Thursday, August 22, 2019

「dele3/本多孝好」を読んだ

Takayoshihonda_dele3 ずーっと読んでる本多孝好。三茶Tsutayaを徘徊中に見つけ読んでみた「dele3」(角川文庫)について。
 これ、以前読んだ「dele」(2017)、「dele2」(2018)の続編。こんなあらすじ。故人より託された秘密のデータを削除する仕事を請け負う「dele.LIFE」。その所長である"坂上圭司"が姿を消した。リサイクルと遺品整理のアルバイトをしていた"真柴祐太郎"は、圭司の姉"舞"からその話を聞き、かつての雇い主である圭司を捜し始める。しかし手がかりと思しきファイルは政治や官僚や日本のサイバーセキュリティー体制へとつながっていく...。
 「dele2」で圭司と祐太郎は別々の道を歩き始めるが、この「dele3」では圭司の失踪をきっかけにして2人はまた雇い主と従業員に戻り、不器用な友情を育んでいくというもの。まさか続編が読めるとは思っていなかったのでちょっとうれしかった。
ともかく人に見られたくない情報、写真、動画といったデータには心もつまってるなぁってこの小説を読むといつも感じる。「dele4」もぜひ。

cf. 本多孝好 読破 List
- MISSING (1999)
- ALONE TOGETHER (2000)
- MOMENT (2002)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好(2005/2007)
- Fine Days (2006)
- 真夜中の五分前-five minutes to tomorrow side-A- (2007)
- 真夜中の五分前-five minutes to tomorrow side-B- (2007)
- 正義のミカタ I'm a loser (2007)
- チェーン・ポイズン (2008)
- WILL (2009)
- at Home (2010)
- ストレイヤーズ・クロニクル ACT-1 (2012)
- ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2 (2012)
- ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3 (2013)
- MEMORY (2013)
- 魔術師の視線 (2014)
- 君の隣に (2015)
- Good old boys (2016)
- dele (2017)
- dele2 (2018)
- dele3 (2019)

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Tuesday, August 20, 2019

「アベフトシ/thee michelle gun elephant -復刻版-」を読んだ

Abefutoshi 2009年7月22日、突然の悲報だったアベフトシの死。あの日から10年が経ち、この命日に発刊された「GUITAR MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES アベフトシ/thee michelle gun elephant -復刻版-」(リットーミュージック)。心して読んだ。
 これ、GUITAR MAGAZINE誌やBADGE誌での数々のインタビュー、松下工房製のテレキャスターなどの愛機、盟友のチバユウスケ、アベが尊敬してやまない鮎川誠とミック・グリーンとウィルコ・ジョンソン、そしてあの時代に結果的に一緒にシーンを引っ張ってた浅井健一らの哀悼メッセージ、そして「ゲット・アップ・ルーシー」と「シャンデリヤ」と「キャンディ・ハウス」と「スモーキン・ビリー」と「KWACKER」と「世界の終わり」のギタースコアが載っている。
 エフェクターは使わず、"トレブル 0、ミドル 10、ベース 10」にセッティングされたアンプにカールコードテレキャスを繋いで、轟音をならしたアベフトシ。彼のならした音は絶対不滅。読めてよかった。

