Friday, April 20, 2018

「奇跡の人 The Miracle Worker/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_kisekinohito ほんと読みまくってる原田マハ。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「奇跡の人 The Miracle Worker」(双葉文庫)について。
 こんなあらすじ。岩倉使節団の留学生として渡米した"去場安(さりば・あん)"は、日本にも女子教育をという夢を抱いて帰国するが、周囲に理解されず失望と焦燥の中にいた。そこへ伊藤博文伯爵から青森県の弘前に住む友人の長女"介良(けら)れん"を教育してほしいという手紙が来る。その手紙には、<一つ。れん嬢は盲目です。まったく見えません。二つ。耳が聞こえません。三つ。口が利けません>と書かれてあった...。
 大きな苦難を背負った少女と人間の可能性を信じて彼女の教育に献身する女教師のふたりの闘いを描いた物語。あのヘレン・ケラーとアン・サリバンの物語を明治時代の日本を舞台にアレンジし、そこに盲目の旅芸人"ボサマ"やイタコ憑依、津軽三味線など津軽の社会風土が物語に趣を加わっていた。蔵に幽閉されていた少女、その少女を人間として扱わず虐待していた女中たち、その女中たちの閉鎖的な上下関係、世間体のために少女のことを隠し続けた夫婦と兄...日本の閉鎖的な社会が描かれていて、それにも戦う女教師の姿が痛ましかったし、ときに女教師の無邪気すぎる考え方が浅はかだったりと引き込まれて読んでしまった。ちなみに奇跡の人とはヘレン・ケラーのことだと今まで思っていたけど、女教師アン・サリバンのことだって知らなかった。

cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 翼をください (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 星がひとつほしいとの祈り (2010)
- まぐだら屋のマリア (2011)
- 永遠をさがしに (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 旅宿おかえり (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵 (2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- 奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
- あなたは、誰かの大切な人 (2014)
- 暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- アノニム (2017)

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Thursday, April 05, 2018

「翼をください/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_tsubasawokudasai1Mahaharada_tsubasawokudasai2

 ほんと読みまくってる原田マハ。馬事公苑Tsutayaで買って読んでみた「翼をください」(/)(角川文庫)について。
 こんなあらすじ。歴史の闇に葬られた国産飛行機"ニッポン号"に関する写真を見つけた新聞記者の"翔子"は、カンザス州アチソンを訪ねる。この辺鄙な町には、カメラマンとしてニッポン号に参加していた"山田順平"が病院の片すみで暮し、そこは世界一周を目指した女性パイロット"エイミー・イーグルウィング"が生まれた町だった...。
 これ、真の自由を求めて飛び立ったアメリカ人女性パイロットと前人未到の世界一周飛行に挑んだ日本の男達の勇気と友情を描いた物語。その女性パイロットは世界一周目前にして太平洋上で失踪し、その2年後の1939年、純国産飛行機"ニッポン号"は2か月をかけて世界一周という快挙を世界で初めて達成したが、戦後GHQによってその事実を意図的に葬られていた。この2つの実話(ノンフィクション)自体、私自身知らなかったけど、原田マハは1つの物語(フィクション)として描いている。女性パイロットは、空から見たら国境はどこにもなく、「世界はひとつ」と語り、登場するアインシュタインは「世界はひとつではない、だから共存が必要だ」と語る。太平洋戦争の直前の1939年に平和を語ること自体がグッとくる。そして極秘で"ニッポン号"に乗り込んだ女性パイロットと日本の乗組員の間に生まれる心の絆がグッとくる。平和への願いが綴られた良書だと思う。

cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 翼をください (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 星がひとつほしいとの祈り (2010)
- まぐだら屋のマリア (2011)
- 永遠をさがしに (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 旅宿おかえり (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵 (2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- あなたは、誰かの大切な人 (2014)
- 暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- アノニム (2017)

