Wednesday, February 26, 2020

「散歩の達人 2008年11月号 No.152」を読んだ

Sanponotatsujin200811 身近な銭湯マスターである会社の同僚Tgc君に借りて読んでみた「散歩の達人 2008年11月 No.152」(交通新聞社)について。
 この散歩の達人、戸越銀座、武蔵小山、北千住、蒲田、西新井、上野、大井町、小岩、三鷹、祖師谷など、この「散歩の達人」では銭湯を中心にグルメさんぽの情報が載っている。2008年(!)の雑誌ということで内容的は相当古いんで、グルメ情報はチェックしなかったけど、銭湯については、いまだに存続し人気銭湯として続いてる銭湯もあれば、すでに廃業となってしまった銭湯もある。ほんと切ない。
 それ以外にも、ペンキ絵やタイル絵、モザイクタイルを取り上げた「町田忍の銭湯美術館」、世田谷の銭湯旦那衆による銭湯ダンナーズ(廃業したノザワランド主人もメンバーだった)、下駄箱の鍵メーカー、ケロリン桶などの記事が載っていて、なかなか充実の1冊だった。だいぶ古いけど...。
 で、取り上げられて、ひっかかった銭湯はここ。でももう廃業となった銭湯もあるかもしれない。
・蓬莱湯(四谷三丁目)
・戸越銀座温泉(戸越)
・武蔵小山温泉 清水湯(武蔵小山)
・ゆ家和ごころ 吉の湯(杉並/成田東)
・タカラ湯(北千住)
・大黒湯(北千住)
・ニコニコ湯(北千住)
・大和湯(北千住)
・はすぬま温泉(蒲田)
・辰巳湯(蒲田)
・第二日の出湯(蒲田)
・改正湯(蒲田)
・堀田湯(西新井)
・湯処じんのび(西新井)
・鶴の湯(上野)
・東京浴場(大井町)
・花の湯(大井町)
・友の湯(小岩)
・千代乃湯(三鷹)
・そしがや温泉21(祖師谷)
・月の湯(文京区目白台)

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Tuesday, February 25, 2020

「高校事変IV/松岡圭祐」を読んだ

Keisukematsuoka_kokojihen4 結構ハマって読んでいる松岡圭祐の「高校事変」シリーズ。「高校事変」、「高校事変II」、「高校事変III」に続き、第4弾「高校事変IV」(角川文庫)について。
 こんなあらすじ。スキー場に向かう中学生達を乗せたバスが新潟県の山中で転落事故を起こした。現場近くに残された不可解な痕跡から、弟"優莉健斗"が生き残った運転手を射殺したと思われ、警視庁公安部は半グレ連合の元リーダーを父に持つ"優莉結衣"への監視をさらに強めた。結衣は過酷な幼少期をともに生き抜いた弟の汚名をはらすため、かつて父の組織と敵対していた半グレ集団"パグェ"のアジトに乗り込んだ。恐怖と暴力が支配する夜の校舎で、強大な敵との命をかけた戦いが始まる...。
 これ、テロリストの父親の教育を受けた高2の少女が韓国の半グレ集団に戦いを挑むバイオレンスアクション小説第4弾。第1弾のように統率された韓国半グレ集団のアジトである清墨学園の校舎が舞台となり、壮絶な戦いが繰り広げられていた。で、最終章では、第1弾の武蔵小杉高校事変の謎と強い影響力を及ぼしていた黒幕が明らかになった。うーん凄い。
 ともかくこれでもかというエンタメ小説、「高校事変V」も楽しみだ...。

cf. 松岡圭祐 読破 List
- 黄砂の籠城 (2017)
- 黄砂の進撃 (2018)
- 高校事変 (2019)
- 高校事変II (2019)
- 高校事変III (2019)
- 高校事変IV (2019)

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Wednesday, February 19, 2020