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Monday, August 19, 2019

「海馬/吉村昭」を読んだ

Akirayoshimura_todo

 今まで読んだことがなかった吉村昭。会社の同僚Kmtくんに借りて初めて読んでみた「海馬」(新潮文庫)について。
 これ、動物や自然を描きながら、彼らと生きる人々を描いた7つの短編集。それぞれこんな話。
 ●「闇にひらめく <鰻>」:
 鰻漁にのめり込み、やがて鰻屋を営むようになった"昌平"は、お店を手伝ってもらっている"桂子"に惚れられる。ただ、昌平には妻と間男を刺した前科があり、それを隠しており桂子への恋心を抑えようとする...。あのカンヌ映画祭受賞作「うなぎ」の原作。
 ●「研がれた角 <闘牛>」:
 宇和島で牛を飼う"富太郎"。その息子の"隆夫"、家事を手伝っている"加代"と一緒に、闘牛のために牛を鍛錬し、育てている...。
 ●「蛍の舞い <蛍>」:
 "俊一郎"は、妻の"峰子"が部下の"藤川"との浮気を知り、みっともないと会社を辞め、離婚し、故郷で姉と暮らすようになる。そこで蛍の人工飼育に興味を持ち、蛍の飼育に取り憑かれていくと、姉に茶道を習っている"宮子"との縁談が持ち上がってくる...。
 ●「鴨 <鴨>」:
 囮の鴨を育て、それで鴨猟をする猟師親子、"綾次郎"と息子の"民雄"。川で入水自殺しようとしていた"久子"を引き止め、親子は家に連れていくと、久子はなんでもするから家に置いてくれという...。
 ●「銃を置く <熊>」:
 羆が人間を7名を惨殺した北海道三毛別羆事件を5歳のときに目撃した"弥一郎"。猟師になって67歳。羆を通算で100頭射止めことで、熊猟からの引退を決意するが...。
 ●「凍った眼 <錦鯉>」:
 錦鯉の養殖業を営む"島岡"とその息子"浩一"親子。顧客の"丹野"が錦鯉を飼っていた床下の水槽で溺死し、その錦鯉を引き取ることになった...。
 ●「海馬 <トド>」:
 オホーツクの羅臼で漁業に被害をもたらすトドを捕る26歳のハンター"卓夫"とベテラン船頭の"鳴尾"。卓夫の師匠である"梅太郎"の孫の"由起子"が東京に行ったもののレイプされて羅臼に戻ってきた...。

 天然の鰻漁、闘牛、蛍の人工飼育、鴨猟、熊猟、そしてトド撃ち...そんな動物達に打ち込む男達が描かれていて、それぞれの男達が消えない過去やしがらみや心の重みを抱えている。猟や飼育など特殊な仕事の細部が丹念に書いているのが臨場感あって面白かったし、どの男達に幸せが待っていそうな結末を迎えるのがなんかよかった。
 いままで読んでこなかった吉村昭、ほかの小説も読んでみよう。

cf. 吉村昭 読破 List
- 海馬 (1989)

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Wednesday, August 07, 2019

「東京ラーメンコレクション 女の子だってラーメン大好き!」を読んだ

Tokyoramencollection

 馬事公苑Tsutayaを徘徊中にみつけた「東京ラーメンコレクション 女の子だってラーメン大好き!」(昭文社ムック)について。
 これ、ラーメン女子博のプロデュースもしている森本聡子さん監修の女子向けラーメン本。ひとりラーメンへの抵抗感とか、街中華といったノスラー(ノスタルジックラーメン)の台頭、ラ飲みなど、女子のラーメンカルチャーをまとめた1冊で、特に新世代の美的ラーメンがイッキにわかる内容になっている。さすが昭文社ということで、"ことりっぷ"シリーズと同サイズで持ち運びも考えられている。いやーラーメンってあらためて美しいと思い直しました。

 では、あらためて、世田谷圏、通勤圏中心にひっかかった店をPick Up。
●まずは行ったことなくて、ひっかかった店はこれあたり。(いわゆる宿題店)
・ど・みそ(京橋)
・塩生姜らー麺専門店 MANNISH(神田)
・神田 勝本(神保町)
・蟻塚(神保町)
・百年本舗 (秋葉原)
・Noodle Stand Tokyo(原宿)
・蔭山楼(恵比寿)
・我武者羅(幡ヶ谷)
・麺屋 福丸(笹塚)
・らーめん桑島(下高井戸)
・RAMEN CIQUE(南阿佐ヶ谷)
・Bonite Soup Noodle RAIK(永福町)
・麺や 一途(武蔵小山)
・麺屋 義(西日暮里)
・竹末東京Premium(押上)
・MENSHO(護国寺)
・夢を語れ 東京(白山)
・牛骨らぁ麺 マタドール(北千住)
・麺場 Voyage(蒲田)

●最近ご無沙汰だけど、また行きたくなった店はこれあたり。(いわゆる復習店)
・鶏ポタラーメン THANK(大門)
・九月堂(渋谷)
・SOBA HOUSE 金色不如帰(新宿)
・らーめんMAKIAGURA(千歳船橋)
・再来軒(用賀)