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Tuesday, April 03, 2018

「アンマーとぼくら/有川浩」を読んだ

Hiroarikawa_anmatobokura たまに読んでる有川浩。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「アンマーとぼくら」(講談社)について。
 こんなあらすじ。小学生の時に母を亡くした"リョウ"。父親はすぐに再婚するが義理の母親"晴子"に心を開けなかった。大人になったリョウは、晴子さんに会いに沖縄に帰り、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。観光を続けるうちリョウは何かがおかしいことに気がつく...。
 これ、父親が再婚した母親と過ごす3日間の親孝行を描いたファンタジー。おかあさんと家族になった沖縄で、父親と3人で巡った場所をおかあさんのガイドで辿っていくんだけど、かつて新しい母親に心を開けなかったり、子供のような父親を許せなかったりと1つ1つの子供の頃の思い出が蘇り、おかあさんとリョウの絆がゆったりと深まっていく。そして訪れる先々で懐かしい親子を見かけるんだけど、沖縄という慈悲深い土地が見せてくれる神秘的な奇跡で、これがほんとに泣けてくる。
 かりゆし58の「アンマ―」に着想を得たというこの小説、ひさしぶりに聴きたくなった。

cf. 有川浩 読破 List
- 図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (2006)
- 図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (2006)
- レインツリーの国 (2006)
- クジラの彼 (2007)
- 図書館危機 図書館戦争シリーズ(3) (2007)
- 図書館革命 図書館戦争シリーズ(4) (2007)
- 阪急電車 (2008)
- 別冊図書館戦争I 図書館戦争シリーズ(5) (2008)
- 別冊図書館戦争II 図書館戦争シリーズ(6) (2008)
- ヒア・カムズ・ザ・サン (2011)
- 空飛ぶ広報室 (2012)
- アンマーとぼくら (2016)

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Monday, March 26, 2018

Star Wars小説「Rogue One:A Star Wars Story~ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー/John Knoll,Gary Whitta,Chris Weitz,Tony Gilroy(原作),Alexander Freed(著),稲村広香(訳)-ジョン・ノール,ゲイリー・ウィッタ,クリス・ワイツ,トニー・ギルロイ(原作),アレクサンダー・フリード(著)」を読んだ

Sw_rougeone_novel_2 何回も観ている「Rogue One:A Star Wars Story~ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」」(2016/Cinema)。ノベルズ版が出たので読んでみた「Rogue One:A Star Wars Story~ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー/John Knoll,Gary Whitta,Chris Weitz,Tony Gilroy(原作),Alexander Freed(著),稲村広香(訳)-ジョン・ノール,ゲイリー・ウィッタ,クリス・ワイツ,トニー・ギルロイ(原作),アレクサンダー・フリード(著)」(講談社)について。
 あらすじを転記すると...。「スター・ウォーズ/エピソード4」でレイア姫がR2-D2に託したデス・スターの設計図はどのようにして反乱軍の手に入ったのか? そこには名も無き戦士達の命を賭けた戦いがあった...。
 この手のノベルズ版の楽しみは、映画では描き切れないエピソードや背景が詳細に書かれていること。ジン・アーソやキャシアンなど主要登場人物の生い立ち、心の葛藤や人間模様がよくわかるし、惑星スカリフで繰り広げられた帝国軍とローグ・ワンの戦いについての詳細などなど、映画とは違った角度で「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」の世界を楽しめた。
 たくさんの名も無き戦士達の犠牲のうえでの最後のレイア姫の「希望」という言葉は、あらためて泣けてしまう。いやー、これはやっぱり名作だと思う。

