Tuesday, August 04, 2020

「猫を棄てる -父親について語るとき- /村上春樹」を読んだ

Harukimurakami_nekowosuteru たまに読んでる村上春樹。世田谷中央図書館で借りた「猫を棄てる -父親について語るとき-」(文藝春秋)について。
 村上春樹が父親と一緒に海岸に猫を捨てに行った話から始まる父親のことを書いたエッセイがこれ。京都の寺の息子として生まれた父親、2度も戦争に行ったのに無事に生還した父親、父親からの期待と村上春樹がやりたいことの違いによって距離が離れてしまったこと...父親について書いてるけど、トーンは淡々としていて、父親への感情や思いがぜんぜん伝わってこない。なんでこの本を書いたのかわからなかったけど、結局みんな平凡で代替可能な人々というのはわかる気がする。
 台湾出身の高妍さんのイラスト、懐かしくてよかった。

cf. 村上春樹 読破 List
- 風の歌を聴け (1979)
- 中国行きのスロウ・ボート (1980)
- カンガルー日和 (1981)
- 象工場のハッピーエンド/村上春樹・安西水丸 (1983)
- 蛍・納屋を焼く・その他の短編 (1984)
- 回転木馬のデッド・ヒート (1985)
- 羊男のクリスマス/村上春樹・佐々木マキ (1985)
- パン屋再襲撃 (1986)
- レキシントンの幽霊 (1986)
- ランゲルハンス島の午後/村上春樹・安西水丸 (1986)
- ノルウェイの森 (1987)
- ダンス・ダンス・ダンス (1988)
- TVピープル (1990)

- 雨天炎天-ギリシャ・トルコ辺境紀行- (1990)
- やがて哀しき外国語 (1994)
- もし僕らのことばがウィスキーであったなら (1997)
- ふわふわ/村上春樹・安西水丸 (1998)
- Mr.and Mrs.Baby and Other Stories-犬の人生/Mark Strand-マーク・ストランド(1998)
- 神の子供たちはみな踊る (1999-2000)
- 海辺のカフカ (2002)
- アフターダーク (2004)
- 東京奇譚集 (2005)
- ふしぎな図書館/村上春樹・佐々木マキ (2005)
- 走ることについて語るときに僕の語ること (2007)
- うずまき猫のみつけかた <新装版> (2008)
- 1Q84 BOOK1 <4月-6月> (2009)
- 1Q84 BOOK2 <7月-9月> (2009)
- 1Q84 BOOK3 <10月-12月> (2010)
- ねむり (2010)
- 夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集 1997-2009(2010)
- 村上春樹 雑文集 (2011)
- 1Q84 BOOK1 <4月-6月> 前編(文庫) (2012)
- 1Q84 BOOK1 <4月-6月> 後編(文庫) (2012)
- 1Q84 BOOK2 <7月-9月> 前編(文庫) (2012)
- 1Q84 BOOK2 <7月-9月> 後編(文庫) (2012)
- 1Q84 BOOK3 <10月-12月> 前編(文庫) (2012)
- 1Q84 BOOK3 <10月-12月> 後編(文庫) (2012)
- おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2/村上春樹・大橋歩 (2011)
- サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3/村上春樹・大橋歩 (2012)
- 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (2013)
- 恋しくて-TEN SELECTED LOVE STORIES-/村上春樹(編訳) (2013)
- 女のいない男たち (2014)
- 村上さんのところ/村上春樹・フジモトマサル (2015)
- 職業としての小説家 (2015)
- ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集 (2015)
- 騎士団長殺し -第1部 顕れるイデア編- (2017)
- 騎士団長殺し -第2部 遷ろうメタファー編- (2017)
- バースデイ・ガール (2017)
- 猫を棄てる -父親について語るとき- (2020)