 というわけで、まだまだ修行が足りないラーメン道。これからも精進いたします...。

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Tuesday, July 30, 2019

「スギハラ・サバイバル/手嶋龍一」を読んだ

Rhuichiteshima_sugiharasurvival 会社の友達Kmt君から借りた手嶋龍一の「ウルトラ・ダラー」。その姉妹作である「スギハラ・サバイバル」(新潮文庫)も借りて読んだ。
 こんなあらすじ。ヒトラーとスターリンの悪魔の盟約から逃れるため、ユダヤ人少年"アンドレイ・フリスク"とその家族は、ポーランドを離れ、極寒のシベリアを経て、神戸に辿り着いた。彼はそこでかけがえのない友"雷児"と出会う。そして現代、英国情報部員の"スティーブン"は、アメリカ人の商品先物取引捜査官"マイケル・コリンズ"と共に、金融市場に起きている巨大な異変を探り当てた。すべて歴史に名を刻む外交官"杉原千畝"から始まっていた...。
 これ、日本のシンドラーと言われ、6,000人のユダヤ人に大量のビザを発行し彼らの命を救ったリトアニア総領事の外交官"杉原千畝"のインテリジェンス・オフィサーとしてのもう1つの顔から始まる壮大な物語。命を救われた6,000人のユダヤ人は「スギハラ・サバイバル」と呼ばれ、その中の1人の少年が金融市場の異変を察知し、その後に起こる未来を予測していくというもの。国際情勢に連動する株価や金融商品を利用して、テロ組織が資金調達をしていることを描いている。歴史的事実とフィクションを混ぜつつも、ほんとにリアリティーがあって、思いっきりこの小説にひたってしまった。今回も面白かった。

cf. 手嶋龍一 読破 List
- ウルトラ・ダラー (2006)
- スギハラ・サバイバル (2010)

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Thursday, July 18, 2019

「キッド/相場英雄」を読んだ

Hideoaiba_kid たまに読んでる相場英雄。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「キッド」(幻冬舎)について。
 こんなあらすじ。上海の商社マン"王作民"と秘書のボディーガードとして、"城戸護"は福岡空港に降り立った。城戸はかつては陸上自衛隊の空挺部隊に所属し、レンジャーの称号を得た選りすぐりの兵士だった。空港の到着ロビーで城戸は、王を監視する刑事の存在を察知する。想定外の事態を不審に思いながら護衛を続けると、秘書が王を射殺し、自死してしまう。殺人の濡れ衣を着せられた城戸は、警察が超法規的に構築した監視システムによる追跡をかわし、事件の真相に迫る...。
 殺人の濡れ衣を着せられた元自衛隊員が、政府が秘密裏に構築した巨大監視網の中で、真実を求め戦う姿を描いたハードボイルドな犯罪小説。超監視社会の闇、政治官僚の陰謀、米中の対立構図などなど、プライバシーゼロのディストピアをイッキに描いていた。しっかしこの終わり方だと、続編がありそう。楽しみだ。

cf. 相場英雄 読破 List
- 震える牛 (2012)
- 共震 (2013)
- トラップ (2014)
- ガラパゴス (2016)
- トップリーグ (2017)
- 血の雫 (2018)
- キッド (2019)

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Friday, July 12, 2019

「お友だちからお願いします/三浦しをん」を読んだ

Shionmiura_tomodachikaraonegai たまーに読んでる三浦しをん。世田谷中央図書館で借りて「お友だちからお願いします」(だいわ文庫)について。
 これ、実は初めて読んだ三浦しをんのエッセイ。世の中の隠れたマナーとか旅のこだわりなど、ダラダラと大量に書かれている。マナーでは「満員電車で降りる時のマナー」とか「そーめんの食べ方のマナー」とかおやじギャグと入浴とか体毛とかふだんぜんぜん気にならなそうなことまでそのマナーを書いている。旅については、青森にあるというキリストの墓とか川中島の合戦での足軽体験など変なこだわりがある。でも、鳥取砂丘に行っても結局はそこにいるカップルについて観察している。
 つまり三浦しをんは、電車とかで他の乗客の会話に聞き耳をたてたり、世や親とか友達にとか感じたちょっとした怒りから、じぶんのこだわりを引き出し、エッセイに書いたり、小説に仕立て上げたりしてることがよーくわかった。しっかし、しょちゅう妄想している三浦しをんは楽しい。他の小説もボチボチ読んでいこう。

cf. 三浦しをん 読破 List
- 月魚 (2001)
- 風が強く吹いている (2006)
- (2008)
- 舟を編む (2011)
- お友だちからお願いします (2012)
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 政と源 (2013)