cf. Star Wars小説(正史・スピンオフ) 読破 List
- Star Wars:Shatterpoint~スター・ウォーズ破砕点/Matthew Stover-マシュー・ストーヴァー (2004)
- Star Wars:Survivor's Quest~スター・ウォーズ 生存者の探索/Timothy Zahn-ティモシイ・ザーン (2004)
- Star Wars:The Cestus Deception~スター・ウォーズ セスタスの偽り/Steve Barnes-スティーブン・バーンズ (2004)
- Star Wars Episode III: Revenge of the Sith~スター・ウォーズ:エピソード3 シスの復讐/George Lucas(原作),Matthew Stover(著),富永和子(訳)-ジョージ・ルーカス(原作),マシュー・ストーヴァー(著) (2005)
- Star Wars Episode III: Revenge of the Sith/Patricia C.Wrede (2005)
- Star Wars:Jedi Trial~スター・ウォーズ ジェダイの試練/David Sherman and Dan Cragg-デイヴィド・シャーマン,ダン・グラッグ (2005)
- Star Wars:Yoda,Dark Rendezvous~スター・ウォーズ 暗黒の会合/Sean Stewart-ショーン・スチュワート (2005)
- Star Wars:Labyrinth of Evil~スター・ウォーズ 悪の迷宮/James Luceno-ジェームズ・ルシーノ (2005)
- Star Wars:Dark Lord-The Rise Of Darth Vader~スター・ウォーズ 暗黒卿ダース・ヴェイダー/James Luceno-ジェームズ・ルシーノ (2005)
- Star Wars:The Last of the Jedi-The Desperate Mission-~スター・ウォーズ ラスト・オブ・ジェダイ(1)-危険なミッション-/Jude Watson-ジュード・ワトソン (2006)
- Star Wars:The Last of the Jedi-Dark Warning-~スター・ウォーズ ラスト・オブ・ジェダイ(2)-闇の警告-/Jude Watson-ジュード・ワトソン (2006)
- Star Wars:Outbound Flight~スター・ウォーズ 外宇宙航行計画/Timothy Zahn-ティモシイ・ザーン (2006)
- Star Wars:Dark Nest I:The Joiner King~スター・ウォーズ:ジョイナーの王/Troy Denning-トロイ・デニング (2006)
- Star Wars:Dark Nest II:The Unseen Queen~スター・ウォーズ:影の女王/Troy Denning-トロイ・デニング (2006)
- Star Wars:Dark Nest III:The Swarm War~スター・ウォーズ:キリック戦争/Troy Denning-トロイ・デニング (2007)
- Star Wars:Tarkin~スター・ウォーズ:ターキン/James Luceno-ジェームズ・ルシーノ (2015)
- Star Wars:Heir to the Jedi~スター・ウォーズ:ジェダイの継承者/Kevin Hearne-ケヴィン・ハーン (2015)
- Star Wars:Lords of the Sith~スター・ウォーズ:ロード・オブ・シス/Paul S.Kemp-ポール・S・ケンプ (2015)
- Star Wars:The Force Awakens~スター・ウォーズ:フォースの覚醒/J.J.Abrams,Lawrence Kasdan,Michael Arndt(原作),Michael Kogge(著),上杉隼人,吉富節子(訳)-J・J・エイブラムス,ローレンス・カスダン,マイケル・アーント(原作),ミッシェル・コーギー(著) (2016)
- Star Wars:The Force Awakens~スター・ウォーズ:フォースの覚醒/Alan Dean Foster(著),J.J.Abrams,Lawrence Kasdan,Michael Arndt(原作),稲村広香(訳)-アラン・D・フォスター(著),J・J・エイブラムス,ローレンス・カスダン,マイケル・アーント(原作) (2016)
- Star Wars:Before the Awakening~スター・ウォーズ:フォースの覚醒前夜-ポー・レイ・フィン-/Greg Rucka-グレッグ・ルーカ (2016)
- Star Wars:The Force Awakens:Rey's Survival Guide~スター・ウォーズ フォースの覚醒 レイのサバイバル日記/Jason Fry-ジェイソン・フライ (2016)
- Rogue One:A Star Wars Story~ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー/John Knoll,Gary Whitta,Chris Weitz,Tony Gilroy(原作),Alexander Freed(著),稲村広香(訳)-ジョン・ノール,ゲイリー・ウィッタ,クリス・ワイツ,トニー・ギルロイ(原作),アレクサンダー・フリード(著) (2017)