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Wednesday, July 29, 2020

「サロメ/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_salome ちょいちょい読んでる原田マハ。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「サロメ」(文春文庫)について。
 こんなあらすじ。19席末のロンドン、保険会社に勤める病弱な青年オーブリー・ビアズリーは18歳のときに本格的に絵を描き始め、美貌とスキャンダルで時代の寵児となった作家オスカー・ワイルドに見いだされる。そしてビアズリーは、ワイルドが書いたセンセーショナルな戯曲「サロメ」の挿絵を描くことになる...。
 これ、19世紀末のロンドンを舞台に、時代の寵児 作家オスカー・ワイルドと、イギリス画壇に彗星のごとく現れた夭折の天才画家ビアズリーの愛憎を描いた史実ベースの小説。戯曲「サロメ」をめぐり、ビアズリーの姉で女優のメイベル、男色家でもあったワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスが絡み、ドロドロで濃厚な四つどもえの愛憎関係が描かれている。しっかしこの姉メイベルが欲まみれで、女優としてスポットライトを浴びたい欲と、弟ビアズリーをワイルドに渡すものかという欲のあまり、恐ろしい怪物になっていくのが凄いし、文庫本にはさまれる真っ黒なページが地獄の舞台転換のようで面白かった。
 いやー、どこか優しくて、美術愛する原田マハの世界を広げた1冊だと思う。

cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- 一分間だけ (2007)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 翼をください (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 星がひとつほしいとの祈り (2010)
- 風のマジム (2010)
-
まぐだら屋のマリア (2011)
- 永遠をさがしに (2011)
- いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
- 小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 旅宿おかえり (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- 奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
- あなたは、誰かの大切な人 (2014)
- 異邦人(いりびと) (2015)
- モダン (2015)
- ロマンシエ (2015)
-
暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- サロメ (2017)
アノニム (2017)
- たゆたえども沈まず (2017)
- いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
- スイート・ホーム (2018)
- フーテンのマハ (2018)
- 常設展示室 Permanent Collection (2018)

- 美しき愚かものたちのタブロー (2019)

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Tuesday, July 21, 2020

「八月の光・あとかた/朽木祥」を読んだ

Shawkuzki_hachigatsunohikari ヒロシマ原爆投下を描いた朽木祥の「八月の光・あとかた」(小学館文庫)について。
 これ、「八月の光」として収録されていた「雛の顔」、「石の記憶」、「水の緘黙」に加え、文庫化にあたって、「あとかた」として「銀杏のお重」、「三つ目の橋」の2編が新たに書き下ろされたもの。そろぞれこんな話。
 ・「雛の顔」:
 "昭子"は、三滝駅を利用して女学校に通っている。ある日の朝早くに、母の"真知子"が、出生している父"忠"の陰膳が落ちたために、勤労奉仕は行かないと言い出す...。
 ・「石の記憶」:
 父の"清司"が乗った船が航行中に撃沈されたという知らせが届いたが、"光子"は清司が亡くなったことを信じることができずにいた。光子は清司や母の"テルノ"と地御前の海に出かけたことを思い起こす...。
 ・「水の緘黙」:
 炎が襲ってきたために、"僕"は、子どもや女性、お年寄りを見捨てて、1人で逃げた。気がつくと、川べりに佇んでおり、焼けただれた人々が水際に並んで座っているのが見えた...。
 ・「銀杏のお重」:
 ある日、中西家の長男である"和俊"が、迫田家の"清子"を見初め、彼女に縁談が持ちかけられた。しかし、清子がまだ女学校の2年生であるからという口実で、迫田家は縁談を断る...。
 ・「三つ目の橋」:
 "私"は、原爆によって父親と弟を失い、母親も原爆症によって亡くなった。私は橋の欄干にもたれながら、自分が一番嫌いな川である元安川を見下ろしていた...。

 原爆のピカという一瞬の光があの場所にいた人々の時間を飲み込み、生き残った人々が苦しみと悲しみの中でどう生き抜いたかを描いた5つの短編がこれ。個人的によかったのは、広島平和記念資料館に展示され、原爆の悲惨さを伝える"白い石段の影"にまつわる物語「石の記憶」と、苦しむ人を助けられずに一人逃げた少年の自責の念が救われるまでの物語「水の緘黙」。戦争記録としてだけではない話ばかりだった。

cf. 朽木祥 読破 List
- 八月の光・あとかた (2015)

