Tuesday, April 06, 2021

「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人/東野圭吾」を読んだ

Keigohigashino_blackshowmanto たまに読んでる東野圭吾。三茶TSUTAYAで買って読んでみた「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」(光文社)について。
 こんなあらすじ。殆どの人が訪れたことのない平凡で小さなこの町は、寂れてはいても観光地でふたたび客を呼ぶための華々しい計画が進行中だった。この計画とは町出身の漫画家のベストセラー「幻脳ラビリンス」にまつわる観光施設を作ることだった。しかし、多くの住民の期待を集めていた計画は、世界中を襲ったコロナウイルスの蔓延により頓挫し、町は望みを絶たれてしまう。そんな中で殺人事件が発生した...。
 これ、元教師の父親が同窓会の直前に殺された娘とマジシャンの叔父は自分達で犯人を明らかにしようとするミステリー小説。で、今回の探偵役である叔父がクセが強めで、彼が狂言師として話は進むんだけど、正直くどすぎて、スピード感がなく、ちょっと自分的には厳しかった。うーん。。。
 
cf. 東野圭吾 読破 List
ブルータスの心臓 (1989)
回廊亭殺人事件 (1991)
美しき凶器 (1992)
分身 (1993)
むかし僕が死んだ家 (1994)
パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
悪意 (1996)
秘密 (1998)
白夜行 (1999)
予知夢 (2000)
嘘をもうひとつだけ (2000)
レイクサイド (2002)
時生 (2002)
幻夜 (2004)
さまよう刃 (2004)
容疑者Xの献身 (2005)
黒笑小説 (2005)
ダイイング・アイ (2007)
赤い指 (2006)
流星の絆 (2008)
聖女の救済 (2008)
パラドックス13 (2009)
カッコウの卵は誰のもの (2010)
プラチナデータ (2010)
白銀ジャック (2010)
麒麟の翼 (2011)
真夏の方程式 (2011)
マスカレード・ホテル (2011)
虚像の道化師 ガリレオ7 (2012)
ナミヤ雑貨店の奇蹟 (2012)
夢幻花 (2013)
疾風ロンド (2013)
祈りの幕が下りる時 (2013)
虚ろな十字架 (2014)
マスカレード・イブ (2014)
禁断の魔術 (2015)
天空の蜂 新装版 (2015)
魔力の胎動 (2018)
沈黙のパレード (2018)
希望の糸 (2019)
- ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 (2020)

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Friday, April 02, 2021

「クランクイン/相場英雄」を読んだ

Hideoaiba_crankin たまに読んでる相場英雄。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「クランクイン」(双葉文庫)について。
 こんなあらすじ。ある日、京楽エージェンシーという準大手広告代理店に勤める"根本崇"に、ベストセラーとなった小説「永久の大地」をたった1年で映画にするよう社命がくだる。映画好きだけど、製作についてはまったくの門外漢の根本は、製作委員会の幹事社の代表として映画製作に邁進するが、何度もトラブルが続出する...。
 原作者の合意し、脚本家の選定され、出資者の募集後、そのメドがつけば、監督らスタッフとキャストの人選され、カメラマンが決まり、ロケハンから撮影と進んでいく。そんな映画製作の流れの中で超えねばならない目白押しの難題課題が凄いんだけど、それがどのようにクリアされていくかがほんと面白い。ま、最後のエンディングがちょっと微妙だったけど。ともかく「震える牛」「ガラパゴス」「トップリーグ」など重厚な本が多い作者の新境地、これからも読んでいきたい。
 
cf. 相場英雄 読破 List
震える牛 (2012)
ナンバー (2012)
共震 (2013)
トラップ (2014)
ガラパゴス (2016)
- クランクイン (2016)
- 不発弾 (2017)
トップリーグ (2017)
血の雫 (2018)
キッド (2019)
トップリーグ2 アフターアワーズ (2019)