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Wednesday, July 10, 2019

「下町ロケット ゴースト/池井戸潤」を読んだ

Junikeido_shitamachirocket3gohst たまーに読んでる池井戸潤。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「下町ロケット ゴースト」(小学館)について。
 こんなあらすじ。「佃製作所」の大口取引先である「ヤマタニ」が、新型エンジンの採用を白紙にしたいと言ってきた。そのエンジンの試作品は既に完了していて、受注前提の製造ラインも抱えている。さらに既存製品の発注量まで大きく削られてしまうが、今回のライバルとなったメーカーは「ダイダロス」というトランスミッションメーカーで、「安さは一流、技術は二流」という佃製作所とは全く正反対の会社だった。そんな中、ロケットエンジン用バルブシステムの納入先である帝国重工の業績悪化が明るみになり、番頭の殿村の父親が心筋梗塞で倒れてしまった...。
 ガウディ開発に成功したその後の佃製作所が描かれる第3弾がこれ。帝国重工の業績悪化、主要取引先からの非情な通告、番頭"殿村"に訪れた危機、そして絶望の中新しい事業への糸口が見つかるものの、その取引先が特許係争に巻き込まれていく。これまでの競争環境が変わる中、佃製作所にも変化が訪れが、それでも自分達の損得ではなく、誠実さをつらぬき通す佃製作所の変わらない方針がやっぱりすがすがしい。続編の「下町ロケット ヤタガラス」も早く読みたい。

cf. 池井戸潤 読破 List
- 架空通貨 (2003)
- 仇敵 (2003)
- 株価暴落 (2004)
- オレたちバブル入行組 (2004)
- 銀行仕置人 (2005)
- シャイロックの子供たち (2006)
- 空飛ぶタイヤ (2006)
- 鉄の骨 (2009)
- 民王 (2010)
- 下町ロケット (2010)
- 新装版 不祥事 (2011)
- かばん屋の相続 (2011)
- ルーズヴェルト・ゲーム (2012)
- 七つの会議 (2012)
- ようこそ、わが家へ (2013)
- 下町ロケット2 ガウディ計画 (2015)
- 陸王 (2016)
- アキラとあきら (2017)
- 花咲舞が黙ってない (2017)
- 下町ロケット ゴースト (2018)

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Monday, July 08, 2019

代官山通信Vol.145

Daikanyama146

 先日届いたサザンFAN CLUBの会報「代官山通信 Vol.146」について。
 まず今号は「サザンオールスターズ LIVE TOUR 2019『"キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!"だと!? ふざけるな!!』」の真っ只中ということで、このツアーの情報はほとんどゼロ。しっかし、6/15東京ドームは楽しかった。
 これ以外の記事では、自分もいつか行きたいと思う原さん歩での広島宮島編、自分もいつか行きたいと思うハワイでのウクレレピクニック、冷し中華にマヨネーズ、おでんにマヨネーズ、餃子におろしとポン酢はちょっとやってみたいと思った毛ガニの毛ネスBOOKあたり。
 ともかく8月にWOWOWで放送される「サザンオールスターズ LIVE TOUR 2019『"キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!"だと!? ふざけるな!!』」は楽しみ。

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Thursday, July 04, 2019

「流星ひとつ/沢木耕太郎」を読んだ

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 今まで読んだことがまったくなかった沢木耕太郎。会社の同僚Kmtくんに借りて初めて読んでみた「流星ひとつ」(新潮文庫)について。
 これ、1979年末、28歳で芸能界引退を決意した藤圭子へ沢木耕太郎が行ったインタビューだけの本。刊行が封印されていたが、藤圭子の自殺の後33年の隔て刊行された本。もちろん子供のころ、テレビで藤圭子が歌ってた姿は観たことあるけど、特にファンというわけではなかった。ただ、宇多田ヒカルが世に出てきて、その母親が藤圭子と知って、その自殺したときのことは芸能ニュースで今でも覚えている。
 しっかしこのインタビューだけの本、結構読み応えがあって、別れた前川清への変わらない尊敬とか、離婚した両親のこととか、安易にのどを手術したときの悔しい判断とか、歌手としての一流の生き方と激しくて赤裸々な思いが伝わってきた。それにしても無口な印象だった藤圭子がここまで話していたんだということも意外だったし、沢木耕太郎が書いた後述では、宇多田ヒカルのことも正しく触れて好感がもてた。不思議な会話だけでのノンフィクション本だった。

cf. 沢木耕太郎 読破 List
- 流星ひとつ (2003)

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より以前の記事一覧