「アンジュと頭獅王/吉田修一」を読んだ

Shuichiyoshida_anjutozushio ずっと読んできてる吉田修一。今回は世田谷中央図書館で借りて読んでみた「アンジュと頭獅王」(小学館)について。
 こんなあらすじ。奥州岩城の"判官正氏殿"が不心得者の奸計に堕ち、太宰府に流された。母"御台所"共々、伊達の郡に落ちのびた14歳の姉"アンジュ"と12歳の弟"頭獅王"は、父の冤罪を帝に訴えるために母や乳母と共に京をめざすが、越後・直江で人買いの山岡太夫にだまされ、2艘の船に分乗してしまう。親子は別々に売り飛ばされ、泣き暮れて盲目になった母は佐渡の鳥追いに、丹後・由良の港を仕切る山椒太夫に買われた姉と弟は汐汲みと柴刈りに、それぞれ身を落とすのだった...。
 これ、童話「安寿と厨子王丸」や森鴎外の「山椒大夫」の元にもなった中世成立の説経節「さんせう太夫」を、あの吉田修一が現代語訳に初挑戦したもの。古語のため、難しく理解しづらいはずなのに、その言葉が案外スッと入ってくるのが不思議だったし、株譲渡とかデザイナーズマンションとか、昔と今が混ざった設定も面白かった。
 慈悲の心の尊さを問う作品、思ってたほどよかったかも。

cf. 吉田修一 読破 List
- 最後の息子 (1999)
- 熱帯魚 (2001)
- パレード (2002)
- パーク・ライフ (2002)
- 日曜日たち (2003)
- 東京湾景 (2003)
- 長崎乱楽坂 (2004)
- ランドマーク (2004)
- 7月24日通り (2004)
- 春、バーニーズで (2004)
- ひなた (2006)
- 女たちは二度遊ぶ (2006)
- 初恋温泉 (2006)
- うりずん/吉田修一・佐内正史 (2007)
- 悪人 (2007)
- 静かな爆弾 (2008)
- さよなら渓谷 (2008)
- あの空の下で (2008)
- 元職員 (2008)
- キャンセルされた街の案内 (2009)
- 横道世之介 (2009)
- 空の冒険 (2010)
- 平成猿蟹合戦図 (2011)
- 太陽は動かない (2012)
- 路(ルウ) (2012)
- 愛に乱暴 (2013)
- 怒り (2014)
- 森は知っている (2015)
- 作家と一日 (2015)
- 橋を渡る (2016)
- 犯罪小説集 (2016)
- 最後に手にしたいもの (2017)
- 泣きたくなるような青空 (2017)
- ウォーターゲーム (2018)
- 国宝 上 青春篇 (2018)
- 国宝 下 花道篇 (2018)
- 続 横道世之介 (2019)

- 逃亡小説集 (2019)
- アンジュと頭獅王 (2019)
恋愛 コレクションII (2019)

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Monday, February 17, 2020

「NHKテキスト 趣味どきっ! 銭湯 ボクが見つけた至福の空間」を読んだ

Nhk_shumisento NHK Eテレの多種多様な趣味を取り上げた教育番組「趣味どきっ!」。今回のテーマと番組名はずばり「銭湯 ボクが見つけた至福の空間」。いままさに絶賛放送中のシリーズだけど、そんな番組のテキスト「NHKテキスト 趣味どきっ! 銭湯 ボクが見つけた至福の空間」(NHK出版)を先に読んでみた。
 今後、この番組は8回に渡り進んでいき、各回のテーマはこれ。
・第1回 探訪 はじめての銭湯
・第2回 なるほど! 銭湯建築
・第3回 銭湯はやすらぎ美術館
・第4回 健康の秘訣は湯温にあり
・第5回 潤う 変わり湯ざんまい
・第6回 そうだったのか! サウナ術
・第7回 銭湯でボディーケア
・第8回 あがり湯~ふれあい下町銭湯~
 このテキストでは放送で取り上げたテーマに沿って、ふんだんな写真とイラストと読みやすい文章で銭湯の魅力について解説されている。しかも蒲田の「はすぬま温泉」を中心に銭湯の中に入らないと日頃見れないビジュアルが満載で、しかも美しい。さらに番頭、建築家、写真家、医師など銭湯関係者のコメントや解説、インタビューも面白い。
 で、今日までは第2回まで観たけど、NHKらしいちょっとしたドラマ仕立てがこっぱずかしいけど、銭湯の愛にあふれてる。ほんとさらに湯活を加速させる番組が始まったもんだ。キテルな銭湯。