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Wednesday, March 24, 2021

「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」を観た

Fukushima50 あの311から震災10年目の節目に観た「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」(2020/Cinema)について。
 こんなあらすじ。2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大となる地震が発生し、巨大地震が起こした想定外の大津波が、福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲う。浸水により全電源を喪失したイチエフは、原子炉を冷やせない状況に陥り、このままではメルトダウンにより想像を絶する被害をもたらしてしまう。1・2号機当直長の伊崎(佐藤浩市)ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する。全体指揮を執る吉田所長(渡辺謙)は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本店や官邸からの指示に怒りをあらわにする。しかし、現場の奮闘もむなしく事態は悪化の一途をたどり、近隣の人々は避難を余儀なくされてしまう...。
 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故発生時に発電所に留まって対応業務に従事した約50名の作業員たち、通称「フクシマ50」の闘いを描いた物語がこれ。細部までリアリティが追求されて作られた中央制御室や緊急時対策室、1号機原子炉建屋の爆発時のシーン、自衛隊やアメリカ軍の協力などほんとに引き込まれたし、ところどころで涙が出た。門田隆将の原作「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」はぜひ読もうと思う。ほんといい映画でした。

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Sunday, March 21, 2021

「まほろ駅前番外地/三浦しをん」を読んだ

Shionmiura_mahoroekimaebangaichi たまーに読んでる三浦しをん。「まほろ駅前多田便利軒」(2006)に続き読んでみた「まほろ駅前番外地」(文春文庫)について。
 こんなあらすじ。東京のはずれに位置する都南西部最大の町"まほろ市"。駅前で便利屋を営む"多田啓介"のもとに高校時代の同級生"行天春彦"がころがりこんで数年。相変わらず、多田便利軒では汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、バスの間引き運転の見張り、子守も料理も引き受けていた。ルルとハイシー、星良一、曽根田のばあちゃん、田村由良、岡老人の奥さん...
 多田便利軒を囲む愉快な奴らにもいろいろ起きる...。
 前作の脇役たちが主人公となるスピンアウトストーリー集がこれ。中でもよかったのは、曾根田のばあちゃんの若き日のロマンス「思い出の銀幕」。危険だけどどこかおおらかな感じがいい。第3弾「まほろ駅前狂騒曲」(2013)もいつか読んでみよう。
 
cf. 三浦しをん 読破 List
月魚 (2001)
風が強く吹いている (2006)
まほろ駅前多田便利軒 (2006)
 (2008)
- まほろ駅前番外地 (2009)
- 舟を編む (2011)
お友だちからお願いします (2012)
政と源 (2013)

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Thursday, March 18, 2021

代官山通信 Vol.153

Daikanyama153 この3月に届いたサザンFAN CLUBの会報「代官山通信 Vol.153」について。
 この年末大みそか、自分もPCの前で視聴した「サザンオールスターズ ほぼほぼ年越しライブ 2020「Keep Smilin' ~皆さん、お疲れ様でした!! 嵐を呼ぶマンピー!!~」の特集がメイン。写真も満載のLIVE REPORT、5人のメンバーインタビュー、リハやこたつコントのオフショットなどなど、この配信Liveの全貌を知ることができた。これ、WOWOWでも放送してほしい。
 今年はNEW ALBUMとか出してほしいと思うサザンでした。

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Wednesday, March 17, 2021

「20 CONTACTS 消えない星々との短い接触/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_20contacts ちょいちょい読んでる原田マハ。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「20 CONTACTS 消えない星々との短い接触」(幻冬舎)について。
 原田マハが総合ディレクターを務め、2019.9.1(日)~8(日)京都・清水寺にて開催された「CONTACT つなぐ・むすぶ 日本と世界のアート」展。この展覧会に関連して書き下ろした短編小説集がこれ。
 洋画家 猪熊弦一郎、画家 ポール・セザンヌ、陶芸家 ルーシー・リー、映画監督 黒澤明、彫刻家 アルベルト・ジャコメッティ、画家 アンリ・マティス、小説家 川端康成、絵師 司馬江漢、建築家 シャルロット・ペリアン、陶芸家 バーナード・リーチ、陶芸家 濱田庄司、陶芸家 河井寛次郎、板画家 棟方志功、漫画家 手塚治虫、イラストレーター オーブリー・ビアズリー、彫刻家 ヨーゼフ・ボイス、映画監督 小津安二郎、画家 東山魁夷、詩人 宮沢賢治、そして画家 フィンセント・ファン・ゴッホ...原田マハがその人のためにお土産を持ちながら、物故アーティスト20人を訪ね、インタビューしていくというもの。どのアーティストに対しても愛情にあふれ、想像と妄想にあふれてる。ほんとにこんな人柄だったのかと、そのアーティストの素顔を見えるようで面白かった。
 