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Thursday, March 22, 2018

「氷菓/米澤穂信」を読んだ

Honobuyonezawa_hyoka たまに読んでいる米澤穂信。馬事公苑Tsutayaで買って読んでみた「氷菓」(角川文庫)について。
 こんなあらすじ。何事にも積極的に関わらないことをモットーとする神山高校1年生の"折木奉太郎"は、高校入学と同時に、姉の命令で古典部に入部させられる。その古典部には同じ1年生の"千反田える"もで入部していた。奉太郎とは腐れ縁の"福部里志"も古典部の一員となり、活動目的が不明なまま古典部は復活する。そして、えるの強烈な好奇心を発端として、奉太郎は彼女の伯父が関わったという33年前の事件の真相を推理していく...。
 これ、米澤穂信デビュー作の学園ミステリーモノ。とは言っても殺人といった血なまぐさいことは起きず、なにげない日常で起こるささやかな謎を解きつつ、最後は33年前の事件まで話がつながっていく。で、この小説の登場人物は皆キャラが立ってるし、特に主人公の奉太郎がみせる年齢の割には斜に構えた感じがいい。省エネモードで灰色な高校生活を送るつもりの奉太郎が、なんとかく薔薇色な高校生活になっていくところもアリだと思えました。

cf. 米澤穂信 読破 List
- 氷菓 (2001)
- ボトルネック (2006)
- インシテミル (2007)
- 儚い羊たちの祝宴 (2008)
- 追想五断章 (2009)
- 満願 (2014)
- 真実の10メートル手前 (2015)

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Tuesday, March 20, 2018

「クレムリンの迷宮/貴志祐介」を読んだ

Yusukekishi_crimsonnomeikyu たまに読みたくなる貴志祐介。Tsutaya馬事公苑で買って読んでみた「クレムリンの迷宮」(角川ホラー文庫)について。
 こんなあらすじ。藤木芳彦は、ある日この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。うっすらと霞む視界に映ったのは、雨に濡れ、一面鮮やかな深紅色に染まった奇岩の連なりが覆っている。傍らに置かれた携帯用ゲーム機が「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された...」というメッセージを映し出す。それは血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの始まりだった...。
 これ、恐怖が心地よいSFホラーのサバイバルゲームモノ。スナッフピクチャーのための殺人ゲームが題材なんだけど、ノリとしてあの「バトル・ロワイヤル」のようにサバイバルに重点が置かれていて、湯水のように出てくるサバイバル知識が面白かった。さらにゲームブックとしてのベースがあるので、登場人物間での疑心暗鬼な腹の探り合いから、いかに有益なアイテムを探し出すという前半戦もよかったし、食屍鬼(グール)の登場あたりの中盤からガンガン引き込まれた。いい意味でのめりこめた小説だった。

cf. 貴志祐介 読破 List
- 十三番目の人格 ISOLA (1996)
- 黒い家 (1997)
- 天使の囀り (1998)
- クレムリンの迷宮 (1999)
- 新世界より (2008)
- 悪の教典 (2010)
- 鍵のかかった部屋 (2011)
- 雀蜂 (2013)

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Wednesday, March 14, 2018

「花咲舞が黙ってない/池井戸潤」を読んだ

Junikeido_hanazakimaigadamatte たまーに読んでる池井戸潤。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「花咲舞が黙ってない」(中公文庫)について。
 こんなあらすじ。東京第一銀行 臨店GPの"花咲舞"は、己の信じる正義のもと、空気は読まず、時にブチ切れながら、問題支店や勘違い行員の指導に奮闘している。そんなメガバンク誕生前夜の熾烈な合併交渉が進む中、東京第一銀行にライバル行との合併という激震が発表された。ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を開けてしまった舞は、このままでは我が行はダメになると歯を食いしばり行内の闇に切り込む...。
 今回の目玉はあの半沢直樹とのからみ。花咲舞が勤務する東京第一銀行と半沢直樹が勤務する産業中央銀行の合併が進む中、東京第一銀行側の不正融資隠蔽が明るみになるんだけど、組織の歯車というか会社の権力に屈せざるを得ない立場の人達にとってラストに向けてのカタルシスは気持ちがよかった。続編はないようだけど、いつか書いてほしい。