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Thursday, February 13, 2020

「罪の轍/奥田英朗」を読んだ

Hideookuda_tsuminowadachi 新刊がなく、最近ご無沙汰の奥田英朗。ひさしぶりに世田谷中央図書館で借りた「罪の轍」(新潮社)について。
 こんなあらすじ。東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。北海道礼文島で暮らす漁師手伝いの青年"宇野寛治"は、窃盗事件の捜査から逃れるために身ひとつで東京に向かう。東京に行きさえすれば、明るい未来が待っていると信じていたのだ。そんな中、東京浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。警視庁捜査一課強行班係に所属する刑事"落合昌夫"は、南千住で起きた強盗殺人事件の捜査中に、子供たちから「莫迦」と呼ばれていた北国訛りの青年の噂を聞きつける...。
 これ、東京オリンピックの前年の実際に起きた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」をモデルにした犯罪小説。オリンピック開催に沸く世間から取り残された孤独な男と、それを追う者たちの攻防が描かれているんだけど、ある意味、現実に忠実かつリアリティーもって書かれているため、派手なギミックやトリックは一切なく正直冗長に感じるところもあった。それでも、礼文島の寂れた昆布漁、幼小期に継父から強いられた当たり屋、それが起こした脳機能障害とトラウマはえげつないし、貧乏がもたらす窃盗、幼児誘拐と、山谷、暴力団といった環境が、圧倒的な筆力で書かれている。いやー読み応えがあった。
 それにしても、「無理」、「邪魔」、「最悪」、「オリンピックの身代金」、「沈黙の街で」などなど奥田英朗が書く犯罪小説はやっぱりいいです。

cf. 奥田英朗 読破 List
- B型陳情団 (1990)
- ウランバーナの森 (1997)
- 最悪 (1999)
- 邪魔 (2001)
- 東京物語 (2001)
- イン・ザ・プール (2002)
- 延長戦に入りました (2002)
- マドンナ (2002)
- 真夜中のマーチ (2003)
- 空中ブランコ (2004)
- サウスバウンド (2005)
- ララピポ (2005)
- ガール (2006)
- 町長選挙 (2006)
- 家日和 (2007)
- オリンピックの身代金 (2008)
- 用もないのに (2009)
- 無理 (2009)
- 聖なる夜に君は/奥田英朗・角田光代・大崎善生・島本理生・盛田隆二・蓮見圭一(2009)
- 純平、考え直せ (2011)
- 我が家の問題 (2011)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 噂の女 (2012)
- 沈黙の町で (2013)
- 田舎でロックンロール (2014)
- ナオミとカナコ (2014)
- 我が家のヒミツ (2015)
- 向田理髪店 (2016)
- ヴァラエティ (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- 罪の轍 (2019)