cf. 原田マハ 読破 List
カフーを待ちわびて (2006)
一分間だけ (2007)
ランウェイ☆ビート (2008)
さいはての彼女 (2008)
キネマの神様 (2008)
花々 (2009)
翼をください (2009)
本日は、お日柄もよく (2010)
星がひとつほしいとの祈り (2010)
風のマジム (2010)
まぐだら屋のマリア (2011)
永遠をさがしに (2011)
いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
楽園のカンヴァス (2012)
旅宿おかえり (2012)
生きるぼくら (2012)
いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
ジヴェルニーの食卓 (2013)
総理の夫 First Gentleman (2013)
ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言 (2013)
翔ぶ少女 (2014)
太陽の棘 (2014)
奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
あなたは、誰かの大切な人 (2014)
異邦人(いりびと) (2015)
モダン (2015)
ロマンシエ (2015)
暗幕のゲルニカ (2016)
デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
リーチ先生 (2016)
恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
サロメ (2017)
アノニム (2017)
たゆたえども沈まず (2017)
いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
スイート・ホーム (2018)
フーテンのマハ (2018)
常設展示室 Permanent Collection (2018)
美しき愚かものたちのタブロー (2019)
- 20 CONTACTS 消えない星々との短い接触 (2019)
風神雷神 Juppiter,Aeolus (2019)
ハグとナガラ (2020)
<あの絵>のまえで (2020)

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Wednesday, March 10, 2021

「ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_unicorn ちょいちょい読んでる原田マハ。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言」(NHK出版)について。
 こんなあらすじ。その昔、小説家ジョルジュ・サンドは滞在していた古城で"貴婦人と一角獣"が描かれた美しいタピスリーに魅入られた。そこに描かれた貴婦人が夜ごとサンドの夢に現れ、「お願い、ここから出して」と震える声で語りかける,,,。
 これ、「貴婦人と一角獣」のタピスリーのに魅せられた女性小説家ジョルジュ・サンドを主人公にした短い物語。この本を開くとすぐにカラーで6点のタピストリーが現れる。「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」「我が唯一の望み」という赤を基調としたタピスリーは、どこか神秘的で幻想的だった。そのままの流れで幻想的な話が始まっていく。どこが史実で、どこがフィクションか分からないストーリーで、つかみどころがない短い話。不思議が読後感の短編だった。
 
cf. 原田マハ 読破 List
カフーを待ちわびて (2006)
一分間だけ (2007)
ランウェイ☆ビート (2008)
さいはての彼女 (2008)
キネマの神様 (2008)
花々 (2009)
翼をください (2009)
本日は、お日柄もよく (2010)
星がひとつほしいとの祈り (2010)
風のマジム (2010)
まぐだら屋のマリア (2011)
永遠をさがしに (2011)
いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
楽園のカンヴァス (2012)
旅宿おかえり (2012)
生きるぼくら (2012)
いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
ジヴェルニーの食卓 (2013)
総理の夫 First Gentleman (2013)
- ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言 (2013)
翔ぶ少女 (2014)
太陽の棘 (2014)
奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
あなたは、誰かの大切な人 (2014)
異邦人(いりびと) (2015)
モダン (2015)
ロマンシエ (2015)
暗幕のゲルニカ (2016)
デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
リーチ先生 (2016)
恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
サロメ (2017)
アノニム (2017)
たゆたえども沈まず (2017)
いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
スイート・ホーム (2018)
フーテンのマハ (2018)
常設展示室 Permanent Collection (2018)
美しき愚かものたちのタブロー (2019)
風神雷神 Juppiter,Aeolus (2019)
ハグとナガラ (2020)
<あの絵>のまえで (2020)

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Monday, March 08, 2021

「もう、聞こえない/誉田哲也」を読んだ

Tetsuyahonda_moukikoenai ほぼ読んでる誉田哲也。世田谷中央図書館で借りて読んだ「もう、聞こえない」(幻冬舎)について。
 こんなあらすじ。110番に"中西雪実"という女性から、男性に怪我をさせてしまったとの連絡が入った。のちに男は死亡し、高井戸署は中西雪実の聴取を行おうとする。しかし泣いてばかりで話にならず、警視庁捜査1課の"武脇警部補"に事情聴取の役目が回ってきた。ところが中西雪実は聴取中に「女の人の声が聞こえるんです」と呟いた...。
 これ、死んでも言霊となって現世のひとに思いを伝えるファンタジー小説。最初、緊迫感ある警察モノとして読み出したけど、予想を裏切るストーリー展開で、後半はコメディーかと思え、他の誉田作品の中でもその設定の異質さが際立っていた。ま、一応ミステリーなんだろうけど、自分的にはこれはこれでアリだったと思う。
 