cf. 池井戸潤 読破 List
- 架空通貨 (2003)
- 仇敵 (2003)
- 株価暴落 (2004)
- オレたちバブル入行組 (2004)
- 銀行仕置人 (2005)
- シャイロックの子供たち (2006)
- 空飛ぶタイヤ (2006)
- 鉄の骨 (2009)
- 民王 (2010)
- 下町ロケット (2010)
- 新装版 不祥事 (2011)
- かばん屋の相続 (2011)
- ルーズヴェルト・ゲーム (2012)
- 七つの会議 (2012)
- ようこそ、わが家へ (2013)
- 下町ロケット2 ガウディ計画 (2015)
- 陸王 (2016)
- アキラとあきら (2017)
- 花咲舞が黙ってない (2017)

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Tuesday, March 13, 2018

「重力ピエロ」を観た #2

Jyuryokupiero 大昔に読んだことがある伊坂幸太郎の「重力ピエロ」(2003)。この原作を映画化した「重力ピエロ」(2009/Cinema)、ひさびさに観なおしてみた。
 あらためてこんなあらすじ。仙台市内で発生する連続放火事件と現場の近くに残された謎のグラフィティアート。大学院で遺伝子の研究をする兄"泉水"(加瀬亮)と落書き消しの仕事をしている2歳年下の弟"春"(岡田将生)はその落書きが放火犯のメッセージだと気づき犯人を追ううち、24年前に彼らの家族に起きたある悲劇を知ることになる...。
 連続放火事件に隠された家族の真実を描いたミステリー。小説を忠実に数々の伏線を基に1つに絡み合ったすべての謎が解けたとき、過去から今へとつながる家族の真実が明らかにされるというもの。その真実は悲しい過去なんだけど、その過去に「最強の家族だ」と立ち向かっていくのがいい。
 先日、同じ伊坂幸太郎原作の映画版「アヒルと鴨のコインロッカー」を観たけど、これもよかった。またチャンスがあればほかの映画版伊坂作品を観たいと思う。

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Monday, March 12, 2018

代官山通信Vol.141

Daikanyama141 ちょっと前に届いたサザンFAN CLUBの会報「代官山通信 Vol.141」について。
 今号の特集もSolo Debut30周年を迎えた桑田佳祐。特に2017年10月から3カ月にわたって全国10カ所18公演で行われた"桑田佳祐 LIVE TOUR 2017「がらくた」"について書かれまくってた。ライブ本編開始前に会場に流れていたSE、「しゃアない節」から始まったセトリ、せりあがるヨシ子さん専用のリフト、怪談話映像での新キャラ"稲川ジェーン・フジオカ"などなど、今回のツアーのウラオモテがほんとよくわかった。自分が行ったのは11/11(土)東京ドーム。ほんと楽しかった。
 なお、これ以外の記事では今回で最終回の「関口和之の日本ハワイ化計画」。ウクレレ、花、海、フラガールなどハワイアンレコードのジャケットについて書かれていて、なかなか面白かった。
 ともかく今年2018年はサザン結成40周年。楽しみです。

