006)
うりずん/吉田修一・佐内正史 (2007)
悪人 (2007)
静かな爆弾 (2008)
さよなら渓谷 (2008)
あの空の下で (2008)
元職員 (2008)
キャンセルされた街の案内 (2009)
横道世之介 (2009)
空の冒険 (2010)
平成猿蟹合戦図 (2011)
太陽は動かない (2012)
路(ルウ) (2012)
愛に乱暴 (2013)
怒り (2014)
森は知っている (2015)
作家と一日 (2015)
橋を渡る (2016)
犯罪小説集 (2016)
最後に手にしたいもの (2017)
泣きたくなるような青空 (2017)
ウォーターゲーム (2018)
国宝 上 青春篇 (2018)
国宝 下 花道篇 (2018)
続 横道世之介 (2019)
逃亡小説集 (2019)
アンジュと頭獅王 (2019)
恋愛 コレクションII (2019)
湖の女たち (2020)
ブランド (2021)
- オリンピックにふれる (2021)

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Friday, March 04, 2022

「オムニバス/誉田哲也」を読んだ

Tetsuyahonda_omnibus ひさしぶりの誉田哲也、世田谷中央図書館で借りて読んだ「オムニバス」(双葉社)について。
 「姫川玲子シリーズ」の最新刊で、7つの短編が収録されている。それぞれこんなあらすじ。
 ●「それが嫌なら無人島」:
 青戸三丁目のマンションで女子大生が殺された。被疑者とされた男が別件で本所署に勾留されていたため、葛飾署の特捜本部に入っていた姫川玲子はじりじりしていた。ようやく本所署から解放された被疑者だが、あやふやな供述で否認をくりかえす...。
 ●「六法全書」:
 五日市署管内で自死した男の家から女性の腐乱死体が発見され、姫川班の刑事達は特捜に入る。姫川班の巡査部長"中松信哉"は、所轄の若い姫川玲子とのコンビに苦手意識を感じながら、彼女の一足飛びの発想と迷いのない行動力をあらためて目の当たりにする...。
 ●「正しいストーカー殺人」:
 ストーカーが、ストーキングしていた女性に殺された。姫川玲子達は、身の上もストーカーとの関係もほとんど語ろうとしない被疑者の正体と、殺害にいたるまでの?末を突き止めていく。彼女は本当にストーキングされていたのか...。
 ●「赤い靴」:
 男を殺したと若い女が自首してきた。彼女の自宅には確かに男の死体があったが、死因は女の供述とは食い違っている。取調べを担当した姫川玲子とベテラン女性刑事"日野利美"は、現場から押収したパソコンに入っていた大量の小説のようなテキストデータを手分けして読む。姫川は、彼女が「殺ってる」と言い切るが、日野は確信が持てないでいた...。
 ●「青い腕」:
 男を殺したと自首してきた若い女、自称"ケイコ"は、身の上については一向に語ろうとしなかった。死んだ男とケイコはどのような関係だったのか。姫川玲子とベテラン女性刑事"日野利美"は、身元が明らかになった男の母親を訪ね、心当たりがないか再度確認することになった...。
 ●「根腐れ」:
 覚醒剤所持で自首してきた売れっ子女性モデルの取調べを頼まれた。取調べでは俳優の仕事にも進出した被疑者の出演作の批評を続ける玲子だが、これで事件の真相は明らかになるのか...。
 ●「それって読唇術?」:
 姫川玲子は東京地検の"武見諒太"に行きつけのバーに呼び出された。多少酔いが回ってきた玲子は、遅れてやってきた武見に、「一番耐えられないことってなんですか」と問いかける...。

 この7つの短編、いつもよりもエログロは少ないけれど、姫川玲子の持つ洞察力や観察力に基づく筋読みが鋭く、イッキに突破していく様がいい。最後にあの"魚住久江"が姫川班にやってくるというサプライズもあったし、これからも「姫川玲子シリーズ」は読み続ける。

cf. 誉田哲也 読破 List
妖の華 (2003)
アクセス (2004)
吉原暗黒譚 (2004)
春を嫌いになった理由 (2005)
疾風ガール (2005)
ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
ストロベリーナイト (2006)
ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
ジウIII 新世界秩序 (2006)
月光 (2006)
ソウルケイジ (2007)
武士道シックスティーン (2007)
国境事変 (2007)
シンメトリー (2008)
武士道セブンティーン (2008)
ヒトリシズカ (2008)
ガール・ミーツ・ガール (2009)
武士道エイティーン (2009)
ハング (2009)
インビジブルレイン (2009)
主よ、永遠の休息を (2010)
世界でいちばん長い写真 (2010)
歌舞伎町セブン (2010)
感染遊戯 (2011)
レイジ (2011)
ドルチェ (2011)
あなたの本 (2012)
誉田哲也 All Works/誉田哲也(監修) (2012)
痛み/貫井徳郎・福田和代・誉田哲也 (2012)
あなたが愛した記憶 (2012)
幸せの条件 (2012)
ブルーマーダー (2012)
ドンナ ビアンカ (2013)
増山超能力師事務所 (2013)
Qrosの女 (2013)
ケモノの城 (2014)
黒い羽 (2014)
歌舞伎町ダムド (2014)
インデックス (2014)
武士道ジェネレーション (2015)
プラージュ (2015)
硝子の太陽N-ノワール (2016)
硝子の太陽R-ルージュ (2016)
増山超能力師大戦争 (2017)
ノーマンズランド (2017)
あの夏、二人のルカ (2018)
ボーダレス (2018)
背中の蜘蛛 (2019)
妖の掟 (2020)
もう、聞こえない (2020)
- オムニバス (2021)

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