cf. 誉田哲也 読破 List
妖の華 (2003)
アクセス (2004)
吉原暗黒譚 (2004)
春を嫌いになった理由 (2005)
疾風ガール (2005)
ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
ストロベリーナイト (2006)
ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
ジウIII 新世界秩序 (2006)
月光 (2006)
ソウルケイジ (2007)
武士道シックスティーン (2007)
国境事変 (2007)
シンメトリー (2008)
武士道セブンティーン (2008)
ヒトリシズカ (2008)
ガール・ミーツ・ガール (2009)
武士道エイティーン (2009)
ハング (2009)
インビジブルレイン (2009)
主よ、永遠の休息を (2010)
世界でいちばん長い写真 (2010)
歌舞伎町セブン (2010)
感染遊戯 (2011)
レイジ (2011)
ドルチェ (2011)
あなたの本 (2012)
誉田哲也 All Works/誉田哲也(監修) (2012)
痛み/貫井徳郎・福田和代・誉田哲也 (2012)
あなたが愛した記憶 (2012)
幸せの条件 (2012)
ブルーマーダー (2012)
ドンナ ビアンカ (2013)
増山超能力師事務所 (2013)
Qrosの女 (2013)
ケモノの城 (2014)
黒い羽 (2014)
歌舞伎町ダムド (2014)
インデックス (2014)
武士道ジェネレーション (2015)
プラージュ (2015)
硝子の太陽N-ノワール (2016)
硝子の太陽R-ルージュ (2016)
増山超能力師大戦争 (2017)
ノーマンズランド (2017)
あの夏、二人のルカ (2018)
ボーダレス (2018)
妖の掟 (2020)
- もう、聞こえない (2020)

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Friday, March 05, 2021

「豆の上で眠る/湊かなえ」を読んだ

Kanaeminato_mamenouede たまーに読んでる湊かなえ。三茶TSUTAYAで買って読んでみた「豆の上で眠る」(新潮文庫)について。
 こんなあらすじ。小学校1年生の時、"結衣子"の二歳上の姉"万佑子"が神社で遊んだ帰りに突然失踪した。スーパーに残された万佑子の帽子、不審な白い車の目撃証言そして変質者の噂が絶えない。必死に捜す結衣子たち家族の前に、その2年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが大学生になった今も違和感を抱き続けている...。
 これ、幼い頃に失踪した姉が「別人」になって帰ってきた時、妹がずっと追い続ける違和感と真実について描いた家族ミステリー。小さな豆のようなささいな違和感から、家族の意義とか血のつながりの意味を描いていく。運命の悪戯から歪んだ家族像が見えてくるんだけど、この救いようがない暗さにずるずると引き込まれました。ひさびさに読んだ湊かなえ、相変わらずさすがです。
 
cf. 湊かなえ 読破 List
告白 (2008)
Nのために (2010)
夜行観覧車 (2010)
往復書簡 (2010)
サファイア (2012)
白ゆき姫殺人事件 (2012)
- 豆の上で眠る (2014)
物語のおわり (2014)
絶唱 (2015)
リバース (2015)
ポイズンドーター・ホーリーマザー (2016)