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Thursday, March 08, 2018

「晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介」を読んだ

Kotaroisakaetc_haretahihanazowo 伊坂幸太郎道尾秀介の短編が読めるとあって、世田谷中央図書館で借りて読んだシェアードワールド作品「晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介」(創元推理文庫)について。
 不可能犯罪ばかりが起こる街、蝦蟇倉(がまくら)市。賑やかな商店街やいわくつきの崖や海を望むホテルがあるこの街は、一見のどかなようで、どこかおかしい。蝦蟇倉警察署には"不可能犯罪係"が存在し、スーパーの駐車場では怪しい相談屋が事務所を開いている。そんな蝦蟇倉市を舞台にした5つの話。それぞれこんなあらすじ。
 ・「弓投げの崖を見てはいけない/道尾秀介」:
 保育士の"安見邦夫"は、妻"弓子"へのプレゼントを買った帰りに弓投げの崖近くのトンネルで、若者3人による接触事故に巻き込まれてしまう。その3ヶ月後、事故の捜査を続け、ようやく事故を起こした車の特定にこぎ着けた刑事"隈島"は、妻の弓子を訪ねた...。
 ・「浜田青年ホントスカ/伊坂幸太郎」:
 "浜田青年"は、蝦蟇倉市のスーパーホイホイのだだっ広い駐車場スペースに建てられたプレハブ小屋で、"助言あり?(ます)"という看板を掲げて些細な依頼事の"相談屋"を営む"稲垣"に声を掛けられ、仕事を手伝うことになった。意外と相談屋の需要はあって、来客は絶えないが稲垣の与える助言はほとんど犯罪同然だった...。
 ・「不可能犯罪係自身の事件/大山誠一郎」:
 年間に15件もの不可能犯罪が発生する蝦蟇倉市、蝦蟇倉警察署には不可能犯罪係が存在する。蝦蟇倉大学の史学教授である"真知博士"は犯罪捜査にも非凡な才能を示し、この不可能犯罪係も兼任していた。ある日、真知博士のマンションに水島と名乗る人物が現れ、10年前彼の父が密室状態の四阿で殺されたのだという。ところが真知博士は水島の話を聞いている最中に突然の睡魔に襲われて気を失ってしまい、意識が戻った時、水島もまた殺されていた...。
 ・「大黒天/福田栄一」:
 蝦蟇倉市で、大学生"輝之"の祖母である"照子"が切り盛りしている和菓子屋に男が現れた。男は「店先に飾ってある大黒様は昔盗まれたものだ。返してもらいたい」という。亡くなった祖父"庄介"の無実を信じる輝之は、姉"靖美"とともに大黒様にまつわる調査を開始するが...。
 ・「Gカップ・フェイント/伯方雪日」:
 元プロレスラーの蝦蟇倉市長"近藤"は、通称"Gカップ"という格闘技イベント「蝦蟇倉グラップリングワールドカップ」をぶち上げた。世界中から集まった格闘家達の宿舎となった近藤が経営するホテル"コンドー・パレス"横の広場で死体が発見された。しかも遺体は、高さ4mにおよぶ近藤を模した銅製の巨大仏像の下敷きになっていた。格闘技高校生チャンピオンの""オレ"と、蝦蟇倉警察署の不可能犯罪係刑事である父親が事件に挑む...。

 複数の書き手が世界を共有するというシェアードワールド作品、これは蝦蟇倉市という世界を舞台にしているんだけど、アンソロジーとは違う趣があってなかなか面白い。伊坂幸太郎の「浜田青年ホントスカ」は「ジャイロスコープ」に収録されていて、一度読んだことがある作品だったけど、他の4作含め、短編とは思えない充実ぶり。個人的には最後の「Gカップ・フェイント/伯方雪日」の格闘技をベースにしたおバカサスペンスが、最高だった。ちなみにこの「がまくら市事件」、第2弾として「街角で謎が待っている がまくら市事件」があるそう。こっちも読んでみたい。