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Friday, February 07, 2020

「フランス女子の東京銭湯めぐり/ステファニー・コロイン」を読んだ

Francejoshinosento 身近な銭湯マスターである会社の同僚Tgc君に借りて読んでみた「フランス女子の東京銭湯めぐり/ステファニー・コロイン」(株式会社G.B)について。
 日本での交換留学中に出会った銭湯に魅了され、世界に向けてその魅力を発信してきたフランス出身のステファニー・コロインさん。その銭湯啓蒙が認められ、日本初の"銭湯大使"に任命された彼女が、女性にお勧めする東京の銭湯を紹介したのがこの本。アメニティーなど女性ならでの視点に加え、温泉銭湯、デザイナーズ銭湯など最新の東京銭湯事情がたくさんの写真とともに伝わってくる。
 それにしても、彼女自身が日本での慣れない生活で癒された銭湯、その銭湯の文化を世界に広めたいという強い思いが伝わってくる。先日読んだ塩谷歩波さんの「銭湯図解」もそうだけど、銭湯に癒され、助られ、元気をもらっている。自分もほんとにそうで、銭湯に行き出してから、眠りが深くなり、日ごろのストレスがお湯と湯気に溶けていく感じがたまらくなっている。いやー湯活、最高です。今日もいい湯をありがとうございます。
 最後にこの本に掲載された銭湯を書いておきます。これからの湯活の参考に...(★:湯活完了)
・★中延温泉 松の湯(中延)
・★ゆ家 和ごころ 吉の湯(永福町)
・西品川温泉 宮城湯(下神明)
・湯どんぶり 栄湯(三ノ輪)
・照の湯(大田区・雑色)
・ヌーランドさがみゆ(大田区・雑色)
・あけぼの湯(江戸川区・船堀)
・第二寿湯(江戸川区・瑞江)
・梅の湯(荒川区・田端)
・辰巳湯(江東区・清澄白河)
・イーストランド(江戸川区・篠崎)
・金星湯(北区・王子)
・テルメ末広(北区・志茂)
・露天風呂 ゆの花(北区・浮間)
・大塚仲町 大黒湯(文京区・護国寺)
・白山浴場(文京区・白山)
・★ふくの湯(千駄木)
・★日暮里 斎藤湯(日暮里)
・大和湯(北千住)
・日の出湯(台東区・稲荷町)
・燕湯(御徒町)
・稲荷湯(千代田区・神田)
・★金春湯(銀座)
・★中延記念湯(旗の台)
・★富士見湯(荏原中延)
・八幡浴場(大田区・南千束)
・新呑川湯(大田区・北糀谷)
・★千代の湯(学芸大学)
・★光明泉(中目黒)
・★文化浴泉(池尻大橋)
・★改良湯(渋谷/恵比寿)
・立川湯屋敷 梅の湯(立川)
・昭和湯(昭島市東中神)
・鳩の湯(国立市)
・のぼり湯(三鷹市・武蔵境)
・千代乃湯(三鷹市・武蔵境)
・湯の森 深大湯(調布市深大寺)
・栄湯(新宿区・南長崎)
・松本湯(中野区・落合)
・★小杉湯(高円寺)
・弁天湯(新宿区・若松河田)
・天狗湯(杉並区西荻窪)
・稲城浴場(稲城市・長沼)
・喜多の湯(清瀬市)
・大蔵湯(町田市木曽町)
・クアパレス(千葉県船橋市・習志野)
・浩乃湯(埼玉県和光市・成増)
・喜楽湯(埼玉県川口市)
・福美湯(横浜市・菊名)
・仲乃湯(横浜市・阪東橋)

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Thursday, February 06, 2020

「クジラアタマの王様/伊坂幸太郎」を読んだ

Kotaroisaka_kujiraatamanoosama ほぼ全部読んでる伊坂幸太郎。世田谷中央図書館でやっと借りれた「クジラアタマの王様」(NHK出版)について。
 こんなあらすじ。製菓会社に寄せられた一本のクレーム電話。広報部員の"岸"はその事後対応をすればよいはずだった...。そこに訪ねてきた男の存在によって、岸の日常は思いもよらない事態へと一気に加速していく。
 これ、菓子メーカーの岸、人気ダンスグループの小沢ヒジリ、政治家の池野内の3人が現実と夢の2つの世界で活躍するノンストップのエンタメ作品。小説の章と章の間にコミックパートがあり、小説では現実世界でのストーリーが進み、コミックでは夢世界での大きな鳥を倒すロールプレイングゲーム的なもうひとつのストーリーが進行していく。その中で、動かない大きな鳥としてのハシビロコウ、マシマロに異物混入、巨獣たちとの闘い、金沢でのホテル火災、疫病の蔓延、政治家とダンスユニットアイドルとクレーム処理業務、人々が集まる広場での告知文...といったキーワードと巧みな仕掛けにあふれていて、ほんと伊坂幸太郎らしい凝った作りになっていた。
 パラレルワールドを描いた小説って結構あるけど、これは面白かった。