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Friday, July 17, 2020

「沈黙のパレード/東野圭吾」を読んだ

Keigohigashino_chinmokunoparade たまに読んでる東野圭吾。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「沈黙のパレード」(文藝春秋)について。
 こんなあらすじ。誰からも愛されていた町の食堂"なみきや"の娘"並木佐織"が突然行方不明になっていたが、数年後に遺体となって発見された。容疑者はかつて刑事"草薙"が担当した少女殺害事件で無罪となった"蓮沼寛一"だった。しかし、蓮沼は今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその蓮沼が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇が始まる...。
 これ、物理学者"湯川"が犯罪トリックを暴いていく"ガリレオ"シリーズ第9作。容疑者は義憤に駆られた普通の人々で、そのトリックがとても複雑。しかも二転三転していき、ほんと読み進むとハマっていった。しっかし、このガリレオシリーズって、湯川先生の優しさとか、人の機微が丁寧に描かれていていると思う。読み応えありました。

cf. 東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- 回廊亭殺人事件 (1991)
- 美しき凶器 (1992)
- 分身 (1993)
- むかし僕が死んだ家 (1994)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 悪意 (1996)
- 秘密 (1998)
- 白夜行 (1999)
- 予知夢 (2000)
- 嘘をもうひとつだけ (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- 幻夜 (2004)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 黒笑小説 (2005)
- ダイイング・アイ (2007)

- 赤い指 (2006)
- 流星の絆 (2008)
- 聖女の救済 (2008)
- パラドックス13 (2009)
- カッコウの卵は誰のもの (2010)
- プラチナデータ (2010)
- 白銀ジャック (2010)
- 麒麟の翼 (2011)
- 真夏の方程式 (2011)
- マスカレード・ホテル (2011)
- 虚像の道化師 ガリレオ7 (2012)
- ナミヤ雑貨店の奇蹟 (2012)
- 夢幻花 (2013)
- 疾風ロンド (2013)
- 祈りの幕が下りる時 (2013)
- 虚ろな十字架 (2014)
- マスカレード・イブ (2014)
- 禁断の魔術 (2015)
- 天空の蜂 新装版 (2015)
- 魔力の胎動 (2018)
- 沈黙のパレード (2018)
希望の糸 (2019)

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Tuesday, July 14, 2020

「祝祭と予感/恩田陸」を読んだ

Rikuonda_shukusaitoyoyaku たまに読んでる恩田陸。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「祝祭と予感」(幻冬舎)について。
 これ、以前読んだ「蜜蜂と遠雷」スピンオフ短編小説集。それぞれこんなあらすじ。
 ・「祝祭と掃苔」:
 芳ヶ江国際ピアノコンクール終了後、入賞者ツアーのパリに向かう前、"栄伝亜夜"と"マサル"と2人になぜかついてきた"風間塵"は、雑司ヶ谷の霊園に眠る恩師"綿貫先生"のお墓参りに訪れる...。ちなみに掃苔(そうたい)とは、お墓の苔を綺麗に取り去ることを意味し、転じてお墓参りを意味する。
 ・「獅子と芍薬」:
 芳ヶ江国際ピアノコンクールの審査員"ナサニエル"と"三枝子"、2人は17,18歳の頃に出会ったコンクールで、その時優勝に値する1位はおらず、2人は2位だった。2人はどちらも1位になれたら弟子にしてもらうとホフマンに約束していたが、そのチャンスを逃し、悔しさに周囲を気にせず涙を流す。それから2人は結婚と離婚を繰り返し、30年後に再会する...。
 ・「袈裟と鞦韆」:
 作曲家"菱沼忠明"が課題曲「春と修羅」を作るきっかけとなった物語。菱沼がかつて作曲の指導をした学生の中で"小山内健次"は特別だった。健次の実家は岩手でホップ農家をやっていて、頭の中でイメージした音を楽譜に落とし込めないことを悩んでいた...。
 ・「竪琴と葦笛」:
 中学生の"マサル"はあるオーディションに参加し、そこで審査員だった"ナサニエル"と出会う。この後、マサルは"ミハルコフスキー"の指導を受けるようになるが、どこか違和感があった。そんな時、ナサニエルはマサルをジャズクラブに連れて行き、そこでマサルの知らない音楽を聞かせ、ピアノ以外の楽器もやってみるよう勧める...。
 ・「鈴蘭と階段」:
 ヴィオラに転向した"奏"はパートナーとなるヴィオラを決めかねていた。迷った末3つのヴィオラから1つ、自分に合うものを決めようとするが、パリにいる"亜夜"から電話がかかり、とあるヴィオラ奏者の家で奏のヴィオラを見つけたと言い出す...。
 ・「伝説と予感」:
 ホフマンが友人の家に泊っていると、調律されておらず音を鳴らすのも難しいピアノを誰かが弾く音が聞こえる。その聴こえてきたのはホフマンが昨夜弾いた曲で、伴奏者は彼の演奏を聴いてそれを再現しているようだ。ホフマンが慌てて見に行くと、そこには小さな男の子がいた...。