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Tuesday, March 02, 2021

「<あの絵>のまえで/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_anoenomaede ちょいちょい読んでる原田マハ。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「<あの絵>のまえで」(幻冬舎)について。
 これ、アートと出会うごくふつうの人々の6つの物語。それぞれこんなあらすじ。
 ●「ハッピー・バースデー」:
 夏花は、一流企業を目指しての就職活動に敗れ、希望とは異なる車の部品メーカーに努めていた。しかし、友人がプレゼントしてくれた手帳の表紙絵 "ゴッホの<ドービニーの庭>"を思い出し、地元広島の小さな美術館の嘱託に転職する...。それぞれの誕生日に忘れられないエピソードがあった。
 ●「窓辺の小鳥たち」:
 中学以来の恋人なっしーと長年同棲生活をしていた詩帆は、ギター奏者の夢を叶えるため海外へ飛び立とうとする彼との別れを受け入れらない。それでも、以前2人で見た大原美術館の"ピカソの<鳥籠>"を見た時の恋人なっしーの言葉、「鳥籠の中に鳥はおらず、窓辺に止まっていて自由なのだ」を思い出す...。
 ●「檸檬」:
 高校の美術部で親切な滝川先輩に淡い恋心を抱いたあかねは、2人で絵画コンクール公募作品を描いたときに、嫉妬に駆られた滝川に自分の描いていたレモンの静物画に×印をつけられ、ショックのため絵から遠ざかってしまった。そんなある日、駅のプラットホームにカンバスバッグとレモンを手にした女子高生を目にする。衝動的に彼女を追いかけたが、女子高生が向かったのは箱根のポーラ美術館だった...。
 ●「豊穣」:
 亜衣は高校を卒業し作家を目指すが成功できず、今では使ってもいない商品を誉める「さくらレビューワー」で生活していた。ある日アパートの隣室に越してきたスガワラというおばあさんと知り合いになる。一緒に鍋を囲み、家族のようなつきあいとなるが、スガワラさんは豊田市美術館で「専門性の高い仕事」をしているとのことだった...。
 ●「聖夜」:
 夫婦は心臓疾患を持って生まれた息子に、誕生日がクリスマスイブだったので、聖夜からその名前を誠也とつけた。誠也はすくすくと育ち、登山に夢中になる大学生になったが、親の反対を押し切り、初めての冬山登山に挑戦し、命をなくしてしまう。生前母親が誠也の20歳の誕生日12月24日にプレゼントしたのが"東山魁夷"の複製画<白馬の森>だった....。
 ●「さざなみ」:
 職場の上司や先輩のパワハラに悩まされ、子宮筋腫の手術を受けたあおいは、入院中偶然テレビで香川県直島の地中美術館の中継を見た。特に"モネの<睡蓮>"の圧倒的な迫力に感激し、退院後すぐにあおいは直島へ出かけた。何時間も睡蓮の絵から吹き来る風とさざなみに洗われていく...。
 
 以前に読んだ「常設展示室 Permanent Collection」のように、美術館に出かけ、そのアートに出会い、勇気をもらい、また前に進むというささやかな短編集がこれ。美術館は敷居が高いイメージかもしれないけど、どのお話もちょっと出かけてみたくなる。ちなみに登場する絵画はこれ。
 ●「ドービニーの庭」フィンセント・ファン・ゴッホ@ひろしま美術館 (from「ハッピー・バースデー」)
 ●「鳥籠」ピカソ・パブロ@大原美術館 (from「窓辺の小鳥たち」)
 ●「砂糖壺、梨とテーブルクロス」ポール・セザンヌ@ポーラ美術館 (from「檸檬」)
 ●「オイゲニア・プリマフェージの肖像」グスタフ・クリムト@豊田市美術館 (from「豊饒」)
 ●「白馬の森」東山魁夷@長野県信濃美術館・東山魁夷館 (from「聖夜」)
 ●「睡蓮-シリーズ5点」クロード・モネ@地中美術館 (from「さざなみ」)
 
 ちょっと息詰まった時にアートが救いとなる。トゲトゲしていた心に優しく沁みる短編集でした。
 
cf. 原田マハ 読破 List
カフーを待ちわびて (2006)
一分間だけ (2007)
ランウェイ☆ビート (2008)
さいはての彼女 (2008)
キネマの神様 (2008)
花々 (2009)
翼をください (2009)
本日は、お日柄もよく (2010)
星がひとつほしいとの祈り (2010)
風のマジム (2010)
まぐだら屋のマリア (2011)
永遠をさがしに (2011)
いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
楽園のカンヴァス (2012)
旅宿おかえり (2012)
生きるぼくら (2012)
いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
ジヴェルニーの食卓 (2013)
総理の夫 First Gentleman (2013)
翔ぶ少女 (2014)
太陽の棘 (2014)
奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
あなたは、誰かの大切な人 (2014)
異邦人(いりびと) (2015)
モダン (2015)
ロマンシエ (2015)
暗幕のゲルニカ (2016)
デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
リーチ先生 (2016)
恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
サロメ (2017)
アノニム (2017)
たゆたえども沈まず (2017)
いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
スイート・ホーム (2018)
フーテンのマハ (2018)
常設展示室 Permanent Collection (2018)
美しき愚かものたちのタブロー (2019)
風神雷神 Juppiter,Aeolus (2019)
ハグとナガラ (2020)
- <あの絵>のまえで (2020)

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