cf. 伊坂幸太郎 読破 List
- オーデュボンの祈り (2000)
- ラッシュライフ (2002)
- 陽気なギャングが地球を回す (2003)
- 重力ピエロ (2003)
- アヒルと鴨のコインロッカー (2003)
- チルドレン (2004)
- グラスホッパー (2004)
- 死神の精度 (2005)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好 (2005)
- 魔王 (2005)
- 魔王(文庫) (2005)
- 砂漠 (2005)
- 終末のフール (2006)
- 陽気なギャングの日常と襲撃 (2006)
- フィッシュストーリー (2007)
- 絆のはなし/伊坂幸太郎x斉藤和義 (2007)
- ゴールデンスランバー (2007)
- 実験4号 -後藤を待ちながら (2008)
- Re-born はじまりの一歩/伊坂幸太郎・瀬尾まいこ・豊島ミホ・中島京子・平山瑞穂・福田栄一・宮下奈都 (2008)
- モダンタイムス (2008)
- あるキング (2009)
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)
- あるキング-完全版- (2015)
- SOSの猿 (2009)
- オー!ファーザー (2010)
- バイバイ、ブラックバード (2010)
- 『バイバイ、ブラックバード』をより楽しむために ポスタル・ノベル編 (2010)
- マリアビートル (2010)
- 文藝別冊 総特集 伊坂幸太郎 (2010)
- 3652-伊坂幸太郎エッセイ集- (2010)
- 仙台ぐらし (2012)
- PK (2012)
- Happy Box/伊坂幸太郎・山本幸久・中山智幸・真梨幸子・小路幸也 (2012)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 夜の国のクーパー (2012)
- しあわせなミステリー/伊坂幸太郎・中山七里・柚月裕子・吉川英梨 (2012)
- 最後の恋 MEN'S -つまり、自分史上最高の恋。-/朝井リョウ・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・越谷オサム・白石一文・橋本紡 (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 残り全部バケーション (2012)
- ガソリン生活 (2013)
- 死神の浮力 (2013)
- 首折り男のための協奏曲 (2014)
- Wonderful Story/伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎 (2014)
- アイネクライネナハトムジーク (2014)
- キャプテンサンダーボルト/阿部和重・伊坂幸太郎 (2014)
- 火星に住むつもりかい? (2015)
- ジャイロスコープ (2015)
- 陽気なギャングは三つ数えろ (2015)
- サブマリン (2016)
- AX アックス (2017)
- ホワイトラビット (2017)
- クリスマスを探偵と/伊坂幸太郎(文)マヌエーレ・フィオール(絵) (2017)
- フーガはユーガ (2018)
- シーソーモンスター (2019)
- クジラアタマの王様 (2019)