 養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年"風間塵"、かつてのピアノの天才少女"栄伝亜夜"、名門ジュリアード音楽院の19歳の天才奏者"マサル・C・レヴィ=アナトール"、そして彼らの指導者達の知らなかった過去や秘密が描かれている。「蜜蜂と遠雷」の世界を広める1冊だった。

cf. 恩田陸 読破 List
- 六番目の小夜子 (1992)
- 三月は深き紅の淵を (1997)
- 光の帝国 常野物語 (1997)
- 月の裏側 (2000)
- ネバーランド (2000)
- puzzle(パズル) (2000)
- ライオンハート (2000)
- ドミノ (2001)
- 図書館の海 (2002)
- ねじの回転-February Moment (2002)
- 蛇行する川のほとり (2004)
- Q&A (2004)
- 夜のピクニック (2004)
- ユージニア (2005)
- 蒲公英草紙 常野物語 (2005)
- エンド・ゲーム 常野物語 (2006)
- 朝日のようにさわやかに (2007)
- 木漏れ日に泳ぐ魚 (2007)
- きのうの世界 (2008)
- 私の家では何も起こらない (2010)
- 私と踊って (2012)
- EPITAPH東京 (2015)
- 消滅 VANISHING POINT (2015)
-
 蜜蜂と遠雷 (2016)
- 祝祭と予感 (2019)
歩道橋シネマ (2019)

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Wednesday, July 08, 2020

「美しき愚かものたちのタブロー/原田マハ」を読んだ

Mahaharada_utsukushikiorokamono ちょいちょい読んでる原田マハ。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「美しき愚かものたちのタブロー」(文藝春秋)について。
 こんなあらすじ。第2次世界大戦前、日本人のほとんどが本物の西洋絵画を見たことのない時代に、ロンドンとパリで絵画を買い集めた実業家"松方幸次郎"。そもそも美術の審美眼を持ち合わせていない松方だったが、絵画収集の道先案内人となった美術史家の卵"田代雄一郎"との出会い、モネと親交し、ゴッホ、ピカソ、ロダンやルノアールといった近代美術の数々の傑作タブローによって美に目覚めてい。しかし、戦争へと突き進む日本国内では経済が悪化し、破産の憂き目にさらされた松方に代わり、ナチの戦火が迫るフランスに残り、絵画コレクションを守り抜いたのは、松方の右腕手で元軍人パイロットの"日置釭三郎"だった。戦争が終わり、講和を進める首相"吉田茂"の元にコレクション返還の可能性が伝わった...。
 「最高の絵を見せてやりたい...モネを口説いた男の夢」。日本に美術館を創りたいという夢のために生涯を懸けた男、戦時下のフランスで絵画コレクションを守り抜いた孤独な男、敗戦国である日本に美術とプライドを取り戻した男達...そん男達の奇跡によって、上野の国立西洋美術館が誕生した秘話を描いた小説がこれ。実話をもとににしたノンフィクションなんだけど、男達の純粋な理想と熱意と不屈の信念が凄まじい。フランスとの白熱の返還交渉、愛する妻をいたわりながらナチからタブローを守るシーン、そして返還の許可を与えたフランス...あの国立西洋美術館にこんな壮絶な歴史があったとは。いやーほんと読み応えありました。