cf. 道尾秀介 読破 List
- 背の眼 (2005)
- 向日葵の咲かない夏 (2005)
- 骸の爪 (2006)
- シャドウ (2006)
- 片眼の猿 -One-eyed monkeys- (2007)
- ソロモンの犬 (2007)
- ラットマン (2008)
- カラスの親指 by rule of CROW'S thumb (2008)
- 鬼の跫音 (2009)
- 龍神の雨 (2009)
- 花と流れ星 (2009)
- 球体の蛇 (2009)
- 光媒の花 (2010)
- 月の恋人-Moon Lovers- (2010)
- 月と蟹 (2010)
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)
- カササギたちの四季 (2011)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 水の柩 (2011)
- (2012)
- ノエル-a story of stories- (2012)
- 笑うハーレキン (2013)
- 鏡の花 (2013)
- 貘の檻 (2014)
- 緑色のうさぎの話/道尾秀介(作)・半崎信朗(絵) (2014)
- 透明カメレオン (2015)
- スタフ staph (2016)
- サーモン・キャッチャー the Novel (2016)
- 満月の泥枕 (2017)

cf. 伊坂幸太郎 読破 List
- オーデュボンの祈り (2000)
- ラッシュライフ (2002)
- 陽気なギャングが地球を回す (2003)
- 重力ピエロ (2003)
- アヒルと鴨のコインロッカー (2003)
- チルドレン (2004)
- グラスホッパー (2004)
- 死神の精度 (2005)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好 (2005)
- 魔王 (2005)
- 魔王(文庫) (2005)
- 砂漠 (2005)
- 終末のフール (2006)
- 陽気なギャングの日常と襲撃 (2006)
- フィッシュストーリー (2007)
- 絆のはなし/伊坂幸太郎x斉藤和義 (2007)
- ゴールデンスランバー (2007)
- 実験4号 -後藤を待ちながら (2008)
- Re-born はじまりの一歩/伊坂幸太郎・瀬尾まいこ・豊島ミホ・中島京子・平山瑞穂・福田栄一・宮下奈都 (2008)
- モダンタイムス (2008)
- あるキング (2009)
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)
- あるキング-完全版- (2015)
- SOSの猿 (2009)
- オー!ファーザー (2010)
- バイバイ、ブラックバード (2010)
- 『バイバイ、ブラックバード』をより楽しむために ポスタル・ノベル編 (2010)
- マリアビートル (2010)
- 文藝別冊 総特集 伊坂幸太郎 (2010)
- 3652-伊坂幸太郎エッセイ集- (2010)
- 仙台ぐらし (2012)
- PK (2012)
- Happy Box/伊坂幸太郎・山本幸久・中山智幸・真梨幸子・小路幸也 (2012)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 夜の国のクーパー (2012)
- しあわせなミステリー/伊坂幸太郎・中山七里・柚月裕子・吉川英梨 (2012)
- 最後の恋 MEN'S -つまり、自分史上最高の恋。-/朝井リョウ・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・越谷オサム・白石一文・橋本紡 (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 残り全部バケーション (2012)
- ガソリン生活 (2013)
- 死神の浮力 (2013)
- 首折り男のための協奏曲 (2014)
- Wonderful Story/伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎 (2014)
- アイネクライネナハトムジーク (2014)
- キャプテンサンダーボルト/阿部和重・伊坂幸太郎 (2014)
- 火星に住むつもりかい? (2015)
- ジャイロスコープ (2015)
- 陽気なギャングは三つ数えろ (2015)
- サブマリン (2016)
- AX アックス (2017)
- クリスマスを探偵と/伊坂幸太郎(文)マヌエーレ・フィオール(絵) (2017)

cf. 大山誠一郎 読破 List
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)

cf. 福田栄一 読破 List
- Re-born はじまりの一歩/伊坂幸太郎・瀬尾まいこ・豊島ミホ・中島京子・平山瑞穂・福田栄一・宮下奈都 (2008)
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)

cf. 伯方雪日 読破 List
- 晴れた日は謎を追って がまくら市事件/伊坂幸太郎・大山誠一郎・伯方雪日・福田栄一・道尾秀介 (2010)

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