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Friday, January 31, 2020

「恋愛 コレクションII/吉田修一」を読んだ

Shuichiyoshida_renaicollectionii ずっと読んできてる吉田修一。そんな中、刊行された個人全集第2巻の「恋愛 コレクションII」(文藝春秋)を世田谷中央図書館で借りて読んでみた。
 これ、恋愛をテーマにデビュー作「最後の息子」から芥川賞を受賞した「パーク・ライフ」、書き下ろし「自伝小説II」までの14作が収録され、吉田修一の恋愛小説をイッキに浸りつくせるというもの。それぞれこんなあらすじ。
 ・「最後の息子」(1997):「最後の息子」収録
 ゆったりと本を読んで過ごしたいからと新宿のオカマ"閻魔ちゃん"と同棲し、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごしている"ぼく"。そんなぼくは、ビデオ日記をを撮り続け、怠惰な生活を続けていた...。
 ・「グリンピース」(1998):「熱帯魚」収録
 半同棲状態の"草介"と"千里"は付き合いだして2年ほどたつが、近頃の草介は千里が自分の彼女であることが恥ずかしいと思っていた。そして、友達の彼女の"椿"のことが気になりだし、椿も自分のことが好きなのに違いないと思い込んでいた。ある日、草介は椿と千里を比較し、千里に対してイライラをつのらせて、わし掴みにしたグリーンピースを思いっきり投げつけてしまう...。
 ・「日々の春」(2003):「キャンセルされた街の案内」収録
 新入社員の何気ない仕草がなにかと気になる先輩OLの話。そんな先輩OLと後輩新入社員の2人が休日出勤して...。
 ・「24 Pieces」(2007):「キャンセルされた街の案内」収録
 親友の彼女と浮気をする。親友を裏切ることと恋人を裏切ることと、どちらがつらいのだろうかという話...。
 ・「春、バーニーズで」(2002~2004):「春、バーニーズで」収録
 "筒井"は、小さな息子"文樹"がいる女性"瞳"と結婚し、父になった。で、 これはそんな主人公の幸せな日常の中に潜むふとした危うさを綴った連作短篇集。筒井は、かつて一緒に暮らしていたその人と、偶然バーニーズで再会し(from「春、バーニーズで」)、 妻とお互いに嘘を付き合って、衝撃的な嘘を言ったほうが勝ちという他愛の無い遊びを通して、「昔、オカマと同棲していた」と事実を語り、 妻からは「昔、オジサンに体を売ったことがある」と話される(from「夫婦の悪戯」)。そして、出社の途中"衝動的に"ハンドルを切り、 高校生のときに自分の隠した時計を探しに日光東照宮へ向かう(from「パーキングエリア」)...。
 ・「愛のある場所」(2007):単行本未収録
 新宿のオカマ"閻魔ちゃん"の家にころがりこんで恋人の"ケンジ"。ケンジとの微妙な距離が生まれ、愛のある場所について考える私...。
 ・「愛を誓う」(2015):単行本未収録
 "閻魔ちゃん"の店に立ち寄った"筒井"。そこで二度見してしまうほどの美人の"真希"と出会う。筒井も真希もいいことがあった日だった...。
 ・「六つ目の角で」(2016):単行本未収録
 "閻魔ちゃん"の店にいた"雅司"。棘のある言い方や態度で店の客達に反感を買っていた...。
 ・「愛住町の女」(2016):単行本未収録
 新宿区愛住町で夫が社長を務める建築会社を手伝う"律子"。今日も新宿ゴールデン街に向かう...。
 ・「女たちは二度遊ぶ」(2004~2005):「女たちは二度遊ぶ」収録
 11本の男女の苦い関係を描いた短編集。何もしない女、だらしない女、気前のいい女、よく泣く女などなど、どの話も人生にありそうな出会いと別れをさらりと書かれた話ばかり。別れてからそれなりに時間が過ぎても、どこかひっかかってる女性を思い出すというもの...。
 ・「ひなた」(2003~2004):「ひなた」収録
 有名ブランドHに就職したばかりの新人広報"新堂レイ"は、海で偶然再会した同級生の"大路尚純"と昨年夏から付き合っている。その尚純は一浪した大学生で、文京区小日向の実家に家族と暮らしている。その実家に尚純の兄"浩一"と兄の嫁"桂子"が引っ越してくるとことになった。桂子はファッション誌の副編集長で、信用金庫で働いている浩一には離婚しそうな友人"田辺"がいた...。
 ・「東京湾景」(2002~2003):「東京湾景」収録
 お台場にある大手石油会社でOLをしている"平井美緒"は、たまたま「涼子」という偽名で登録してみた出会い系サイトで"和田亮介"と出会う。品川埠頭の船積貨物倉庫で働く亮介は、恋愛をどこか冷めた目で見ていた。一方、美緒も恋愛に対して熱い気持ちを持てない。互いに惹かれあうけど、どこか相手を信じきれないままに付き合っていく。そして美緒はひょんなことから、亮介の火傷の痕から彼の過去の恋愛を知ることになる...。
 ・「パーク・ライフ」(2002):「パーク・ライフ」収録
 社会人として1人暮らしをしている"ぼく"。満員電車の中で間違えて声をかけてしまった女性と日比谷公園でふたたび会う。彼女はいつも昼休みにスターバックスでコーヒーを買って日比谷公園でランチを食べていた...。
 ・「自伝小説II」(2019):書き下ろし
 母方の祖父の葬式が初めて向き合った人の死だったこと、墓地での首つり死体、かわいがってくれた兄貴分の人の死...長崎での少年時代から人の死について語っていく...。

 東京モノレール、品川埠頭、りんかい線、お台場、駒沢公園、桜新町、日比谷公園、そして新宿。身近な場所を舞台に自分勝手でちょっと悲しくて、さびしがりやで冷めていて、でも自己中心的な男女を描いた恋愛がたくさん描かれていた。希望があったり、そのまま先が見えなかったりと終わりかたも様々。そんな多才な吉田修一の恋愛観が伝わってきた。
 それにしても、この個人全集はこれ以外にも「青春 コレクションI」、「犯罪 コレクションIII」、「長崎 コレクションIV」も刊行されている。2007年にたまたま「ランドマーク」を読んでから彼の作品にすっかりハマり、そろそろもう一度読み返したいと思っていたので、他の3冊もボチボチ読んでみようと思う。