cf. 原田マハ 読破 List
- カフーを待ちわびて (2006)
- 一分間だけ (2007)
- ランウェイ☆ビート (2008)
- さいはての彼女 (2008)
- キネマの神様 (2008)
- 花々 (2009)
- 翼をください (2009)
- 本日は、お日柄もよく (2010)
- 星がひとつほしいとの祈り (2010)
- 風のマジム (2010)
-
まぐだら屋のマリア (2011)
- 永遠をさがしに (2011)
- いと-運命の子犬-/原田マハ(文)・秋元良平(写真) (2011)
- 小説 星守る犬/原田マハ(著)・村上たかし(原作) (2011)
- 楽園のカンヴァス (2012)
- 旅宿おかえり (2012)
- 生きるぼくら (2012)
- いつも一緒に -犬と作家のものがたり-/新潮文庫編集部(編)・檀ふみ・小路幸也・遠藤周作・角野栄子・伊丹十三・鷺沢萠・伊集院静・江國香織・幸田文・久世光彦・小川洋子・佐藤愛子・糸井重里・原田マハ・島尾敏雄・馳星周・小澤征良・山崎豊子・唯川恵(2013)
- ジヴェルニーの食卓 (2013)
- 総理の夫 First Gentleman (2013)
- 翔ぶ少女 (2014)
- 太陽の棘 (2014)
- 奇跡の人 The Miracle Worker (2014)
- あなたは、誰かの大切な人 (2014)
- 異邦人(いりびと) (2015)
- モダン (2015)
- ロマンシエ (2015)
-
暗幕のゲルニカ (2016)
- デトロイト美術館の奇跡 DIA:A Portrail of Life (2016)
- リーチ先生 (2016)
- 恋愛仮免中/奥田英朗・窪美澄・荻原浩・原田マハ・中江有里 (2017)
- アノニム (2017)
- たゆたえども沈まず (2017)
- いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画 (2017)
- スイート・ホーム (2018)
- フーテンのマハ (2018)
- 常設展示室 Permanent Collection (2018)

- 美しき愚かものたちのタブロー (2019)

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Wednesday, July 01, 2020

「希望の糸/東野圭吾」を読んだ

Keigohigashino_kibonoito たまに読んでる東野圭吾。世田谷区中央図書館で借りて読んでみた「希望の糸」(講談社)について。
 こんなあらすじ。自由が丘の閑静な住宅街にある小さなカフェ「弥生茶屋」の営む"花塚弥生"が何者かによって殺害された。警視庁捜査一課"松宮脩平"ら周囲への聞き込みをおこなうが、弥生のことをを悪く言う者はいなかった。そこによくカフェを訪れていた"汐見行信"という人物が弥生と親しくしていたという情報が捜査線上にあがった。汐見は新潟の震災で2人の子供を失い、深い悩みをかかえていた。一方、松宮彼の元に「ある人物について相談がある」と金沢の老舗旅館の女将を名乗る"芳原亜矢子"から連絡が入る...。
 これ、加賀恭一郎シリーズに登場する松宮脩平が主人公で、「家族」をテーマにした物語。不妊治療、人工授精を盛り込み、それぞれの過去を抱えた人々の複雑な運命が絡んでいき、最後は糸がつながった親子とはなにかを描いている。秘密にしておけば、話さなければ起きなかった殺人事件なんだけど、犯人を推理するより、その動機とか背景に焦点が当てられていた。しっかしこのシリーズは人情味にあふれている。

cf. 東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- 回廊亭殺人事件 (1991)
- 美しき凶器 (1992)
- 分身 (1993)
- むかし僕が死んだ家 (1994)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 悪意 (1996)
- 秘密 (1998)
- 白夜行 (1999)
- 予知夢 (2000)
- 嘘をもうひとつだけ (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- 幻夜 (2004)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 黒笑小説 (2005)
- ダイイング・アイ (2007)

- 赤い指 (2006)
- 流星の絆 (2008)
- 聖女の救済 (2008)
- パラドックス13 (2009)
- カッコウの卵は誰のもの (2010)
- プラチナデータ (2010)
- 白銀ジャック (2010)
- 麒麟の翼 (2011)
- 真夏の方程式 (2011)
- マスカレード・ホテル (2011)
- 虚像の道化師 ガリレオ7 (2012)
- ナミヤ雑貨店の奇蹟 (2012)
- 夢幻花 (2013)
- 疾風ロンド (2013)
- 祈りの幕が下りる時 (2013)
- 虚ろな十字架 (2014)
- マスカレード・イブ (2014)
- 禁断の魔術 (2015)
- 天空の蜂 新装版 (2015)
- 魔力の胎動 (2018)