cf. 吉田修一 読破 List
- 最後の息子 (1999)
- 熱帯魚 (2001)
- パレード (2002)
- パーク・ライフ (2002)
- 日曜日たち (2003)
- 東京湾景 (2003)
- 長崎乱楽坂 (2004)
- ランドマーク (2004)
- 7月24日通り (2004)
- 春、バーニーズで (2004)
- ひなた (2006)
- 女たちは二度遊ぶ (2006)
- 初恋温泉 (2006)
- うりずん/吉田修一・佐内正史 (2007)
- 悪人 (2007)
- 静かな爆弾 (2008)
- さよなら渓谷 (2008)
- あの空の下で (2008)
- 元職員 (2008)
- キャンセルされた街の案内 (2009)
- 横道世之介 (2009)
- 空の冒険 (2010)
- 平成猿蟹合戦図 (2011)
- 太陽は動かない (2012)
- 路(ルウ) (2012)
- 愛に乱暴 (2013)
- 怒り (2014)
- 森は知っている (2015)
- 作家と一日 (2015)
- 橋を渡る (2016)
- 犯罪小説集 (2016)
- 最後に手にしたいもの (2017)
- 泣きたくなるような青空 (2017)
- ウォーターゲーム (2018)
- 国宝 上 青春篇 (2018)
- 国宝 下 花道篇 (2018)
- 続 横道世之介 (2019)

- 逃亡小説集 (2019)
- 恋愛 コレクションII (2019)

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Tuesday, January 21, 2020

「シーソーモンスター/伊坂幸太郎」を読んだ

Kotaroisaka_seesawmonster ほぼ全部読んでる伊坂幸太郎。世田谷中央図書館でやっと借りれた「シーソーモンスター」(中央公論新社)について。
 時空を超えた2つの物語、それぞれこんなあらすじ。
 ●「シーソーモンスター」:
 バブルに沸く昭和後期が舞台。製薬会社に勤めている"北山直人"は、妻の"宮子"と母の"せつ"の3人で暮らしていたが、妻と母の嫁姑問題に頭と悩ませていた。ある日、宮子はせつの過去の行動に疑問を抱くようになり、せつの身の回りや周辺を調べて始める。直人と結婚する前にしていた仕事柄、細かな点や疑問が気になってしまう宮子だったが、これをきっかけに宮子は大きな事件に巻き込まれていく...。
 ●「スピンモンスター」:
 2050年の近未来が舞台。ある日、依頼人からのメッセージを配達するために新幹線に乗車していた"水戸直正"は、デジタル社会の監視を嫌う依頼人のために、手書きのメッセージを人力で運ぶ配達人だった。直正は座席の隣に座っていた眼鏡の男に「あとでこれをで読んでください」と封筒を渡される。しかしこの封筒が後に大きな争いの火種になるとは、直正は知る由もなかった...。
 これ、バブルの昭和後期に起きた平凡な家庭を襲った危機から、その30年後の2050年に一人の手紙配達人を巻き込んだ危機へと、時空を超えて、出会ってはいけない2人が出会ったときに起きた危機を描いた2つの物語。いずれも「人と人との対立」をいう共通点をもっている。で、これはひさしぶりに伊坂幸太郎らしい作品で、海族VS山族の2人が考え出したちょうどよい距離と関係(「シーソーモンスター」)とか、「ぶつかり合わなければ何も起きない、何も変化しない。衝突が変化を起こして新しいものを生み出す。」というものの見かた(「スピンモンスター」)とか、いい感じで共感できることをこねくりまわしている。なかなか面白かったです。