- 希望の糸 (2019)

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Wednesday, June 24, 2020

「高熱隧道/吉村昭」を読んだ

Akirayoshimura_konetsuzuido ひさしぶりに読んでみた吉村昭。三茶Tsutayaで買った「高熱隧道」(新潮文庫)について。
 こんなあらすじ。昭和11年8月着工、昭和15年11月完工した黒部第三発電所。この発電所のために、嶮岨な峡谷で岩盤最高温度165℃という高熱地帯に隧道(トンネル)を掘鑿する難工事が行われた。その犠牲者は300余名を数えていた....。
 黒部第三発電所で発電を行うために、仙人谷ダムは富山県黒部市宇奈月町に作られた。このダム建設時に工事用資材を運搬するために掘削されたのがこの隧道(トンネル)で、岩盤最高温度165℃で高熱地帯に掘られたもの。高熱と雪崩という大自然の猛威に立ち向かい、トンネル貫通にとり憑かれた男達の執念が描かれているんだけど、あまりの極限状況にほんとにあった話とは思えない。昭和42年の本だけど、今読んでもすさまじい記録文学だった。

cf. 吉村昭 読破 List
- 高熱隧道 (1967)
- 海馬 (1989)

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Thursday, June 18, 2020

「模倣犯」を観た

Mohohan 10年ほど前に宮部みゆきの原作を読んだことがある「模倣犯」。その映画版「模倣犯」(2002/Cinema)を観てみた。
 こんなあらすじ。東京下町で豆腐屋を営む"有馬義男"(山崎努)の孫娘"古川鞠子"(伊東美咲)が失踪して10か月、事件は何の進展も見せていなかった。そんなある日、大川公園で女性の右腕とショルダーバッグが発見される。それを報じるワイドショーの生放送中に犯人から「片腕とバッグは別々の人間のもので、バッグの持ち主は古川鞠子という女だ」との電話が入る...。
 監督が森田芳光ということで期待してみたこの映画版「模倣犯」。メディアによって事件が膨れ上がっていく様が描かれているんだけど、正直消化不良。そもそも文庫本5冊という超長編な小説を2時間という映画枠に入れるのは難しいのかもしれない。しかも中居正広の最期のシーンがあまりチープな映像で、非常に厳しかった。うーん...ダメだったかも。

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Wednesday, June 17, 2020

「不発弾/相場英雄」を読んだ

Hideoaiba_fuhatsudan たまに読んでる相場英雄。桜新町TSUTAYAで買って読んでみた「不発弾」(新潮文庫)について。
 こんなあらすじ。大手電機企業"三田電機産業"が巨額の「不適切会計」を発表した。警視庁捜査二課の"小堀"は、背後に一人の金融コンサルタントの存在をつかむ。その男の名は"古賀遼"といい、福岡県大牟田市生まれの古賀は貧しい炭鉱街の暮らしから妹を救うため、体力頼みの場立ち要員として証券会社に就職した...。
 これ、狂乱のバブル時代を己の復讐心と才覚でのし上がった男が仕掛けてきた大企業の粉飾決算と、それを暴く警視庁捜査二課の男を描いた経済サスペンス。東芝の「不適切会計問題」に着想を得て、粉飾決算の裏側を描いているんだけど、為替、ファンド、株式含み損の飛ばし、財テク、にぎり(利回り保証)、仕組債と金融商品の話は、ちょっと難しかった。それでも、場面を現在とバブル期に切り替えながら、金融の世界の底知れない恐ろしさや、欲に溺れた人々が人間臭くて、ほんと読み応えがあった。いやー重厚。

cf. 相場英雄 読破 List
- 震える牛 (2012)
- 共震 (2013)
- トラップ (2014)
- ガラパゴス (2016)
- 不発弾 (2017)
トップリーグ (2017)
- 血の雫 (2018)
- キッド (2019)
- トップリーグ2 アフターアワーズ (2019)

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