cf. 伊坂幸太郎 読破 List
- オーデュボンの祈り (2000)
- ラッシュライフ (2002)
- 陽気なギャングが地球を回す (2003)
- 重力ピエロ (2003)
- アヒルと鴨のコインロッカー (2003)
- チルドレン (2004)
- グラスホッパー (2004)
- 死神の精度 (2005)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好 (2005)
- 魔王 (2005)
- 魔王(文庫) (2005)
- 砂漠 (2005)
- 終末のフール (2006)
- 陽気なギャングの日常と襲撃 (2006)
- フィッシュストーリー (2007)
- 絆のはなし/伊坂幸太郎x斉藤和義 (2007)
- ゴールデンスランバー (2007)
- 実験4号 -後藤を待ちながら (2008)
- Re-born はじまりの一歩/伊坂幸太郎・瀬尾まいこ・豊島ミホ・中島京子・平山瑞穂・福田栄一・宮下奈都 (2008)
- モダンタイムス (2008)
- あるキング (2009)
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)
- あるキング-完全版- (2015)
- SOSの猿 (2009)
- オー!ファーザー (2010)
- バイバイ、ブラックバード (2010)
- 『バイバイ、ブラックバード』をより楽しむために ポスタル・ノベル編 (2010)
- マリアビートル (2010)
- 文藝別冊 総特集 伊坂幸太郎 (2010)
- 3652-伊坂幸太郎エッセイ集- (2010)
- 仙台ぐらし (2012)
- PK (2012)
- Happy Box/伊坂幸太郎・山本幸久・中山智幸・真梨幸子・小路幸也 (2012)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 夜の国のクーパー (2012)
- しあわせなミステリー/伊坂幸太郎・中山七里・柚月裕子・吉川英梨 (2012)
- 最後の恋 MEN'S -つまり、自分史上最高の恋。-/朝井リョウ・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・越谷オサム・白石一文・橋本紡 (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 残り全部バケーション (2012)
- ガソリン生活 (2013)
- 死神の浮力 (2013)
- 首折り男のための協奏曲 (2014)
- Wonderful Story/伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎 (2014)
- アイネクライネナハトムジーク (2014)
- キャプテンサンダーボルト/阿部和重・伊坂幸太郎 (2014)
- 火星に住むつもりかい? (2015)
- ジャイロスコープ (2015)
- 陽気なギャングは三つ数えろ (2015)
- サブマリン (2016)
- AX アックス (2017)
- ホワイトラビット (2017)
- クリスマスを探偵と/伊坂幸太郎(文)マヌエーレ・フィオール(絵) (2017)
- フーガはユーガ (2018)
- シーソーモンスター (2019)

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Monday, January 20, 2020

「ザ・東京銭湯/町田忍」を読んだ

Shinobumachida_thetokyosento 身近な銭湯マスターである会社の同僚Tgc君に借りて読んでみた「ザ・東京銭湯/町田忍」(戎光祥出版)について。
 この本で面白いは、"家族で行こう、身近な湯けむりの美術館へ"と題し、視覚的な遊びとして銭湯をとられ、
 ○美術家のよう、美しく個性的なタイル絵
 ○大きな湯船と、旅情たっぷり富士山のペンキ絵
 ○宮造りの堂々とした外観と和風リラックス空間
 ○見事な庭園で夕涼み。コーヒー牛乳片手にね(^^)
 を見ているところ。宮造りの外観や富士山を中心としたペンキ絵や銀座の金春湯の鯉のような美しいタイル絵、そして湯上りの楽しむ縁側の先にある庭園を、この本ではくまなく教えてくれる。
 で、この町田忍さんが凄いのはさらに自身の思いを吐露している銭湯への愛情とこだわりと着眼点。いままで正直観ていなかった宮造りの銭湯に唐破風の下にある彫刻の"懸魚"(げぎょ)や、同じ宮造りの高い"格天井"(ごうてんじょう)、浴場の湯気抜きの秘密、銭湯の煙突の掃除や解体方法、下足箱の鍵デザイン、カランについて、ケロリン桶の誕生について、かつて昭和20-30年頃は月の売上が1,100万を超えていた東京銭湯の繁盛ぶり、三助さんについて、屋号についてなどなど。いやー勉強になる。
 ちなみにこの本が刊行されたのが2009年なので、10年も経っている。すでに浅草の蛇骨湯など残念ながら廃業していしまっている銭湯も多いけど、いつか行ってみたい気になった銭湯について最後にリストアップしていきます(後で調べたら廃業してる湯場も多かった..)。いい本でした。
・月の湯(目白台)
・テルメ末広(北区志茂)
・宮城湯(西品川)
・梅乃湯(蔵前)
・曙湯(浅草)
・燕湯(御徒町)
・松の湯(東向島)
・平和湯(西小山)
・鶴の湯(碑文谷)
・寿湯(上目黒)
・雲翠泉(東日暮里)
・帝国湯(東日暮里)
バン・ドゥーシュ(麹町)
・海水湯(東品川)
・和泉湯(目黒区中町)

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